カテゴリー「グレイ・ガーデンズ」の12件の記事

remainder

名古屋楽から一ヶ月余り。もうずいぶん昔のような気がする「グレイ・ガーデンズ」ですが、書き残しネタを少しばかり。

■ジョーのこと
川久保君の好青年っぷりとはちょっとギャップがあるんだけども、ジョーっていうキャラの台詞や態度を素直に拾っていくとこれはこれでイディとは最初から根本的にずれてたんだろうなあと感じます。なんだかんだ自分と自分の夢が世界の中心にあって、イディが「ブロードウェイに行きたい」っていうのに実はぜんぜんまともに取り合ってないあたり。多分、無事に結婚したらしたでイーディスと夫以上にタイヘンなことになってたかも知れないなあ…ってイーディスがそこまで考えて「イディのために」ジョーを追っ払った、とは思いませんが(^^;)。
しかしながら千秋楽のジョーで「おっ」と思ったのが「君はまたスキャンダルを手柄に変えることができるさ!」の台詞で。ずっとイディへの捨て台詞というか、怒りを叩きつけるような調子だったのが、なんかもう少し冷静な、イディにというよりもその経緯とか状況全体に対してもうしょうがないじゃないか!って言っているように聞こえたもので。ああ、この人は傷ついたんだなあ、と感じて、なんか千秋楽にしてジョー可哀想だなあって思ってるあたりずれてるなあ私(^^;)。

■ジャクリーン二題
ジョーがイディに「僕が君に夢中なことはわかってるだろ」って囁くとこで、後ろのグールドが笑ってジャッキーたちと目混ぜするとこがけっこう好きだったんですが、東京楽で確か大久保ジャッキーだったと思うんだけどこのタイミング、グールドがヒュウゥと口笛吹いたのに続いてジャッキー&リーが「ひゅう」「ひゅう」と…三連決まった時には拍手しそうになったものです(笑)。
ともよジャッキーで大好きだったのは前半のジョーへの「キャー素敵」っぷりと最初の「5時15分」。階段に一同が並んでグールドが写真撮るマネするところのポーズ決めまくりっぷりが大変好きでした(笑)。

■ジェリーのこと
英語版のスクリプトで、ジェリーが帰り際に「イーディスの財布から5ドル抜いていく」というのがあって、これカットされてて良かったなあ…と思いました。このシーンがなくなったことでたぶん本家のジェリーとはずいぶん印象が分かれちゃったのでしょうけども、子供っぽくイーディスを慕って、悪気なく親切にしてあげようとしてる、そういうピュアな印象には救われるものがあるので。イーディスが一人でグールドのことを語り続けるのにジェリーが何度か話しかけようとして、諦めて帰っていく…という静かな流れもとても好きでした(イヤまあワケあってこの場面ジェリーのほうほとんど見られてなかったけどね(爆))。
ところでジェリーの台詞で「ねえ、あの本あった?…大理石の牧神が出てくるやつ」のハニカミモードが最後までツボでかつ謎でした(笑)。ホーソーンとかロバートフロストとか今回いろいろ調べたかったけどホント米国文学まったくわからないまま終わったなー。

■象徴
WOWOW版のドラマで、保健所の人たちやマスコミがグレイ・ガーデンズの玄関を突破して大勢でどどーっと入ってく場面があるのですけども、そこを頭において観るとまたあの「外にいる連中は中へ入ろうと大騒ぎし…」の台詞が生きてくるなあ、と思ってました。あの台詞はその瞬間の「お客様が入ってきちゃいます、どうしましょう」を現しつつ30年後のグレイ・ガーデンズのありようをも暗示してると思うのですけど、そのあたりもうちょっと解釈しやすくあって欲しいなあ、というのがもし再演が成ったらの希望です。いやあの台詞の要は「中にいる連中は外へ出て行こうと必死…!」のほうだからいいんだけど(^^ゞ
…それにしてもグールドについちゃ書いても書いても書けた気がしなかった今回(^^;)
自分的にはすっごい再演希望なんだけどなー。どうなのかなー。

ミュージカルでありつつ、いわゆる「ミュージカル」っぽさをとことん廃した感のあった「グレイ・ガーデンズ」、基本ストレートっぽい、かといって曲が浮いてるわけでもない不思議な雰囲気の作品でした。「Will You」とか「Drift Away」とか、こう歩きながら口ずさむノリではないんだけども心にしっかり残っていく曲にもたくさん出会えたし。

ドラマについてもこれから先、何度も思い出していくストーリーであり台詞たちであるんだろうなあと思います。10年後20年後、今抱くような感想が重くなってるか軽くなってるか、自分でも興味深いというか(^^ゞ

そんなこんなで中締め。今更ですが面白い、本当に面白い作品でした。

あ、あとイディのコスプレのクリエちゃん可愛かった。

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finale

名古屋にて「グレイ・ガーデンズ」千秋楽を観て参りました。
中日劇場はほぼ満員。自分今回はセンター付近だったので、クリエやBRAVA同様とほとんど同じ位置関係で見ることができましたが、あれ端っことか二階からだと相当印象が違ったりしただろうな(^^;)。「宝塚BOYS」の時も思いましたがクリエの芝居が中日に行くとこう、ワイドテレビの横を切った画面みたいな状態になるので、席によっては相当困ったかも知れない(^^;)。

とはいえ最終公演、ゆるぎないクオリティを保ちつつ、一度として同じでない生のお芝居を見せてきてくれた公演の終わりにふさわしく、美しい、また一度しか観られないものを見せて頂きました。本当ーーーーに今回は期間通して、イーディスの「大切な写真のようにいつまでも残しておきたい」が胸にザクザク来るお芝居でした。(…その歌詞の間にグールドの座ってた椅子がスポットに明るく照らし出されるの泣けすぎる(T_T))。

まずは皆様お疲れ様。あとキャラ雑感なぞ語りのこし少々。
それにしてもカテコの最後の最後で大竹さんが回りこんでピアノ弾きと手つないでわーっと挨拶してたのは嬉しかったなあ。

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Brava

「グレイ・ガーデンズ」大阪公演を観にきています。

シアターBRAVA!には初めて来ましたが、舞台の間尺がちょうどクリエと同じくらいなのかな?セット全体がいい感じに収まってました。
照明がクリエよりかなり強めで、席が近いところだったのも相まって、キャストの表情が東京の頃とは比べものにならんほど観やすい…!!うあーもっとここでも観てたいなーって今日が楽ですが(T_T)

前方やや上手つまりピアニストウォッチャー的にベスポジで観たグレイガーデンズ。…なんかホントに誰かに謝りたいくらいの理想的角度でした(^^;)。「二人の時間」の「でも もう無理かも知れない」のイーディスに向けた視線がギリギリ見えるくらいってサイコー(わかりにくいよ)。
グールドがイーディスに詰め寄った後、最後に右手をすっと上げてそっとイーディスの頬に触れるところ、軽く曲げた指のこう、掴むでも包むでもないホント触れたとしか言いようのない触れかたもツボならば、目をグールドと合わせたままイーディスが、自分の左手をグールドの右手に持っていくかのように半分上げかかるんだけど、上げきらないうちにグールドが振り返ってしまう…という動きが激激激ツボに入り入り入り(おーい書く場所を間違えてるよ)。

ちょっと期待してたんですがやっぱり大阪は客席の反応が違うというか、二幕前半のイディのはっちゃけスタイルにはガンガン笑いが起きていて楽しかったです。気のせいかさかさスカートのスリット(一般にはファスナーという(笑))も前よりせくしーになってた気が。

照明の見え方が特に違うなあと思ったのが二幕の「ここはグレイガーデンズ」で、部屋を歩き回る猫たちがとてもくっきり見えまして。こう東京だとよくも悪くも、「かつての人々」と照明の「猫たち」が絵的にまざりこんでぼやあっと見えてた印象だったのですが、自分的にはグールドたちがよく見えたほうが嬉しいです。こーゆー存在感出さしたら最高だもんなあ。

んで照明の恩恵はさらに続きまして二幕終盤、イーディスとイディが声高に言い争いをする場面、上手にかつてのリトル・イディ、下手にグールドが黙って佇んでいる…という場面、両脇のひとたちがまた東京じゃありえないくらいしっかり見えてあらららら今からリピーター始めたいくらいなんですがダメですかそうですかとまたもや自問自答してました(^^;)。いやあ彩乃イディの動きが細やかでツボすぎた…。グールドはグールドでノーリアクションこそがリアクションなんだけど、前半のタバコ吸ってる間はそれなりに表情の動きがあるんだなあとか。

そしてびっくりしたのが木戸の前でイディが葛藤する場面。屋敷の中から呼びかけてくるイーディスの声が生声になっとる…!ここはうれしい変化でした。ハッピーハッピーの曲のラストでイディの部屋の扉を開けて立ち尽くす、そして最後に戻ってきたイディが部屋に入るとベッドの上で打ちひしがれた様子でうずくまっている、その合間のイーディスの心の中をバシッと伝えてくれる草笛さんの声でありましたことよ…「どうすればいいの、イディ!」で明らかに泣き叫んでいる感じの声じゃなくて、まだ虚勢を保っている強い声で、でもそれが最後の最後に崩れて嗚咽に至っちゃう感じが果てしなくツボ。
…余談ですが私ラストシーンの、イディが帰ってきたのに気づいたイーディスが一瞬おもいっきり感情をあらわにしかかったのを収集して持ち直す、あの背筋を伸ばして帽子をかぶる瞬間がめっさ好きです。

そんなこんなな大阪もこれから千秋楽。あと名古屋で終了だー(T_T)。

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That's Grey Gardens for you.

かけぬけ終わりました「グレイ・ガーデンズ」東京最終週。
どうにも平日が思うように観られなかったせいもあって、自分的には「うわあ、ここからなんだけどなあ…」という気分のうちに千秋楽が来てしまった感じです。

でも回数観たとか観ないとかの話よりも、しばらく立ち見だ売切れだで久々に表情の見える席で観られた昨夜の前楽公演がそらもうひっくり返るくらい良かったことだな(T_T)。もう大竹さんとか凄い凄いと思ってきたがさらになんか降りてきてたとしか思えないし。他キャストもそれぞれの熟達プラス相乗効果でおんもしろいし。

そして自分的にいちばん大事なのが一幕ラストで…やっとやっとやっと腑に落ちた…一ヶ月みながら迷い続けたグールドの台詞が(号泣)。暖炉に軽く寄りかかったような立ち姿から、自嘲やら哀れみやら諦観やらあらゆるものを込めて、笑って、でも静かな口調で「これがグレイガーデンズだ。外にいる連中は中へ入ろうと大騒ぎして、中にいる連中は外へ出て行こうと必死…!」(T_T)(T_T)(T_T)

いやもう人それぞれだけど、ホントに自分としてはこの作品がいちばん面白くなってきてる時期でして…心の底から「ここからじゃん」て思う、こんな気分は「Mozart!」の初演の大楽以来です(爆)。

これから地方公演なことはホント嬉しいのだけど、クリエサイズでなくなることでまた変わることも多いだろうなー。
まずは皆様お疲れ様でした。次回は大阪………今週仕事で行ったばっかなんだがなぜこう出張つうものは観劇とカレンダー合わないかなー(贅沢言うな)。

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sold out

おとといのこと、シアタークリエにたどり着いてふう今日はA席だったっけなと財布を開けたらその席、来週のやつで(^^;)。つまりその週末だけ今回まだチケとってなかったということに気づいた土曜日の夕暮れ(爆)。
慌ててチケット売り場に振り返り、ここしばらく気になっていたキャンセル待ち列の最後尾についたわけで。

なんせここ数年を通して「きょうび楽でもない限りそう簡単に埋まるものではない」という油断がすっかり身にしみついていて(失礼だな)、かつここしばらくの公演では期間の後半になるとチケ額的にもイベント的にもいろいろなことが起きるって学習してるとこもあって(だから失礼だと)、後半あんまりちゃんとチケット用意してなかったことは大いなる反省点です(^^;)。今回、入りがいいなあとは思ってたけどいつのまにやら全席完売。リピーターもそれなりにいるけど多くのお客さんは初めてっぽくてそこも凄い。とりたてて宣伝が多いとも思わないけどなあ(むしろ宣伝する気ハナからないんだろうと思ゴホゴホゴホ)。

そんなこんなで、クリエ通い初めてえーと1年半くらい?期間にして3+1+2ヶ月+今回もそろそろ一ヶ月…目にして始めて立見席を経験しました(笑)。けっこう見やすかったし、久しぶりに後方から全体を見渡せて嬉しかったです(それでも「極力上手にしてください」と詰め寄ったワケだが(笑))。センター上手通路際のいちばん後ろからですと、二幕ラスト前で扉の前で歌う大竹イディとベランダで歌うイーディス、そして木戸を飛び出していくリトル・イディの3人が見事な三角形をなしていて、客席に走り込んでくるイディの「脱出」のインパクトが物凄くてザワっと来ました。

そして次の日日曜日、同じような時間に行ったら立見席も完売で(^^;)諦めて日比谷公園から皇居一周してきました…なんかイベントで儀装馬車のパレードやっててとても綺麗でしたのでちょっと嬉しかったけれども。あー反省。もう舐めませんシアタークリエ。
残りは平日もオール完売、キャンセル待ちのみ…な中さてどうやって平日ソワレを都合したもんか(たまにはそういう苦労をしろ)。

あ、グールドの「パンジーならここにいるよ」を受けてのイーディスの台詞はホントに変わってましたびっくり。「あなたが男性のほうが好みだってことはわかってるけど」ときたもんだ。やっぱりここで知らしめる演出だったってことなのねグールドの傾向については(自分の印象を整理中)。

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Daddy's Girl

行きたい行きたいと念じつつ今月はどーにも平日はガマンするしかない「グレイ・ガーデンズ」(つまり週末はガマンしない、と)。あと10日ってちょっとどうしよう困ったもう祝日ないの?(ないです)

今宵は彩乃かなみさんのリトル・イディについて。

初見で「うわあ…」と思ってその後もドキドキしながら見守ってしまうのが彼女の、母親とのせめぎあいの向こうにみえる強力な父親の影だったりします。ジョーとの関係が壊れそうになって「私のことはパパに聞いて」って一見パパを頼りにしてるようで、でもだんだん言うことが「パパなら私のことをまともな娘だと説明してくれる」から「パパが私を『まともな娘』の鋳型に押さえつけた」に横滑りしていく。ジョーが立ち去って一人になった後、肖像画を見上げての「パパにはいつも…叱られてばかり!」あたりは毎回、ゾクゾクします。曲もすごいよなここ…変調と変則リズムでこう複雑すぎる心理状態を表しまくる「グレイ・ガーデンズ」の音楽の真骨頂のひとつじゃないかと。

ステージへの夢にしても自由さへの渇望にしてもイーディスと同じ要素を持っていたイディはだけど偉大なるパパに抑圧され続けて、母親の強力な磁力と愛情と執着から逃れようにもパパを頼るアテにすることもできず臨界に達してしまう…のが一幕なんだとすると。若くてお洒落でセンスも別段なにかを踏み外しちゃあいなかった彼女が、30年後にあの姿になってるというのもすごく納得行くんだなあ。

そして一見、娘を束縛して支配しているように見える(いや実際してるんだけど)イーディスは実は、その支配でもって実のところ娘をこう、真の天敵である父親から全力で守ってもいるんだよなあ、と。そんなこと考えながら見てるとジョーとの間を裂こうとするイーディスの台詞の一つ一つがまた、違う聞こえ方に響いてくるあたりがまたボディに効く効く(^^;)。

回を追うごとにまた濃く深く感じられてくる彩乃リトル・イディ、ますます目が離せませんです。

あ、あと最後にイディ回りで蛇足。
自分「(お母様が)サロメを踊って私のエルメスのスカーフをダメにした」という台詞がわからなくて、いろいろ調べてみて動画で某映画の「7つのヴェールの踊り」を見て納得…しつつイディにちょっと同情しました(^^;)。英語版脚本だとスカーフを「全部」ダメにした、っていう言い方になってて、つまり何枚ものスカーフをベールに見たててあのぶっちゃけ一枚一枚脱いでくあれを踊ったと…いやあのイーディスでしかもグールドの伴奏つきなら自分は激しく観たいですがそれは置いといて。

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right side

ひきつづき「グレイ・ガーデンズ」。自分のツボどころは定まったかと思うと次に観た時にたいてい覆されるこーのー楽しいー日ー々ー(^^;)。

魔物が3匹ぐらい通り過ぎた土曜ソワレで初「ちょっと上手寄り」を体験して「これはっ…ッッ」と思った二日後の今日は今期唯一の前方センター上手寄り。
通称「ピアノの裏」。覚悟と期待半々の観劇だったワケですが…い や あ 堪能。そりゃ確かに場面によっちゃピアニストは眉毛と生え際しか見えないけど一幕終わりの階段うずくまり酔ッパの表情見られただけで悔いナッシング…まあそういうピンポイントネタだけじゃなくて、前方席だとやっぱり前半のイーディスとグールドの小さな日常会話のやりとりやちょっとした目混ぜ、ジョーや少佐の潔癖な態度にわりと繊細に「ふうん…」と反応してるグールドの「お楽しみはおしまい」にいたるまでのチクチク感や、パパの肖像画を見上げるリトル・イディの表情etcetc大事な絵面が後から後から脳に飛び込んできて…いやまあリピーター向きであることは否定しませんが面白かったーーー。

「5時15分」でバタバタしてるときのイーディスとグールドのごちゃごちゃやりとりが結構好きなんですが、わりと即興で絡んでるっぽい二人の会話は今日はイーディスが何かを振ってグールドが「僕が?」「そう!」「おかしいよそれ」…何を頼まれたグールド(笑)。
初日に観た感じだとイーディスとグールドの関係って「もしも一人ぼっちのかわいそうな水兵に誘われたら断れないだろうな」であれ?この人たち恋人同士じゃないんだ?と気づかせる作りだと思ってたんですが、あとで隠語の意味を調べて冒頭の「パンジーならここにいるよ」「わたしは今そっちの人たちの話をしてるんじゃないの」でちゃんとカミングアウトしてんだなと知ってへええと思いました…分かる人にだけ分からせる意図なのかな普通わかんないよな(^^;)いえ深く考えることではないのかもですが(^^;)。

とかちまちま追ってるうちにもしかして中日過ぎた?(汗)はまると早いんだ時間経つのが…どうにかして上手を増量希望(キリもなく)。

蛇足ですがホントは英語圏では上手のことはLEFTというらしい(役者サイドから見るから)

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position

今日も「グレイ・ガーデンズ」。後方でしたがセンター付近は観やすいなあやっぱり。

先週、水曜に観たソワレは当日券だったのですが、スーザンの時に学習した一部で有名な「平日の開演直前に行くとときどき手に入るけっこうな前方席」だったもので、角度・表情的にはいろいろ堪能しました…がこの「前方やや下手」だとパパの肖像画の生かされっぷりが意外と目に入らないんだなあ、というのも発見だったりして。一幕終盤のリトル・イディの惑乱シーンとかものすごいツボなんで、ここの表情を堪能したかったらセンター→上手かと。
そして当初下手ガチと思われた贔屓ウォッチ的にも肝心なところは上手向き多い…「二人のとき」はじめポイントポイントの表情をみてとりたかったら恐怖のピアノバリケード※のリスクをおしてでも上手にチャレンジすべきかも知れないと思ったんだった。
※初日に勃発した「ピアニスト役のひとのオタクは前方上手に座るとタイヘンなことになる」という衝撃の事象(^^;)。

とはいえセンターはやっぱり楽しい…特に音響的には壁から遠いほど幸せになれるのがクリエという劇場の宿命であるからして(爆)。そして後方からだと今回の八百屋セットの奥行きとか高さとかの効果の全体がみてとれるから、前方とはまた違う迫力があって。一幕ラストでグールドの「客には待ってもらえ」に「いいえ!」とイーディスが振り返る、階段を降りてくる彼女とそれを見上げるグールドの背中の対比とか、「ここはグレイガーデンズ」でイディをとりまく過去のひとびと+映像の効果とかすばらしい(しつこいようですが階段ユラリ登場といい映像ネコ見やりといいピアノに立つ姿といいイディへのミャオウといいアレが絵になるったらないやー)。

そして今日は12列でしたがさらにもっと退ってA席のあたりまで行くと位置が高いから、一幕ラストのイーディスとカーテンの向こうを駆け下りてきて一瞬たちどまるイディと、彼女が走り出てくのを見送ってピアノに向き直るグールドの絵がもう決まる決まる。
ああ楽しい。そして非常にやばい(^^;)財布的に。

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ACT1→2

「グレイ・ガーデンズ」ソワレを観てきました。ああ土曜日まで長かった…今週は平日にも何度もソワレがあったなかよく水曜日一回増やすだけでガマンした自分(誰も誉めてはくれまいよ)。

★★★ネタバレです★★★
あちこちナチュラルになったり強化されたり、細かいとこでお芝居が変わってるみたいです…がまあコレかなりな勢いで一回一回が「生きている」といいうるイキイキ生生しいお芝居なので(強烈さを含めて誉めてるわけだが)、「ここ変わったなあ」ってポイントよりも全体の印象の変化でへぇぇと思うことしきり。というより、自分が未だに掴みきれてないのかも知れないですけども…いや深くて深くて(^^;)。

ドキュメンタリーの「グレイ・ガーデンズ」が浸透しきってるアメリカにおいては、この作品の二幕の光景は観る人の頭に基本どっしり入り込んでいて、一幕は「あのゴミ屋敷」につながっていく物語として観るのがきっと普通なんだろうなと。日本においてはそれはないから、初見の一幕は一個のドラマとしてワクワクするし「うぉぉ」とも思うんですけど、二回目以降になるとあらゆる場面・台詞・歌詞・態度が未来(二幕)への暗喩と皮肉と伏線に満ち満ちていることに気づくわけで…「あ、これがアメリカで作られたものの狙いだったんだな」って気づかされることが多いわけです。それが本題じゃないにしてもワクワクすることしきり。

つまり何が言いたいかというと「一回目は超面白いですが二回目以降が別の意味でキますぜこの芝居」(^^;)。いや、カンのいいひとや予備知識のしっかりある人は一回目で味わえるかもしれないけど…おじいさま&ジャッキー&リーの結婚ソングで「あぁリー・ブービエって王子様と結婚するんだよね」と思ったとしても、「何を着るかじゃないのよ、どう着るかなのよ!」の台詞への感慨だとか、明るく小粋でホッとする雰囲気の「私たちは似た者どうし」の歌詞がいかに笑えないかとか、グールドの「自分と、時々は猫と」でうっひゃああと思う度合いだとか、はるかに違ってくるし。

…ああまだ気づいてないこといいーっぱいありそうだ(^^;)。

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entering

「グレイ・ガーデンズ」二日目マチネ観てきました。

★★★ネタバレです★★★
初日にすっげ気に入った冒頭の猫たちがいなかったので「オォォォイまさかの初日でカット?!アンケート!アンケートに書く!!」と怨念飛ばしていたら、トークショーによればトラブルだったみたいですね(^^;)。明日からはまた出るそうな。ついでに書いちゃいますがネコ的なインパクトですげえ!と思ったのはこの冒頭で草笛イーディスの足元に出てきた猫が玄関の段をさりげなくぴょん、て飛び降りるところでした。二幕の「ここはグレイ・ガーデンズ」での部屋中のわらわらわらっも好みですが、最初のインパクトとさりげなさで冒頭の子がやっぱ好きだ(^^)まあ二幕は別の事情でもうちょっと大きめのネコをガン見しているという個人的な都合もあるわけで(いつものオチ)。

猫も大変っぽいですけど昨日も今日も幕間が正味40分ちかくあったワケで(パスタ食いに行っても余裕がある(爆))、なにがそんなに大変なんだろうということは二幕をみると大体想像つくわけで(^^;)…スゴイなああのぶっ壊れたピアノ部屋ホントにあのワンシーンしか使わないんだ!一幕でそらもう効果的に使われたお父さんの肖像画とか、見る影もないピアノとか(またそれに乗る男とかっ)、場面全体がはてしなくツボでした猫の目で見たグレイガーデンズ。いろいろ調べたんだけどアメリカのミュージカルじゃけっこう過去の人々はもっと衣装も仕草もネコネコしかったみたいなんですが、今作では泣き声とちょっとした仕草以外はいちおう人間の動きをする、それも一幕でいちばん着ていた普段着で…というのもツボ。終盤のハッピーハッピーの曲もあちらじゃゴスペル衣装だったようだし、日本版ではかなり緻密に「かつてここに居た人々」の影として効果に使ってるんだなあと。

二回目にしていろんなことが見えてきて、いろんな謎も深まった感じです。謎というのはお話ではなくて永遠に解けないあの人たちの仕草や表情が意味する本当のところや(解釈はするけれどそりゃ自分には永遠に「答え」ではないので)、それぞれの場面が引き起こす自分の感情に基づくものですけども…二幕を知って一幕を観るとまたものすごいなあこの話。二幕ラスト、木戸の前のイディの表情を見ていきながら、なんかもうわけのわからない感情でいっぱいいっぱいになってボロ泣きしてる自分に驚いた(^^;)。こんなに泣いたのいつ以来かわからない。なんでだホントに。

次はまた週末。むぅぅ。

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