カテゴリー「観劇」の181件の記事

うらすさび3

「戯伝写楽」雑感つづき。

■セットの話
初演とはガラリと違う今回のセット。 浮世絵の組み合わせなんだけどすごくいいなあ。
下手側のほぼ半分、階段つきの大きなブロックを内側に畳み込むような動きにできて、畳むと黒っぽい壁になる。これがよく使われるんだけど。
二幕の宴席でこの「壁を開くと宴席が現れる」っていう流れで、ずっと働いてた黒子さんの後ろで大田先生が手伝いだしたのが2日目のハイライト(黒子さんのこう、軽く迷惑してんだろうなーっていう遠慮加減が最高)。
そして、浮雲が心中に失敗して捕縛される、そのイメージで上手側に出てきて、そのまま裏返ったら、今までさんざん見てきた「黒い壁」にぽっかり窓が空いて、そこに磔台と浮雲たちが見える、やがて「窓」は観衆のストップモーションも含めて「おせいが描いた絵」に変わっていく…という流れにおぉぉぉぉ。

■色いろいろ
トークショーで出た話で、「吉野さんは稽古に後から参加されたその日…」っていうネタがたいそうK吾さんらしくてニヤニヤした。
12月中旬までベスやってたから、「初めて稽古に行ったらもう立って台本なしで進めてた、めちゃくちゃ焦った」というのがK吾さんサイドの話で、それは全く本題ではなく(笑)。
それまで大田南畝のところを代役の方が進めていたのが、圭吾さんが入って初めて合わせた日の稽古場が、皆さんの字面通りに言うと「染まった」と。あーーー(想像)。さとしさんの言う「いきなり飛んだ、二回飛んでたのをむしろ一回に減らした」という話はしょっぱなのお座敷のシーン、大田先生が振り払われて吹っ飛んだあれだと思うんだけど、あの動きが前振りレスで入ったらさぞ周りの人はびっくりしたろうなあ羨ましい。
びっくりしたと言えばピンクのチーク顔も、たぶん(小西君以外は※)舞台で初めて見たんじゃないかと思われ、それがアップ顔だったであろうさとしさん大変だ(^^;)。
※証言1「大田南畝がそうしろって言った」(吉野)
 証言2「(化粧前で)しばらく沈黙していたあと突然塗りだした」(小西)

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うらすさび2

「戯伝写楽」雑感。
キャスト感、ネタ系ランダムにいきます。

■十郎兵衛
初演の印象で「何をしたかったのかわからない」が残ったんですけど、再演の印象は「そもそもそういう話なんだな」でした。(だから「何のため落ちてきた」ってずっと言ってんじゃん。)(はい。)
「おせいと夢を合わせる」ことを探し切れないうちに、写楽の夢は終わってしまった。
歌の抑揚のドラマチックさがほんっと流石だなあと思います。台詞と歌の感情がシームレスに繋がってる感じで、こんなにミュージカルの歌い方でわくわくする人もなかなかいないなあと。終盤の「なんのため」の歌でキーが変わるところとか鳥肌立つ。

■与七(栗山君)
常識があって目端が利いて生活力あって、でも芸術家の狂気はちゃんと持ってて、それを自分で制御しつつ世界とのバランスも取り、芸も極めていく。考えてみると与七って最強だよなあ。
優しいけど下心はある。健全だけど野心もある。そんな表情の見え方がよかったです栗山君。最初に3人で歌うとこで十さんとおせいを交互に見るところとかすごくいい。
ただ初日にびっくりしたのは、特に前半「これヨシ君が喋ってるの??」と二度見三度見するぐらい台詞回しが東山節だったことで…浪速ことばの練習に音を聞きまくったと聞いて納得。キャラはいい感じに違うので、だんだん自分の味が出てくといいなあ。

■歌麿さん
歌詞が腑に落ちるとめっちゃめちゃいいキャラだなこの人…!と今更開眼した(本当に初演では何を見ていたんだっていう)(聞こえなかったんだからしょうがないじゃん)(それ)
「粋じゃなきゃね」っていう詞をはじめ、江戸ことばのひとつひとつがすんごくツボで、「落語心中」の台詞とか小西君で聞いてみたいなあ…とかうっとりしてしまった。

つづきます。

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うらすさび

「戯伝写楽」観てきました。

面白かったー!

初演では東山君が面白かったことと山路さんがカッコよかったこととカテコでヨシ君による「井上芳雄のマネ」が面白すぎたことしか記憶になかったんですが、本編を観ながらいろいろ思い出した…特に前半、歌が聞き取れなくてイラついたことがまざまざとよみがえった(苦笑)青山でも芸劇でも変わらんのだな!初見者の歌詞の聞き取れなさは!!!

面白かった。言葉さえ分かれば、すごく。
ちょっと根底で何かがズレている気がするけどこのまま進める。

★★★ここからネタバレです★★★

初日の感想「ごめん、はまりっぷりをナメてた…!」
再演組も初登場組も良かった…キャラとしていいなあ!と思ったのは(すいません贔屓はいつもの別格)鉄蔵の山崎さんと与七の栗山君。さとしさんもちろん本当カッコイイし小西君は仕事人…もとい絵師キャラがめっさはまってるし壮さんは花魁からラストまでめっちゃ決まるし、村井さんがまた、お見事。
一番驚いたのはしょこたんのおせい。すごく良かった。テンション↑↑↑なところが後半の狂気にはまったなあ!という感じ。「鉄蔵さん!その顔だ!!!」とか震えが来た。

贔屓への感想「ごめん、役どころナメてた…!」
序盤の大はしゃぎっぷりに「飛ばしてるなあ」と思ったら役的にまだ全然正体出してなかった(笑)。粋人で洒落者で思惑も癖もある、けど大人なので悪びれない(なんだかんだ蔦重より年上)、っていう深みの見え方にワクワクした。
話もキャラも全然違うけど、見え方的に「Dream」のガイドを思い出したなあ。つかみで散々明るく飛ばしておいて(エスパーニャッ!)だんだん様子が変わってくるあれ。
とはいえ可愛いは可愛いのでいくら飛ばしてもいいという、凄まじく楽しいシチュエーション。こいつは春から縁起がいいや。

それにしても歌詞のわからなさはもったいないなー。江戸一番のお嬢さんの名前とかは聞き取れなくても問題ないけど、結構重要な情報(歌麿のスタイルとか与七の立場とか)がぽろぽろ落ちてる気がする。言葉が難しいのと音楽が存在感あるのと両方だなあ。そんな中で「しょうがねえか七十俵二人扶持」とか聞き取らせるのわりと流石だと思う(たまには素直に誉める)。

1月2月と、楽しく追っかけて行きたいと思います。
タイトルはタイムリーに北斎が来てくれたFGOから。富嶽三十六景しびれる…。

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たたかう少年

「ファインディング・ネバーランド」観てきました。

★★★ネタバレです★★★

戯曲「ピーターパン」が生まれる話。とくればまあネタバレも何も、て感じですが、お話はシンプルで爽やか、と見せかけて偉い細やか、ニヤリポイントは山ほど、「劇場で観ること」の特別さがたっぷり…ってあたりが、実にこう、あれでした、ザッツエンタテイメント。
あーーーーーーー満喫した。

海賊とインディアン。
乳母と犬。
時計がチクタク。
秘密の地下室。
人魚。島。
指ぬき。どんぐり。
「フック」。
大砲。
おかあさん。

ひとつひとつのかけらが全部、あの物語につながっていく。
普通にたまんないし、「ピーターパン」好きにはもうザックザクの宝箱。

話題になってて楽しみにしてた劇場支配人のおじさん最高にカッコ良かった。ステッキから鉤爪のシルエットが浮かび上がるところでは全身ザワアっと来たし、一幕終わりのフック登場では叫び出しそうでした。いや、もう、血湧き肉、踊る、あの、大砲の音。空気から、床からずわーーーーっと響く音と、海賊たちの声と(スミー!)戦うジェームス。

ツボだった曲はいっぱいありますが、二幕序盤の飲み会の歌は何度も聴きたかった。コールの王様とかハンプティダンプティとか日本人でも知ってるフレーズはちょいちょいあったけども、イギリス人なら全部「それそれ!」っていう世界なんだろうな。…自分的に聞き取れるナーサリーライムがほぼアガサ・クリスティーネタなのはご愛嬌(ヒッコリーディッコリーとか6ペンスとかめっちゃ刻まれてる(笑))。

海外の舞台でいいなあ、と思うのは、体術や歌、いろんな意味でアクロバティックな動きがあちこちに散りばめられてるところ。さりげなく惜しげなく、凄いことやってる(笑)。劇中劇のピーターやウェンディの思い切りの良い運ばれっぷり、ぶん投げられっぷりとか、あんなん観れたのハンブルクのヴァンパイア以来だよ(笑)。人魚姫のすばらしい動きや歌声も、あくまでさりげなく、当たり前の(ただしネバーランドの)風景のようなひとコマ。子供らの歌が可愛さじゃなくて普通に達者さで攻めてるあたりもすごくいい(歌い出しのテンポでびっくりしたわ)。

シルヴィアが旅立つシーン。泣いてもいるし笑ってもいるし嬉しいわ悲しいわ切ないわでもう心がカオスでした…顔もカオスでした(^^;)ネバーランドでデュ・モーリア夫人が歌い出したあたりから涙がでろっでろで客席でものすごい顔になっていた自分。

ギリギリ千秋楽マチネでしたが、観られてよかったです。
あーーーこのテンションでピーターパン観たい。逢いたい。いつかまた、よろしく。

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乗り込もう4

「煉獄に笑う」公演終わっちゃいましたが雑感続き。

■構成の話
一幕ラスト「レンゴクに笑う者なり」がちゃんと「恋国」に聞こえるうつくしさと、二幕ラストの紅葉と三人、あの情景にたどり着く、それがまず達成できなきゃいけない、そこに向けて作られていった(んであろう)お話のメリハリがよかったんだなーと。
原作的に群像劇だからあれもこれも大事なんだけど、あえてエピソードと言うよりキャラを絞って、シリーズのキーパーソンである「彼」と「彼女」は登場しない構成にしたあたりが、舞台劇として良かったんじゃないかなと…とはいえ、数々のカットを生き残って重要キャラに躍り出たのが地味さトップの荒木村重だった(すいません)という結果にはけっこう驚いた(笑)あ、信雄は出ると信じてた、大事だから信雄。

■阿国
初日の最初の殺陣で即、惚れた。あー大好き。
なんせ姿勢と台詞と表情がいい。胸張って笑ってりゃあいいのよ、少しは生き易くなるわ…の言い方でグッと来たし、回想で近江村人に刃を向けて、徐々に笑い顔を作っていくシーンは毎回泣くし、一幕ラストで芭恋と対になって、手をつなぐように差し伸べて落ちて行く(実際は離れたところにいるんだけど)絵も大好きで。
何度も、キリもなく見てたのにぜんぜん飽きなかった。芭恋とのシンクロもホント気持ちよくて綺麗だったー。
綺麗しか書いてない申し訳ない。19歳、またぜひどこかの舞台で逢いたいです。

■左近
「島清興、参る…!」やーカッコいい。
武器の「重さ」が伝わるっていうのが殺陣のうまい人の必須条件で、実際重かろうが軽かろうが「重い錫杖をブン回す」って絵に昇華させられるあたりがキャリアなんだろうな。
しかしトークショーで出た「気合の叫びが『バリアフリー!』に聞こえる」っていうネタがおもしろすぎて、シリアスな殺陣でもすっかり聞き耳を立てるようになってしまいました申し訳ない。

■秀吉
原作の秀吉様かなりとんがった髪型だと思うんですけど(村重には負けるが)ナチュラルに着こなしてらしてへぇぇと思いました(小並感)。すんごい落ち着いてるし安心する。なお贔屓より9歳ほど若い()。
連日のアフタートーク、お疲れさまでした。私は2コマだけ聴きましたけど、ホントおもしろかった…。しかし私服のトークの回で、私が誰だか分からないでしょう、って説明しようとして秀吉様でなく「白い人」って名乗ってたのは奥ゆかしすぎだと思う(隣の席の人たち、どうやら秋水と勘違いしていた)。

■客席forデビュー
超アウェイから恐る恐る参加したんですが、驚きも喜びもいっぱいで実に楽しかったです。普段は東宝系ミュージカルやパフォーマンスを観てますが根は昔のアニオタなもんで、もっとこう、客席でいたたまれなくなるなんじゃないかなと想像してたんですが、ぜんぜんそんなことなかった。
なんせみんな楽しそう。たぶん、いい意味で、舞台の作りや音楽、台詞、技量といったパーツより、ストーリーやキャラクターと素直に向き合ってるからなのかもなあと。
これを縁に、いろいろ観に行きたいと思います。チケットが許せばだけども。具体的には取り急ぎ某ゲームのあれです。ホント、行かなくて後悔した。とにかく気になったら動かなきゃダメだ…。

■おまけ
「丹波さん、寝ちゃいましたよ」東京最終回、走り書きメモ転記。あとで補足できたらする。
・獅子丸「待とう!」
・「ヒマだ」「何して待つ?」
・「だるまさんがころんだ」「いいねー」
・鬼はハッチもとい一波
・立ったまま寝ているボスを立木に見立てる(明らかに腰が引けている)
・明らかにアウト(獅子丸)
・鎖が揺れてるアウト(鈴太郎)
・ごえもん太り過ぎアウト
・最近美脚とか言われていい気になってるからアウト(プリケツの亜胡)
・なんかもう怖いからアウト(秋水)
・ここまで不動の桜花。「やる気あるんですかー確かに動いてないけどー」
・一気にダッシュしてタッチ!
・その瞬間、立ち木が動いた。
・「だーるーまーさーんーがー(ホラー)」
・蜘蛛の子を散らすがごとくバラけ隠れる八它烏
・ぐるっと見回す丹波さん。
・「…消えたー?」
・(大喝采)
・海臣「何やってんだお前ら」

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乗り込もう3

舞台「煉獄に笑う」キャラ雑感。ランダムです。

■芭恋
何やってても決まるな…!綺麗で余裕でいつも気持ちいい。
前楽でようーやく二階席から見下ろす芭恋が見られました。一階上手から見上げたんだけど、煙管持って最前の手すり?に斜めに腰掛けて、舞台側に向かって薄笑いで語りかける絵がホント綺麗だった…これ映像だとどうなるのかなあ。綺麗といえば一幕ラストの、左目の眼帯取っての「お前らも近江も呪う」が芭恋の台詞の言い方で一番好きなんだけど、ここの絵が遠すぎるのが惜しいなあと。照明真っ赤だから眼の周りが実際どうなってるかもよく分からなかった。この辺は逆に映像待ちですね。

■海臣
原作でもそうなんだけど織田信雄(のぶかつ)とのエピソードがけっこう好きです。自他共に認めるザコである信雄が、どん底にはいつくばりながら顔を上げて「父を超える力をよこせ」っていうのに対して、海臣なりにこう、感じるものがあるんだろうなと。八它烏の中で海臣だけは丹波さんをジジイ呼びしてちくちく嫌味を言う、たぶん海臣だけは丹波さんと自分の実力の違いに対してイラついてる。そのへんジジイは百も承知だからあーゆー笑い方※をするんだろうなあと(私見)。
※阿国をつかまえたところのハケ際。海臣があさっての方向を見てるところへじーーっと立って、海臣が仕方なく目を合わせたとこでニヤッと笑う。ここで海臣の心の声「ジジイ…!」とか脳内アテレコしていつも楽しんでます。後半、はっきりウィンクするようになったけど腹立つ度は前半の微笑の方が好きだったなー(笑)。

■一波
初見の序盤、弦月を追ってきたとこのアクションでうっわあ!キレイ!マジ動き速くて正確ひゃっほう!と大喜び。ああこれが刀ステで大評判だったお小夜の人かな、と思ったら合ってた。武道の人と踊りの人はやっぱ立ってるだけで違う。
一波のキャラも大好きです。きっちり仕事するし落ち着いてるし、焦りや迷いがなくてなにかと爽やか。桜花と張り合いつつ仲いいのもいい感じ。たくさんいる丹波さんの孫の一人だそうだけど親の名前もきっと「○波」だろう知りたい(笑)。あと衣装の黄色いところが一番多い(のでミツバチ呼ばわりしてるんだけど誰もついてきてくれない)。
アフタートークでの「角川丹波さんはミステリアスなド変態、吉野さんはカリスマど変態」は歴史に残せる名言でしたありがとう(笑)。なお小野君が自慢してた海臣へのウィンクと一波への胸ぐら掴み「あの女狐、逃がしただろう?」は丹波さんの中ではニアリーなんだと思うよ(私は)。

■桜花
一幕のアクションの導入が大好きです。それまで阿国がバッサバッサ伊賀者を倒しまくったところへ海臣がスッと登場して「桜花!」と一言、BGMが切り替わって女の子対決!!あれ痺れる。あと海臣自分はやんないんだ?といつも思う(笑)。
丹波さんから頭をポンてされるとこの空気はホント、いいですね…丹波さんきた!ってところからずっと動きを追って、でしゃばらない、でも丹波さん見てます見てます…っていうひたむきな仕草と表情、フッと丹波さんが自分を見てくれて頭をポン、てしてくれて、それをじわあ…っと噛みしめてる、俯いた立ち姿。ナンパジジイが阿国に「生首にして持って帰りたい」とか言ってるあたりでようやくそっちに目をやる。めっちゃ可愛い。めっっっっちゃ可愛い。日替わりの「正面に正座して『たんばさん…』」もマジ可愛かった…。
丹波の桜花への対し方もまた、独特ですよね。尽くされようが反発されようが反応はしなそうだけど、よくも悪くも俺の物っていうか、気まぐれに可愛がるかも知れないし放っとくかも知れないし、でも認識はしてる、人に穫られたら両方殺すだろうなーとかそういう(笑)。これは八它烏みんなそうかも知れないけど。

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乗り込もう2

「煉獄に笑う」観てます。
最近は体力的にマチソワはやめとこうとか、精神的にも過度なリピートは控えようとか思ってるには思ってるんですが今回は、なんか、ダメだ(笑)。これはあれだよ…6年前の夏ぐらいから続く怨念が目覚めてんだよ…(殺陣ラブ)(ラブ殺陣)(殺陣イズマイライフ)(昨年の未練も実はすさまじい)

★★★ネタバレです★★★

セットというかお立ち台ありきの動きが多いので、ちょっと遠くから観るのが全体を楽しめそうですね。サンシャインはめっちゃ二階席が高いんですが、芭恋の客席登場もあったりするらしいし興味ありあり。

ツボどころいくつか。

■ぷちぷち
・双子のシンクロが素敵すぎる。声のトーンの違い、動線の違いを絶妙に使って、違う道を通ってシンメトリーにたどり着く美しさがたまんない。
・序盤、髑髏鬼灯について秀吉様と佐吉が語るシーン、実は曇神社でしたっていう絵むちゃくちゃおかしい。こういう舞台のお約束を逆手に取る系は大好きです。芭恋の追い出しコールも一期一会でいい感じ。
・殺陣はホント楽しいんだけど「周り」の動きありきだよなーと、アンサンブルの皆さんに拍手拍手。「周り(の動き)が中心(の絵)を作るんだよ!」とは常々、丹波さんの中の人が言っている。
・原作の織田信雄のキャラがかなり好きなので再現性にブラボー(笑)前半の村人とかもいい味出してますね平野さん。
・芭恋の頭のくるって曲がってるところがマリブのさざ波みたいでおいしそうだなーといつも思う。若い人しらないかマリブのさざなみ。

■スリープVS
百地一派が寝ている丹波さんを誰が起こす?が日ネタ化しており。観た範囲で書き留めておく。
・26マチネ(秋水)
日ネタはこの回から。俺が起こすいや俺が私がってみんながわーってなってるところへ無言でハーイ!って出てくる秋水が最高おかしかった。あんな明るい中で土中から出てくるのあの時だけじゃないだろうか(笑)。で、ひたすら無言のまま丹波さんの後ろでわちゃわちゃしてみんなから「喋らんかい!」つっこまれる→後方から海臣が登場して「何やってんだお前ら」
・26ソワレ(獅子丸)
「丹波さんを殺すチャンスー!」と爆弾を取り出して仕掛ける。直前のネタも引っ張っててナイスなんだけど「立ち寝している丹波さんの腕組みの隙間にばくだんをそっと置いてくる」という及び腰ぶりが最高可愛い。後ろのメンバーは大慌てで阻止しようとするんだけど(つぶやきでも書いたが放っといても面白かったと思う)、一波がわちゃわちゃ爆弾回収して獅子丸に戻す、すわ爆発…しない!→全員ツッコミ→海臣「何やってんだお前ら」
・27マチネ(一波)
俺が起こしてやるよと余裕顔で進み出る一波。丹波さんにさわやかな目覚めを…とパントマイム始めるんだけど、まず「サッシの窓のロックをはずして開ける」というマンション住まい設定に誰一人つっこまない時点で撃沈(私が)。カーテンを開け(以下同文)さわやかな風、飛んでくる小鳥の声を響かせつつ、手に止まらせ…とかやっているうちに「なんか眠くなってきたな」と一人また一人、寝息を立て始める八它烏→海臣「何やってんだお前ら」
以下、観られたらまた(笑)。ある日とない日があるみたいですね。
個人的には海臣にも乱入して欲しい。オラ爺ィ起きろとかダイレクトアタックをかけるも返り討ちに遭うとか、いいな。
いちおう無反応を貫いているように見えるスリープモード丹波さんですが、じわーっと揺れたり表情が微妙にレムレムしていたり、あれはあれでめっちゃ計算してると思う(っていうか日ネタ仕掛けたの中の人なんじゃねえのと半ば疑っている)。

■丹波さん。
初日の印象は「縦横無尽」でした(タテヨコナナメにやたら舞台を横切るの意)。特に序盤はそのまま出てっちゃうことが多いので逆に面白かった。
殺陣やら変態ぶりやらが存分に観られて今回ホント嬉しいんですが、本質的にいちばんグッと来てるのがやっぱりキャラごとの関係性。
佐吉に対する関心の段階の踏み方だとか、阿国へのナンバ気取りの誘い方(完全に相手と自分の関わりを把握した上でアレ)とか、その直後のすれ違いざまの海臣への微笑とか、桜花への頭ポンとか一波への実はめっちゃ怒ってましたギラリとか、やーーー堪能(笑)。最後の最後、「わが子よ」の後の振り返り、佐吉への微笑とかな!あの笑い方をじっくり観たい人は下手席へな!!!
あ、吉野ファンです(自己紹介)。

ちなみにもう一人の丹波さん・角川君はカクカワと読むんだよーと片隅でつぶやいておく(幕間にカドカワさん呼びを何回か耳にした)

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乗り込もう

舞台「煉獄に笑う」観てきました。
もろもろでここ一週間ほど午前様だったので走り書きのみ。

たぁのしー。

前半。
阿国が可愛い。阿国が可愛い。そして阿国が可愛い。
殺陣も台詞も仕草もどストライクの美しささりげなさ。原作未読で行ったとしても絶対惚れてたやこれ。
あの子らが「笑う」のはどういうことか、をちゃんと表現できてる表情が愛おしい。

後半。
こりゃ見事に原作準拠だな(時系列的な意味で)
第一部・第二部前半・プラス予告編てかんじ。
とにかくみなさん暴れて暴れて暴れまくる。さきっちゃんは決めなきゃいけないとこをきっちり押さえてく、その緩急の造り方がいいですね。

「一本の物語」っていうより完全に原作の「舞台化」だなこれ、という印象はありますが、そういえば最初からそう言ってるからいいよな、と開き直って楽しめる面白さだと思う。
本筋は大蛇退治じゃなくあの三人の物語として考えれば今回みたいなまとめ方で正しいのかも。
一幕のラスト、二幕のラストを中心に、一番大事な「絵」とそこに至る「思い」があって、そこに辿り着ければ多少こう「今いつだ」「ここどこだ」「それであいつどうしたんだっけ」が多発しようがへっちゃら。
何より、殺陣もろもろが本気で嬉しい…。いや、やってる人の負担と計算と練習量は相当だと思いますけども。

丹波さんですか。変態でした。ありがとう。
「居る」空気が出せたらいいな、と思って行きましたが、いい感じにおっかないところを活かせたんじゃないかと(ひとーつふたーつみィっつ四つゥとかああいう)。
みんなのイメージに合ったかはわからないけども、フラフラぐうぐうやたらタテヨコニ舞台を横切ってく人と見せかけて謎の存在感だしまくってるのが本当に楽しかった。丹波が佐吉を褒めて八它烏が台詞ないけどザワッ…ってなるあたりとか、この人がどういう存在か、別に言わない、でも伝える、そういう空気の作り方に内心ひゃっほう。

他キャストも見どころたあくさん。このジャンル新参もいいとこですが、楽しく観ていきたいと思います。

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かーにばる3

「空中キャバレー」終演と同時にやってきた妹一家と遊んでるうちに現在に至る。年に一度するかしないかの家族サービスデイズです。
ずいぶん経っちゃいましたが、ちまちま貯めといた感想なんぞ。

…の前に宣伝。「からくりサーカス」の文庫版が出てるじゃないか…!(5月から刊行、今3巻)
つねひごろみんなに読んで欲しいと思いつつ「長いからな…」と推しあぐねていた作品(いや折にふれダイマかけてますが)この機会にぜひ。いや、これ、ホントにいいから。騙されたと思って。
笑いに涙に勇気に絆、伏線と謎、サーカス、からくり、またサーカス。泣く。そして笑う。最終巻のラストとかもう、舞台観る人みんなマジ体験して欲しい。YONDE。ルシールあいしてる。
宣伝終わり。

ともあれ「空中キャバレー」。
初日から8日間でいろいろ変わったところもあり、そもそも毎日が一期一会だし、というところもあり。毎回、わくわくさせられましたです。
貧乏性リピーターとしてはあっち側もこっち側も観てみたさが止まらず、どぅーだっだ席とかブランコ席とかでそれぞれ実に楽しかった(どこだよ)

■オープニング
Cobaさんが「松本の人ー!」と叫んだ時に大勢の人がワーッて沸いたんだけど、その後「松本以外の人ー!」にも相当数の人が(笑)盛り上がってたのには先ほどの松本の皆さんが「なんでー??」とびっくりしておられた。いや、お世話になりました、最高でした松本。

■空中ブランコの娘の話
「娘」がぶらんこを降りてマスコミに追われて逃げていく直前、上を振り返る。この空気が好きでした。
「消防車」で出てきて焼きそば屋の当たりが出たら一等賞ー!のあたりの違和感のなさな(全員アンサンブルでプリンシパルそれがサーカス)
インタビュー撮りそこねつづけた金髪ADの兄さんは「無駄にいい男だな」「すいませーん」のやりとりんとこで「どうすんだよ今日撮れなかったら2年後だぞ」「気長にがんばりまーす」
よろしく。

■どぅーだっだ
見事でした(笑)「間」といい構成といいメロディーといい振り付けといい。どぅーだっだーのメロディの上向きに鳴れたところでアレンジ下向きメロディのおじさんが出てくるあたりとか、音楽性も地味に計算されてると思われる。
クワガタの人のファンとしては雨が止んだとこでめっちゃエレガントに傘を畳むあたりがたいそう好きです(笑)閉じようとした傘を「おじさん」で一瞬止まって「おじさん」「おじさん」「ありがとーー」までたっぷり間ってしゃくっと「お兄さんだよ?」って畳みこむあたり。そうして「晴れた…」ですっかりほんわかしているところへ、きゃはははははははの子が乱入してくるという。下地さんすばらしかったです。たとえるならファインディングニモに出てくる矯正器つけた歯医者のうちの娘さん。

■オクタゴン
一幕ラスト、考えてみると全員参加ナンバーは空中ブランコの娘とこれだけなんですが、サーカス組も役者組も思い思いの感情、おびえや狂気あるいは無表情を見せていく、その計算されたカオスぶりがすんごく好きです。黄色い髪の人はまあ、動く動く(笑)知らずに見たらサーカス組だよなあ、走る飛ぶ滑り込む、うねる見つめる脅やかす。結婚式場のパントマイムとかザッツ吉野圭吾でニヤニヤしてたんですが、あのメイクで無機質モードやられるとホンット怖いので、例の床面飛び込みとか滑空とかみてると最前列のお子さん方が心配でした(まあカーニバルなんて怖くてナンボですが(笑))

■マットさん
とある日の二幕頭、すぐ後ろに座ってた男の人が、綱渡りが始まるあたりで幕が開く時に「まつもと市民のメインホールじゃん!」とつぶやき。常日頃「ここの劇場でお芝居を観てきた人はまた、あの瞬間の感覚が違うだろうなあ」と思ってきた自分としてはここでニヤリとしたわけですが。や、もう、いい感じでご相伴に預かりました…。あの客席が照らし出される瞬間の、わあ…っ、っていう感覚は忘れがたいです。
さらに千秋楽はこの手前でマットさんがぱらっと金色の紙吹雪を取り出して、散らしたんですが、それがぱらぱらと落ちていく後ろでサークル席の縁の電球がザァーーーッと一斉に灯って、やーーーー。

■ジェロさん
初見の時例のアレによじ登ったジェロさんを観て「新茶ーッ!!」と心で叫んだのは…まあさすがに私だけだったかも知れない(新宿のアーチャーの意ですクラスタ違い)やあもう最高に好きですカンカン帽に背広姿のアラフィフ…ではないと思うが今年の様式美なもんで…(クラスタ)。
しょっぱなも好きですが中盤、さんざんハラハラさせて台の上に立ち上がった後、音楽が止んで動き出す瞬間がたまんない。フゥ、って一息ついてから両手でぴっ…と片方を指さし、グラッ…(再び始まる音楽)ここのどよめきがね(笑)。これを味わいたさに、とうとう一度も後方席に行かずに終わってしまいました。

■サバ
BGMなしカウントなしでの、一糸乱れぬあの動きってこれまた相当の計算と練習量があったことと思うんですが、そんなことは気がつかんでいい感じろ、なサバぶりでした。ぱくぱく(泳ぐさばの口)
向きを変えて四匹でサーっと泳いでいくあれとか超好きだった。
最初の頃、子サバが生まれて「さばなのこです」とか言ってたの後半やめちゃったのには微笑した。

■アムステルダム&千拍子
やあ、よく回った。期間中はとにかくアムステルダムと千拍子どこで観たいかばっか考えてた。
初日にたまたま座ったところがいい感じに歌い手を見上げるポジションで、もうこれは凄い体験したからここでいいや、これあらゆる角度から見たすぎる(貧乏性)、と。
で、「アコーディオンが淫らに歌う」でCobaさんとぐぁぁっと盛り上げる様を12時の方向から眺めたり、ドラムの傍らでしょっぱなのキッカケ→イントロ、の空気を体感したり、駆けまわる人を他キャスト含めてちょい遠くから眺めたり、時間の許す限り可能性を追っていました(笑)。ペーパームーンで秋本さんが可愛くくるくる躍らせていた女の子、同じようにくるりと回す…と見せて「まーわるーよはやいよ」とかニコニコ95%に妖しさをちょっぴり混ぜ込んだ笑顔でさらにクルクルまわす、そして自分もその周りを回っちゃう…という絵、なんていうか実にこう、この曲の序盤にふさわしいなと。
メルヘンチックな導入からだんだんテンポが上がってゆき、歌い手も増え、演奏も少しずつ厚くなっていく。で、ブンチャッチャでいい感じになってきた一瞬、演奏が止んで「振り向けば死体の山廃墟の群れ」でカチッとモードが変わる。あれ、あれ、あれれ…と思っているうちに早まるリズム、生まれていく踊りの輪、加わるまたは巻き込まれる人々、高まっていく声、ますます増すスピード、演奏は最高潮、縦横無尽に駆けるか回るかしてる歌い手、「その名は地球!」らーららーららららら!フィニッシュ!
いろんな場所で聞いてきた曲ですが、ここで造られた音楽はずっと忘れないと思います。

ライオンとシャボン玉と子供と大人たちを思い起こしつつ筆を置く。
素敵な夏でした。


いやK5ファンにはこれから後半あるんだけどね。

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かーにばる2

「空中キャバレー」こまごま行きます。

★★★ネタバレです★★★

■らいらいらいおんさん
「開演前のマルシェ、キャストが売り子なんかしてるかもよ!」みたいな情報は出てましたから、まあ、いるだろうと。で、居たんだけど、こっちの想定していた「露店で客引き」とか「着ぐるみで呼び込み」とか「派手なカッコしてさぞや目立つだろう」とかそういう予想、全部合ってたにも関わらず全くの予想外でした檻の中のライオン…これが「予想を裏切り期待を裏切らない」っていう、いつものクオリティな(笑)。入った瞬間爆笑した。表情はムスっと、やってることは超あいそよしなツギハギライオン、子供を泣かさないギリギリのラインでコワモテを保ってるところが実にK吾さんでした。
さらに檻の中に倒れていた「しろちゃん2.0」的なタオル地のアイツにもファン釘付け…数字はバージョン番号じゃなくてサイズの話です。

■劇場
二幕、かぶりつきで覗き込んだ暗闇の中の綱渡り、実はそこは…という場面。
あの瞬間ホント忘れがたいですね。すごくこう、プラスでもマイナスでもある意味で、ゾクゾクした。
終わってみれば「特設開場」の「特設」たるところが物理的にも理解できるんだけど、そんなんともかく、ああ、あそこはあそこで、我々がいたのはそういう空間で、私たちも舞台の一部ってそういう意味だったんだな…っていうグルグル感。名状しがたい…。

■さば
私フランス人に会うと"Ça va ?"しか言えない日本人なんですが(概ね、どうにかなる)、残りの人生あいさつの度にしつこく魚の亡霊に惑わされることが決定しました。まあいいか。
しかし恐ろしいほど圭吾さんっぽいな、ネタが。特にサバ鼻炎と子サバと「これにてしめさば」…。
動きとかステップとか、無駄に流石ですばらしかったです。オスサバ四匹でスーッと移動してくとことかすっごいツボ。

■何かが道をやってくる
昔、確か「マドモアゼル・モーツァルト」のシカネーダーか「Dream」のガイドの話題だったと思うんだけどるんせるさんと「圭吾さんに似合う役は人さらい系」っていう話で盛り上がったことがあって。その辺の自分の好みは今も変わってないですがひっさびさに来たわ二幕の千拍子。
小さいお子さんに手を差し伸べて、手をつないでゆらゆら歩いて、くるくる回す。(まわるーよ)くるくる回す。(まわるーよ)くるくる回す。(まわるーよはやいよ)さらにくるくる回す。…うわー。
この、危なさではない、かといって可愛さだけではない、こう、危うさ。
にじみ出るハーメルンの笛吹き感というか、そっちに行っちゃいけない感とか、それでもなお惹きつけてくる引力というか。堪能したー。

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