カテゴリー「AKURO&TS MUSICAL」の77件の記事

ちぬの誓い

TSミュージカル「ちぬの誓い」観てきました。

★★★ネタバレです★★★

直球っぽい雰囲気、ちょっと嬉しいメンバーが大勢、しかも男性ばっかり…ということで、TS流キャラクター入り乱れる群像劇になるのかな?と思ってたんですが、当たったような外れたような。
「客家」同様テーマ先行、言いたいことはよくわかる(「普請」て言葉にはちょっと説明が必要だなあと思ったけど)。んだけど大勢のキャラクターが雑多に織りなすエピソードがそれぞれ、あんまり絡まないせいか、テーマはシンプルなはずなのに全体にとりとめもないというか…隣の人が序盤でうつらうつらし始めて最後まで目を覚まさなかった(^^;)。むう、もったいない。

それでも役者さんそれぞれのいいところが役にはまってれば群像劇成立するんですが、おおむね「いや、ちょっと使い方が贅沢じゃね?(←材料の一部だけ使って残りを捨てるという意味での『贅沢』)」と思うことが多く。「客家」みたいにメインのストーリーで「なんっじゃそらー!」て思うことはなかったんだけど、「バランス度外視で全員に見せ場」っていういつもの弱点は見事に炸裂していたな。ここで締まるだろうと思った後に「あ、続くんだ…」と思ったり、肝心なところでみんなが平等に喋るから台詞が聞き取れなかったり。破綻はしてないんだけど雑然としてる感じ。勇壮なナンバーは良かったけど…。

…フワフワした感想しか出てこないので総括やめてキャラ語りする。

東山君。(不動丸)
「すげえ、この不憫さ、天祥みてえ」と思って観てたら後から後から天祥シチュに…似合いすぎる和装と似合わなすぎる中間管理職ポジ。重厚でまっすぐなキャラクターが不動丸っていう役柄としてとても良かった。けど、固定イメージ持ち過ぎかも知れないけど「ヨシ君 in TS」っていうものに期待があったっていうか。やっぱもっとペラペラちゃらちゃら、一見軽そうでハートは男だぜ、とかそういう役どころが観たかったなー(雪獅子がいかにどストライクだったかって話だ)。
なのでフィナーレの開放感がすさまじかったです(笑)。みんなより頭ひとつ早いフリとかはちきれそうな表情とか躍動感あふれるキラキラぶりを観てマジ癒された。

相葉君。(松王丸)
おぉー相葉君だ、相変わらず色白いな頭小さいなー、役に合ってるなー……おいおい海に出ちゃ危ないよ君は浜辺で待ってなさいっ!←某場面。
淡路島では有名らしい松王丸の物語、知ってたら「あ、ここへ繋ぐんだー」となったと思ったかもだけど、知らなかったんでラストでえぇぇっと思ってしまいました…そういう物語なら他の人たちとの絆とか、彼の選択に至る一歩一歩をメインのストーリーにして欲しかったな。

今さん。(陰陽師)
陰陽師が可愛すぎて気が狂いそうでした。可愛いってか愛おしい。五芒星はいいとして九字きりなのか?あの一秒として落ち着かない指先ちまちまちまちまちまちまが逆にツボ。工事超せかすのに現場に遊びに来てめっさ普請の邪魔してるあたりとか…フィナーレでタカラブネ(仮称)に乗ってカラフルな祓い串(正式名称知らない)振りまくる様は「シュール」の一言じゃ語りきれない。
戸井さんもそうなんだけどこう、ゆるぎない実力でむしろ「浮くのが仕事」ってぐらい浮きまくっている大人チームほんっとたまんねえ(褒めてます、心の底から)。

上原君。
なんか、平野さんとか福永さんとかTSの重厚カッコいい中堅どころの仕事を一人で請け負ってたな(^^;)。ホントいい声だー。

戸井さん。
やっぱ流石うまーい。老けてないのに「大人」がにじみ出る、安心する。
本編のフワフワがまんまフィナーレのちゃらちゃらに移行できている今さんとは一線を画す、宝船の上でのハジケきれなさ加減もツボでした(たぶん別に宝船じゃない)。

藤岡君。
いい声だった。そしていい声だった。

らち君。(達若)
ホント何なんだろう、どこに居ても目立つっていうか、そっちを見てしまう良知マジック。竹ペンで描かれたキャラの真ん中にサインペンみたいな。観てて嬉しくなるんだよな。序盤くじけそうになったけど達若と鉄の牢屋のシーンから「おぉ?」と引き込まれました。

渡辺君。(錠前崩しの鉄→常世丸)
「志士ヤマガタがグレた」とか思っててすみません(その後「いやヤマガタはもともとグレている」と思いましたごめん)。キャラ立ってて良かった。でも、なんで彼だけそんなに設定が細かいんだ。あと荷物が崩れるところ絵的に、ホント、なんとか、なりませんか、すごくいい場面、なのに、もったい、ない…(気絶)。

汰斗君。
ほやほやキャラで癒されたー。たぶんすっごいいい動きしてたんだろうけど捕捉しきれず。リピートしたらわくわく追っかけただろうなあ。

千田君。
「こりゃあれだ後半、白い鹿だ」と思ってすいません。(合ってた)

芸劇がキレイになっててびっくりしました。噴水も五階行き長エスカレーターもなくなっててエントランスがガラス張りになってて客席もなんか世田パブみたいに(笑)…リニューアルって一昨年の夏なんですってね全然知らなかった。プレイハウスってどこだ、プレイハウスって(答え:中ホール)。そしてこんなに変わったのに一階前方席のフラットぶりだけは相変わらずだ(苦笑)芝居によってはホント何も見えないんだよね、あそこ…。

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いんぷれっしょん4

杉田さん引っ越しましたよ(←何かに追いついたらしい)

クリエフェス、直前にバタバタした甲斐あって、どうしても欲しかった回はGETできました…いろんな方に足向けて寝られない(おけぴのサーバはどっちだ。リロードしまくって負荷上げてごめんなさい(通知サービス入れよ))。

明日初日なので「天翔ける風に」語り残しネタ二題。
贔屓ネタ多いです。

■後方ロマン
何回か書きましたが、今回は舞台が上段・下段に分かれていたりなんだりで、後方の少し段上がりから観るのが一番みやすかった気がします。TSってわりといつもそうなんだけど、センター後方から観たときの完成度に「この絵が見せたかったのか…!!」と衝撃を受けるパターンが多い(笑)。…逆に言うと斜め席で見切れたり構図がよくわかんなかったりもよくあるんだな(^^;)リピーターにはどこから見たって発見があって楽しいですけど。「AKURO」のオープニングとか「エミシの戦い」とかいっそ悔しいぐらいカッコ良かったもんな正面席…(あれは芸劇の構造のせいもあったけども)。「かけはし」の赤い布とかねー。
今回だとクリエで縦長ゆえ、左右での違いは少なめでしたが、前方後方では大きかった。そんな後ろ得ポイントいくつか。
・瓦版の紙の舞いっぷりがよく見えました。空気がたゆたってるのか、二人が出てってからハラハラ前方席に落ちたりして、下の人がびっくりする(笑)。
・旗がホントに楽しい。全体が見えた時の揃いっぷり揃わなっぷり。
・志士たちが坂本がどーしたこーした言ってる後ろでニヤニヤ笑ってる長髪がよく見える。
・溜水の最期の「銃声」の後、真っ赤に染まる前方席&駆け込んでくる志士たち。この絵はホント素晴らしい。
・まぶしくない(苦笑)。前方はラストシーンで思いっきり客席が光を浴びるのでちょっと辛いことが多かった。後方から観てると年配の方とかが額の上に手をかざしてるのが見えたりする(^^;)。後ろから観た絵はホント綺麗なんだけれど。
・「走る走る」が全編カッコ良くて、ゆえにラストにこだわってる(後述)私は非常に焦る(笑)。聞太が下手の階段を途中まで登ったところで志士たちがザッ!と二階の扉を全部開けて出てくる(これで二階奥が見える状態になる)、英が入ってきて中央で歌う間、その真下でとうとう聞太は捕まってしまう…のだけど、その捕まる瞬間、歌い上げる英の真後ろ、壁の向こうに例のアレがユラッと現れ、ワンフレーズで隠れる…という油断できなさ加減(^^;)。
・司之介様の「とにかく殺した」…からの一連。音楽と一緒に後ろにザッ…と踏み込んでくる溜水が、歌が進むのに伴って下手へ。等間隔で溜水・司之介・英と並ぶ絵で「あなたが殺した!」のピークにさしかかる…あー好きだー。

■下手ロマン
溜水ウォッチャー的にはクライマックスがあれなので「表情とるなら上手」だったんですけども、下手側だと前髪が例の眼帯チラリズム効果(例のって誰も言ってないよ)を醸す関係上、そっち側で観たときの感動も測りがたいのです。
で一回、前方席の壁際で観た時にすっごい楽しかった日のメモがザクザク出てきたので記録に残しておく(笑)。
場所のめやすは例の「城の各門」のところでいうと桜田門正面です(わかりにくいわ)。
・金のカバン抱えて坂本さんに上目遣い(妖怪睫毛)
・「おや。あなたが お父さん でしたか」でこっちに向かって一歩二歩三歩(だんだん大きくなる顔と鯛)
・智さんへの「幻を食べて生きていたに違いない」の顔。
・聞太さんへの上から首傾げ。「どうーしても 顔 を 見 せ る ん で す ね?」
・「走る走る」の曲のラスト、壁の向こうから英を見つめる顔。これはどっから観ても大好きなんですけど、この日は出現する溜水の眼がドンピシャで見えてハッとしたんでした。表情のニュートラルさにドキッとしまして…後方から真っ直ぐに英を見つめる、笑いでも蔑みでも無関心でもない、少しだけ目を見開いた顔。だいたい冷笑なり見下しなり「見開きくわっ」なりが付いて回る溜水のキャラで、この、なんていうか色のついた無表情、が逆に結構なインパクトをくれまして。英に対して溜水は全く交わることがなく、ただ「見ている」「見てきた」立ち位置なんですけども、そのありようが思いっきり腑に落ちた瞬間だったなあ。

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謎解きあまかけ

…ようやくアキが東京へ…(←何かに追いつこうとしているらしい)

「天翔ける風に」コトバきっかけの考察ネタさまざま。

★★★贋作とか漫画「罪と罰」とかいろいろネタバレです★★★

■命名さまざま
「謎解き・罪と罰」にはロシアの名前を日本語にあえて訳した場合こうなる…というのが列挙されていて。一部はWikiや「天翔ける風に」のパンフにも載っていますが、いうなれば鬼面組(古いわ)チックなシャレのオンパレード。「贋作・罪と罰」も落合版の漫画「罪と罰」も、これがベースになっている命名が多いみたいですね。
「贋作」は複数キャラクターがまとまってることが多いので、一概に1:1にはならないのですけど。

・三条英…最後まで「三条」はわかんなかったんですが(「謎解き」に載ってるppp→666→漫画版のミロク、という「3」に通じるものがあるのかなあと思ったんですが…苦しいな)「英」は英雄の「英」なんだろうなやっぱり。
才谷梅太郎…史実の龍馬の偽名のひとつ。詳しい人は才谷の名前が出た時点で正体わかったってことだろうかスゲエ。なんてことを考えながら散歩してたら「才谷屋」という龍馬だらけのお店に行き会って笑いました。「罪と罰」ではラズミーヒンのキャラ&ソーニャの言葉と役どころ、かな。
・溜水石右衛門…原作からはスヴィドリガイロフのキャラ(まあ実に、ああいう感じ(^^;))とルージンの設定(大金持ちの婚約者)を持ってきてる感じで、名前はルージンを和訳すると完全にこうなるらしい。
・甘井聞太左右衛門…原作のマルメラードフはマーマレードを語源にしており、ドストエフスキーの創作ノートにも「お砂糖のような名前」って書いてあるんだって(笑)すぃーともんた。
・三条智…役どころはラスコーリニコフの妹のドゥーニャだけれど、考え方とかキャラクターとかはところどころソーニャにもかぶる(踏み越えてこーいって執拗に迫られるあたりが)。それだからか名前もソーニャ(ソフィア)→智、なのかなと。
・三条清…マルメラードフの奥さんのカテリーナが訳すと「清」なんだって。役どころ的にはラスコーリニコフの母親と半々かな。
・都司之介&目付護之進…これははっきりポルフィーリィとザメートフ。
・おみつ&おつば…人様のつぶやきで「ツミとバツ」→「ツバとミツ」を拝見したときの霧の晴れようったら(笑)。なお「おみつ」自体は原作のアリョーナ婆さんからの「謎解き罪と罰」での考察で語られている名前ですが、落合版ではこの役どころが「馬場光」で。ずっと苗字を不思議に思ってたのが、あぁ金貸しババァからですか(^^;)、とやっと腑に落ちたんだった。

■貧困のどん底という濡れ衣を着せられた若者たち
最後までピンと来なかった言葉。
まず「濡れ衣」じゃないだろうというツッコミは置いといて、英が奪ったお金をどうしようとしていたのかな?という疑問はやっぱり最後まで残りました。…残っていい疑問なんでしょうけれど(^^;)。ラスコーリニコフもその辺の段取り度外視だったしなー。

■城の各門
志士たちの「じょーのーかくもん・桜田門・馬場先門・大手門」で「じょうのうかくもん」ってないなあ江戸城、とかWikipediaで延々調べたあげく戯曲チェックして突っ伏した。

■木の根っこと陶酔と幻を食べて暮らしたに違いない
誰か聖人を連想さす表現なんだろうな、とずっと思ってて。「罪と罰」だとこの台詞に「エジプト」と「4世紀ぐらい」というキーワードが加わるので、どうやらエジプトのマリア、ということみたい。カトリックではあんまり語られない聖人ですが、ロシアの正教会ではかなりメジャーらしい。自らの欲を絶って砂漠に赴き、禁欲と信仰の年月を重ねた人。スヴィドリガイロフはやや冷笑的にこの言葉を使ってるように見えますが、「天翔ける風に」の溜水はもうちょっと神聖というか、特に今の人の場合、かなり清浄なイメージで使ってる気がする。

■幕府倒幕を決意されたそうだ
ごめん毎回「かぶってるなあ」と思ってました。
なんでわざわざ「幕府」ってつけたんだろう(少なくとも戯曲では「倒幕」しかない(^^;))

■銃声ひとつで歴史の始まり
ダグラム第二話…はないか(古いわ)。いろんな事件を連想させる言葉だけど、近代史詳しい人やちょっと上の世代の人たちには分かりやすい世界観なのかな。「江戸城門前で馬車に轢かれ、その後の闘争のシンボルになる」っていうのも、たぶん国会議事堂の安保闘争の事件がモチーフのひとつにあるんだと思うのだけど。

■「才谷、私が間違っていたら、許してね」
これを「間違っていたわ」と空耳してしまったのが初見時の後悔で…台詞の本質が全く変わってくるので。その後、戯曲を読み返すまで思いこんじゃってたもんなあ。
謎解きネタじゃなく反省文ですね(^^;)。

■師走八日、あたしの遥か彼方へ、英
次の日が「王政復古の大号令」で、ついに徳川幕府の廃止が宣言された、その前の日っていうことなのかな。
もちろん「霜月十五日」は坂本さんの命日で。あの手紙と光景はリアルに重なる時間なのであった(T_T)。
近江屋の近所に三条大橋があって、Wiki情報によればこの日の龍馬と中岡慎太郎の話す内容は三条制札事件についてだったとか、この辺も命名のヒントに…いや弱いなやっぱり(^^;)。今の大河にも出てきてる三条さねとみさんも龍馬と同年代だから「公家の縁戚」に近そうだなーとか…。

ほとんど解けてないけど、楽しいなあ(笑)。

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らすととーく

「天翔ける風に」大阪千秋楽みてきました。
とりいそぎ千秋楽カテコスケッチ。

・個別挨拶はカズさんから。プリンから始めて全員、というのもいいですねえ。
・カズさん「浜畑さんの眼光に射抜かれるのも最後」「英を抱きしめるのも最後」「中岡(慎太郎)と酒を酌み交わす時間も最後」…とお名残惜しそうだった。よっぽどあの時間が好きだったんですね。「湯豆腐食えるか」ばっかり気にしててすいませんでした(リピーター)。
・「まさかあの男に殺されるとは」と言われた時の岸さんの表情がまた。
・「えー。よしの けいご と申します。」うん。
・↑この瞬間、同時に例の「たまりみず」ポーズを取った主役二人が大好きです。
・こういう作品だとホントにあのカテコのほやほやが尊いね(笑)。
・母上「何もないところで三回、けつまづいて転びそうになった」との発言にカズさんが「一緒一緒!俺も初日に…」と仲間発言しようとしたところへ「舞台の上でしょ!」と一蹴する伊東さん素敵です。
・そういえばカテコで登場の時に先頭の千田くんがつんのめったことがあったっけ。
・「左官屋をやらせていただきました…」素でまちがえた瓦版屋の金助さんにびっくりした。
・関東の先輩がカズさんと受けていた。
・「白旗の場面、僕だけ参加してなかったんですが…」との笠嶋君(何かが私の中で腑に落ちた)、この場面を見ながら、この作品にはさまざまなイケメンの方たちが出ているなあと思いました、そして僕もその一員として出ることができて……みたいな話の展開にどのタイミングで笑っていいものやら迷った客席(笑)。キャスト全員ものいいたげでした。
・渡辺君が照井君を普通に「テリーさん」呼んでるのに少し受けた。
・東京楽に「テリーイトウと呼んでください」と本人が言うまで気がつかなかったもんな私。
・そのテリー君「この作品はドストエフスキーさんの『罪と罰』を元にしていて」かつ日本の優れたミュージカルでもある、いつか世界に出て行ってもいいんじゃないか…とすごく夢のあるコメント。
・しかし「ドストエフスキー『さん』…」と小さくつぶやく英さんが爆笑を呼び一時中断(笑)。
・謙虚な挨拶の最後に、もっと上に行きます!渡辺大輔をよろしくお願いします!!ぶちあげた渡辺君に拍手しつつ「なんか平澤さんみたいだな…」と思ってしまった。こういうとこで確実に持っていくTS流イケメンのDNAを感じる(笑)。
・↑ここでなんか耳打ちしながら大ウケしていたカズさんと圭吾さん何しゃべってたんだろう(笑)。
・下手から来た朝海さんと上手から来たK吾さんが舞台の真ん中で両手で握手、という絵はジキハイカテコのヘンリーとのハグ並に嬉しかったです(どんな基準だ)。
・見た目は英と溜水だけどな。そう思って見たらまた面白い絵が炸裂だけどな。
・カズさんと肩ポン背中ポンも嬉しい。
・そして朝海さんの「明日でこの公演も最後」発言には舞台・客席全員がどよめいた(笑)。
・「びっくりしたー」うん。
・大騒ぎのキャストを縫って「はなぶさかい?」と下から問いかけた父上(笑)。
・明日はもうない、今日でラスト!と納得させられた朝海さん「明日からは…何もない日々が…」と壊れていくところへ浜畑さんが「生活ですよ!」と素晴らしい一言。
・このメンツでまたやりたいです、との朝海さんの言葉遣いに伊東さんが突っ込む間へらりへらり笑っていた長髪が「はじまるまえみたい…」とつぶやくのを受けて朝海さん、いつも公演前に志士たちといっちょいくかー!みたいな気合を入れていたという話をしつつ実演してくれました。「レディース」久しぶりに聞いたわ(笑)。

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いんぷれっしょん3

「天翔ける風に」大阪公演を観に来ています。

ここ一週間、別作品も含めて劇場通い倒しましたが、今日を終えればひとまず落ち着くので(クリエフェスもどうやら一回こっきりだ(苦笑))ひとつひとつまとめて行きたいと思います。

取り急ぎ大阪雑感&こまごま

■ドラマシティ
視界が広い。天井高い。セットの大きさや間隔は東京と同じですが、左右の隙間というか、舞台袖にけっこう余裕がある。クリエの舞台は長方形の片側を切り取った形になるわけですが、こちらは舞台の奥から客席にかけて空間が大きく広がってるので、とにかく視界が広い。
何より、客席が段上がり。そこそこ前方席でも、舞台の床を見下ろす形になるので、たいてい誰かが床にしゃがんだり座ったり転んだり転がったり額づいたり蜂に刺されたりしているこの作品では、これが実にありがたい。上段もしっかり視界の中央に来るので落ち着くし、終盤のライトも角度が違うのか、まぶしくならないし………なんだ、けっこう不満あったんだな今回、クリエの前方席に(^^;)。
とにかく視界が広い大阪、アクションや旗振りの全体が見渡せて、それだけでもワクワクしました。もしかすると本来、このサイズがいいんじゃないかなあ、と思った。

■踏み越える
舞台奥に英が佇み、手前で聞太に溜水が話す場面。ここの「奥に黒と銀の英、手前に紫と金の溜水」という構図は前から好きだったんですけども、これをちょうどいい角度で見られたのはすごく嬉しかったです。英はやや下手に向き、溜水は上手側の聞太を見下ろしている。この状態で「同じタイプの人間なんです」という語りを聞くのが大好きでして。歌とともに英は上段へ上っていって下手側へゆっくりと歩き出す。いっぽう手前ではやっぱり溜水が上手から下手へ「天と地の掟に背き…」歌いながら聞太を追い立てながら進む、この絵の見え方も。
この時、上段の英は、膝を持ち上げて前に出す、ゆっくりとした歩き方に変わっていくんですよね。一幕・二幕それぞれ最初の登場場面でもこの歩き方をするのですけど。やっぱ単なるスローモーションでなく、意味のあることなのかなーと思います。

■志士ぷちぷち
・ヤマガタ渡辺君の旗振りは巧いだけじゃないワクワクする。びょるびょる鳴る。生きてるように飛ぶ。スローモーションでも旗落ちない。
・志士たちもそれぞれうまい。旗振り味わうだけでも大阪に来た価値がある。
・でも一人だけ私がひそかに「こけし君」と呼んでいる彼がよく旗に裏切られる。
・ちなみに渡辺君は旗はうまいのに二幕冒頭の赤いハンカチによく裏切られる。
・「誰が父を殺したかです」に志士ニスケ(仮称)が「馬車だよなっ」とか小さく呟いてるんですが(おもしろいけど個人的にはこれイエローカード(^^;))、ヤマガタの「龍馬だ!」に「そっち!!」とリアクションしていた。
・のを聞いて大学の頃クイズ研で後輩が「負け惜しみ撲滅キャンペーン」というのを張ってたのを思い出した。正解を聞いて「そっちかー!」とか「ニ択はずしたー!」とか言うの嫌がられたなあ(笑)。

■かわいいもの
・都司之介様の推理。「どうですー。真相ーは・明白ーだ」のあたりで延々サムズアップを繰り返している目付護之進さん
・釣りのとこで「すべてだ!!」叫んでしゃがみ込む英のふてくされ具合。
・結納の場面で英と才谷が入ってきて言い争ってる間、毛氈の上で延々ニコニコ「座れ」「座れ」「座れ」と持ちかけている聞太さん
・「私のほうが剣が立つ!」「え?」のところの才谷。英の左手に剣を握らせる(すごい下の方から剣をセットする)仕草が一番かわいいと思います。
・草履振り回しながら金の袴で階段上る例の彼(ほぼスキップ)

■昼カテコ
朝海さん「ありがとうございましたーっ!」(目を伏せて薄い頷き)
朝海さん「では最後にカズさんから締めのごあいさつを」(薄い頷き)
カズさん「えー…」(ノーリアクション)
カズさん「大阪は、ダシがうまい!」(ナナメに俯き)
カッコ内は傷の人のリアクションです。

■夜カテコ
・英ダッシュの後でぴゅーっと出てくる下手キャストのダッシュが見られて嬉しかった。
・別のとこに書いたけど、指されたほやほやの人は「歩み出る」とか「言い淀む」とか「というわけで」とか、何がウケる要素なのか理解不能なところで会場が沸いている。
・そんな人を「たマりみず!」とか「ミズ・たまり!」とか講談調にけしかけている才谷と英が楽しそうだった。
・次に「せっかくなので」と当てられた父上の挨拶のあと英さん「グダグダになったのでハマさん締めてください」(言い回しは違うかもですが確かにグダグダっていった(笑)

千秋楽いってきます。

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いんぷれっしょん2

土曜日に「天翔ける風に」を観てきました。
…あと何回か観てますので(婉曲表現)今週の雑感まとめ。

★★★ネタバレです★★★

■年齢幅けっこう広いよな。
土曜マチネは母と観劇。「群衆が一番よかったね」と手厳しいのか暖かいのかわからん感想を残したお母さん、せめて志士たちと呼んでやって下さい。
ついでに志士トークちょっとだけ。
ヤマガタ渡辺君:全編カッコいいですが一幕ええじゃないかの「何十万もの人間が…」の歌い出しと、二幕冒頭の同じく・ええじゃないかの英のソロが始まる直前の踊りながら下手へガーッと移動してくとこが凄い好き。
イトウ照井君:全編クリアボイスですが一幕ええじゃないかのヤマガタとのタイミングのずらしっぷりと「利用できるぞこの踊り…」とかゾクゾクします。あと英に「やるならひとりでやるわ…」に気圧されて出て行くところの顔はイトウが一番好きだ(笑)。
ゴトウ平野さん:私あの中では一番ゴトウさんが怖いです。修羅場の香りが似合いすぎる。左官屋の先輩とか中岡慎太郎とか要所要所で締めの役どころについてたり、かと思うと一番動かされる二人(青山&千田)とけっこう高い確率で一緒に踊ってたり…やっぱ何かと締まるんだよなー。
青山君&千田君:みとれる。

■向こう側の人
原作「罪と罰」にラスコーリニコフが「両足で立つ面積しかない狭く高いところ、下は荒海で暗闇」そこで永遠に生きることになったとしても…という言葉があって、これが落合版で「絵」で表現されていたのだけど。溜水の崖っぷちの歌でイメージするのはこの絵だったりします。ずれてるけど(^^;)、イメージが近いって意味で。
第一印象は「独り」で今の印象も「独り」だったりする。英が踏み越えられる人だとすれば溜水もそうなのか、あるいは既に踏み越えちゃった人なのか、なんとなく後者だと思ってて。あるいは踏み越えたさきの世界そのものか。英さんは初めて出会えた同類(に限りなく近い人)なのかも知れない。
愛して欲しい=受け入れて欲しい=こっち側に来て欲しい=(踏み越えて欲しい)≒(殺して欲しい)
英を見出して驚喜したのも才谷に近づいたのも学生を扇動するのも根っこは一緒で、どうやったって絶対「こっち側」には来てくれなそうな智さんへを愛してしまった故の執着は、だから激しいのかも知れない。彼にとっちゃあ「こっち側」に来てくれればそれで自分が死ぬとか別に斟酌しない…のかなー。
そして智さんはその辺も本能的に読み取った上で溜水の願いを拒絶したように見える。明確に意思を持って銃を「捨てる」今の動きはこれ以上ないトドメの一撃なわけで。原作でも贋作でもミュージカルでも「逃げてーッ!!」としか思わなかったこの場面、今回ホント、見え方が変わったなあ。
(…とまあこんなことを考えてたので「来てよその火を踏み越えて」がモロにみぞおちに入ったわけです(私信))

■司之介の話
「罪と罰」でポルフィーリィがラスコーリニコフに自首を勧め、その行為によって「太陽におなりなさい」と道を指し示す。ところが都司之介の言葉には「もしくは龍馬を殺せ」という続きがある。
これ浜畑さんで見るからそうなのかも知れないんだけど、「龍馬と一緒に逃げなさい」って言ってあげてるようにも見えるんですよね。「幸せな門出を」をそんなつもりで聞いてみても、牢獄の二人の無言のシーンにまた別の味わいがあったりする。

■こころの目をとぎすませ
元祖・口之津の闇市(前述/隠れたK5さんを探せゲームの意)がなぜあんなに難しかったかというと、上手に粟根さんというワナがいて、みんなまずそっちに気をとられちゃったからだと思ってます…私だけか?いや顔隠すと似てるんだよあの人、ポーズのチョイスとか、布のかぶり方とか手の動きとか…(^^;)。
今回それは渡辺くんの庭番であったり平野さんの金魚売りであったりするのかも知れないなあ、といろんな混乱ぶりを見て思った。
ファン以外知ったこっちゃねえ話題でした(^^;)

■ぷちぷち
・英に送金を受け取らせようとするところで才谷が「書き順、分かるか?ヨコ、タテ…」って言いかけたのを以前、観てまして、「ヨコタテでどうやって「三条」って書くんだ」と思ってたら昨日「くさかんむり」であることが判明した(^^;)。いつもサイン速いと思ってたら本当に「(ただの)英」って書いてたんだねってことで脳内完結しました(笑)。
・幕府主催のパーティーで英が目付護之進(福永さん)にお酒のマスを投げつけるとこ、英がフェイントかけてた(笑)。ここは一回、護之進が受け取った瞬間にマスがぴょーんと手元で50センチぐらい上にはねたことがあって拍手しそうになりました。
・護之進さんといえばその後のストップモーションですごい面白いカタチになっている(階段におでこつけて両手をぴーんと)。
・カーテンコール、いったん引いた後で朝海さんが下手側から一人で出てきて一回挨拶するところ。最近こう両手を構えてぴゅーっとダッシュして来るんですがこれが可愛くて、これが初めて出たとき上手側先頭の男子二人(45と42らしいよ)がむちゃくちゃ盛り上がっていたのが面白かった(私見)。「見ろ俺の胸に飛び込んできた」「いや俺ですよ」ぐらい言ってそうな満面の笑み。
・↑で次の回はその男子二人とも両手に構えてびゅあーー!!とダッシュして来たのでまた大笑いした。

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とーくとーく

「天翔ける風に」14日のトークショーからネタいくつか。
動画出るのかなー。出て欲しいなー。

★★★たぶん本編ネタバレです★主語のないものは贔屓ネタです★贔屓ネタばっかですご容赦★★★
あとカズさん呼びもご容赦。

メンバーは四人。上手から順に
進行:カズさん(20分制限って可能なんですかセンパイ)
主役:朝海さん(ラストシーンの牢獄での衣装。これ清潔感あって好きなんだー)
重鎮:浜畑さん(こんな面子にまったくのくつろぎモードで溶け込むナチュラルさ素敵です)
いつもの青い人:(紫だけどな)

という構成。面白かったー。

■鯛1
「稽古場から初日の幕が上がって思ったこと、今の気持ち」みたいな質問で「鯛であんなに笑いが起きるとは思いませんでした」…で舞台・客席プチ盛り上がり。「初日すんごい受けてたよね!!」とカズさん「報われましたね」と朝海さん…なんでも稽古中は鯛の動きにダメ出しが結構あったんだそうで「ヘタクソ!」って五回ぐらい言われて練習したとか。謝先生は言うだけのことはあって素晴らしく上手いそうな。見てみたい。

■「自分の台詞や歌で特に好きなのは?」
回答一番手って考える時間がないので、咄嗟だとどういう答えになるのかな…と見てたら
「…………さかもとさん?」
客席から拍手入れそうになりました(笑)。それ一番最初の台詞じゃんただの呼び掛けじゃん、と突っ込むカズさんの隣で「あれ、いいよねえ」「いいですよねー」と賛同する浜畑さんと朝海さんにまたしても「お目が高いーッ」と掛け声を入れそうになった。
圭吾の色っぽさが出るよね照れちゃう、みたいなカズさんのコメントに
「やった。」
とにっこりする頬ッ傷が爽やかでした。

■鯛2
時は移ってトーク後半、「他の人の台詞や歌で、好きなものとか、自分で言ってみたいもの」のお題の中でカズさんが「…あと鯛!」とおまけのように答えたところをふと拾いにいく長髪。「そうですかぁ↑しょうがないなー」とおもむろに立ち上がって(膝のカバンを椅子の上において)上手の袖に小走りしぱたたたー。
え?やるの?やるの?…とわたわたする才谷さんに例の鯛の尾頭付きを押し付けて奥に追ん出す溜水さん、即座にアシストに入った朝海さんは後ろのほうの「襖」から出てくるカズさんに「たまりみずさんがいらしたわー!」と清さんモード(笑)。
そうして溜水BYカズさんは鯛を…びっきびきに振り回しながら出てきた(^^;)たとえて言うなら買ってもらったサッカーボールを紐で振り回しながら帰ってくる小学生みたいな…どう見ても釣ったばっかりのマダイ60cm元気でした。後ろの席のおじさんゲラゲラ笑ってた(笑)。
そのまま朝海さんにもやってもらいそうな流れだったんだけど時間切れチャイムがなってしまい。そうか…と思った瞬間に鯛の持ち手の紐がぽとりと落ちた。「あ」
あ。
あーあ…。
…舞台客席全員カズさんを凝視したひとときでした。

■同じ領域より
・「あ」「あ…」←壊れた鯛をかかえてカズさんを見る二人
・「言えてたじゃないですか。」「ねえ。」←稽古場で才谷がフトモモの代わりにコカンと言ってしまったというネタでカズさんに二人
・「脚本に書いてありますからね」「そうですよ」←才谷の言ったとおりにする英が可愛くて仕方がない、というカズさんに二人
・「そういう生き方なんですか?」「そうなんですか?」←若人達が袖で着替えながらも歌ってることに「歌ってるフリすればいいのに」と口走るカズさんに二人
本編中は見られない英と溜水のシンクロでした。いい絵だったー。また真ん中の浜畑さんがほのぼのでいいんだー。
なお声量が素晴らしすぎるカズさんは歌ってるフリなんかしようものならすぐバレるそうです。そりゃそうだ(笑)。

■鯛・終章
くずれた夢こわれた鯛を両手に抱きかかえて、とぼとぼと歩み去る溜水さん実に無駄に美しかった。
戻ったとき「うめてきた」と言ってました。いや、食べようよ。

■ただ一度のシンクロ
「他の人の好きな台詞」のところで「三条英!私が!殺しました!」を挙げる浜畑さんに初めてリアクションが重なった両脇の男性二名(笑)。
「いいですよね」
「…いい!」
「…たまらん!」
「たまらん。(たまらん。たまらーん)」←水切りする溜水(レア)

■個人的には延長大歓迎です。
「ウェディング・シンガー」でニイロ君が提言したという「トークショーの残り時間警告は、巻きの合図じゃなくてSE(しゃららららーん)で入れる」。これ画期的だ…と博多で芳雄くんが褒めてまして。曰く、合図待ちの場合、トーク中に袖やモニターをチラチラ見ながら気にしなきゃいけない、でも音声なら気にしないで喋れるし、とのこと。
今回もラスト5分コールは音声で鳴り。時間なくなっちゃったか…まだ面白い質問がいっぱいあるのに…と原稿を見たカズさんが「稽古場の爆笑エピソード」と呟いた瞬間からもうひと盛り上がりして、結局ソデからスタッフの方が「巻けー!」の合図を入れる羽目になったという(笑)。
「舞台の爆笑エピソードならあるじゃないですか!」…才谷さん初日の登場シーン(志士ふたりの後、下手から登場して佇んで、走り出すところ)で思いっきりこけてしまった…という話題ではしゃぐ人たちであった。二日目の同じ場面、みんなでモニターを見ながら、今度は転ばなかったってんで拍手が起きていたそうです(カズさん「子供か!」)。いやあれ初日だったし、客席からすれば「演出」だと思った向きも…いたと思うよ…。

■ぷちぷち
・登場、退場とも例の金のカバンを右手に持っててくてく。アメリカに行く途中みたいな感じだ。
・「自分の好きな台詞」で「坂本龍馬は殺されます」を挙げる浜畑さん。この台詞私も大好きです。「これはもう誰もが知ってるんです」痺れるわ…。
・きっしーさんのトーク登場は女子チームだというんでひとしきりあの男はー!といきまくカズさん(笑)。でも後半で「生きたい」の歌が素晴らしい、ともおっしゃってましたねー。

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いんぷれっしょん

「天翔ける風に」雑感まいります。

★★★ネタバレです★★★

「感情移入できない主人公ランキング」があったら確実にトップ10に入る、でも惹かれる。そんなラスコーリニコフが女性として描かれたら…ますます共感できない(笑)。なんで殺すの、結局お金はどうしたの、志の大きさはわかるけど内容がわからない、やってることの矮小さ見えてないでしょう、あとホントに全然反省してないだろう。
そんな三条英、だけどなのか、だからなのか、どこまでも美しく、一途に、あやうく見えます。自分で落っこちた陥穽の底で足掻きまくって「私の音を取り戻す!」って必死で這い上がろうとする、無様なはずなのに凛々しくて清々しくて、ある種の憧れをもって見入ってしまう。
朝海さん初めて舞台で拝見しましたが、自在に声を使える人ですねえ。

この作品、TSでの上演を重ねてはいるものの、TSミュージカルの客層から見ていろんな意味でエキゾチックな作品なんじゃないかと思います。もともとあんまりミュージカル畑にはなじみのない近代ロシアの話、そこへ原作オタクをうならせるような緻密な脚色と再構成、時代背景は「みなさんご存知ですね」式幕末、ストプレ・野田色全開の長くて速いセリフ回し….
いや何が言いたいかというと、客席がついて行ってたり行ってなかったりがまちまちだなあと(困ったタイミングで笑いが起きたりね)。エンタメ要素もいっぱい入ってるから、どこをどうとって楽しんでもいいんだけど、そのポイントも感想もバラバラだろうなあと思います。

そんな中、自分の楽しみ方を並び立てていく。切り口はきっと偏ってますがご容赦下さい。

■才谷BY石井一孝さん。
陽性の石井カズさんらしい、よく言えば安心感があって、悪く言うとハラハラしない(笑)そのへんが英の、見た目・小柄で抜き身の剣みたいな危うさと、いい感じの組み合わせに見えます。ギラギラ英をほややんと受け止める、大きくて暖かい人。
初日につい書いちゃったほっかむりに象徴されるんだけど、才谷=龍馬の「うまく立ち回ってる」感は弱めというか、ちょっと不器用な人に見えますね。畠中さんだとヘラヘラ男が「あれっ?この人…??」って感じで一枚一枚皮を脱いでいく、そこに龍馬の本性が現れてくる…っていう印象でしたが、普通に最初から最後まで、意思と包容力のある大きい人に見える。才谷の役どころは「罪と罰」でいえばソーニャとラズミーヒンがミックスされてるみたいですが、後者のイメージが強いかな。

■溜水BYいつもの青い人
時代を遊ぶ禍つ神。世界に属してるけど外れてる、孤立した一個の魂。
英にいつ出会ったのかとか頬っ傷の経緯とか智さんに惚れた瞬間とか、大地主って絶対誰かから土地騙し取っただろうとか鯛は大川で釣ってきた説はどうだとか、背景・設定・前日談なにかと「ご自由に!」って感じの溜水。たぁのしぃぃぃ。(鯛は大川では釣れません)
初日は「出た」じゃなく「…いた…」って感じの登場にびっくりして(笑)見逃したんですが、司之介と才谷の、英の質草について会話を一通り聞いてるんですね。
溜水は英に会ったことがあるか、少なくとも見たことがあるんでしょうけど、お芝居上では対話はないので、その辺も話の構造を面白く(ややこしく)してると思います。「罪と罰」でスヴィドリガイロフはラスコーリニコフに「同じ種類の人間だ」って迫り倒すわけだけど、この作品の溜水はその思いをあくまで外側から語るわけで。
「贋作・罪と罰」ではクロスオーバーで描かれた部分、「智と溜水」「英と才谷」の場面が、ミュージカルではそれぞれ独立してて。でもこの2つの場面はしっかり対比して描かれてる部分だから、その辺を頭において英と才谷の対決を観ても楽しそうです。

■もんたあんどぶらざーす
TSといえばハード、ハードといえばTS。今回も働いてるなあ若者(&古参)!!!序盤から終盤まで舞台狭しと跳びはね踊りまくるメンバー、それぞれすっごい逞しいしキレも鮮やかでワクワクします。
プリンシパルの仕事しながら結果、この若人チームにもがっつり参加しているきっしーさんもスゲエ。一応あのメンバーより20歳くらい年上の設定なんだよね…溜水の「もんたさん」呼びがたまらん。
志士たちでは照井君や青山くん、「客家」で鷹をやってた千田君に目を引かれます。あと志士ヤマガタの渡辺君が「八重の桜」の佐川様に見える。中の人は似てないんだけど、髪型とか表情とか。
サブタイはいつもの出来心。だんしんおーるないっ(若い子おいてけぼり)。MONTAと赤旗隊でも可。

■口之津の闇市(くちのつのやみいち)
吉野ファンの隠語で「ものすごく見つけづらい本役以外の出番」を意味します…ウソです私が言ってるだけです。旧演出レミの「一日の終わり」のしょっぱなとかー、TSだとタンビエットのシクロの後の杖ついた人とかー。
今回だと…自分で見つけたい人もいると思うのであぶり出し↓

英とおみつ婆さんの場面で後ろを通り過ぎてくええじゃないかのしんがりに。素晴らしい顔の隠れっぷりに「夜目・遠目・傘の内ってヤツか…」とか過った(はい漢字も用法も間違ってます。中身も美人だし(笑))。あともう一回、やっぱりええじゃないかの装束で出てる(6人中左から2番目)…この辺の香盤は総出・総出のオンパレードで「立ってるものはプリンでも使い切れ」なTSの真骨頂。
「こっそり自分もええじゃないかに混ざっている溜水」説も考えたけど意外と堂々と参加しそうなので却下(笑)。

■こんにちわー!!
初日、隣の席にいた女性の二人連れが、一幕終了と同時に笑い出して。どうも例の「鯛」に受けてしまったらしく、すごい盛り上がってる。あはは…と思いながら席を立って、15分後に戻ってきたらまだ「生きてる」「生きてるよね…」と盛り上がっていた(笑)いや、話が戻っただけでしょうけど。
おちついて考えたら尾頭付きの鯛がぴちぴち言ってたら相当怖いですが(溜水への恐怖で生き返ったという脳内設定)、どうにもこうにもあの雰囲気で「お土産持って登場」っていう人のこう、緊張感と笑いのタイトロープ上等!って感じがツボで仕方がない。
クスクスとドキドキの混沌。今回これを存分に味わえそうで嬉しいです。

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はじまりはじまり

「天翔ける風に」初日を観てきました。

一言でいうと堪能した(笑)。面白かったし、ドキドキしたし、考え込みもしたけれど、何よりもかによりも、今までにない味を「味わった」感じ。

この作品、以前、一回だけ観たのはたぶん2003年で、「畠中さん(才谷)カッケェェェ」しか覚えてないんだけど溜水は福井さんだったらしい。「贋作・罪と罰」はニコ動で初演を観た。原作の「罪と罰」は通して読んだのは1回だけだけど場面場面はずいぶん読み返した。最近だと落合版の漫画とか「謎解き罪と罰」とかが印象に残ってる。

というような経験値はプラスにもマイナスにも働いた(笑)。完全・初見で観たらどう思ったかな…とも思うけれど、やっぱし「罪と罰」として楽しめる味わいも捨てがたい。

感想いーっぱいですがおいおいに。
19時開演2時間45分、終わって飲みに行くとあっさり午前様になってしまう今作、時間のつくりかたが肝要だ(^^;)。

でもひとことだけー。
もうヤツのスヴィドリガイロフが観られただけで一生の念願がひとつ叶った。嬉しいよ面白いよ掘り下げまくれるよーーーーーーー。
あとカズさんほっかむり大変そう(爆)

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りめいん

「客家」拾遺ネタ二題。

■遺したもの
ある日の終演後にお茶した方がたがた(定着した)と、最後になんで賈似道が斬られなきゃならんのでしょう、という話をしていて。「天祥に忠義とはこういうものだと解かれた時点でフビライは賈似道を斬るって決めてたんじゃ?」というお話に目ウロコ。自分の中ではそれでいこう、ということにして(笑)兵庫公演はそのモードで観ていました。
伊礼君もトークショーかなにかで言ってましたが、フビライが作った「元」という国のありかたって、もともとの南宋のいろんな制度をかなりしっかりと踏襲した、征服王朝としては稀有な「その国の文化を残した」意味ですごい国だったわけで。
いまさらこの作品で史実を持ち出すのもちぐはぐな気はしますが、フビライが空祥やがては天祥から学び取ったことで筋を通した(=賈似道を斬った)生き方が、いずれは賈似道に寝首をかかれたはずのフビライを生きながらえさせ、その後の元という国の行き方を修正していったのかも知れないなあ…と取ることにしました…いや論理穴だらけですし歴史上もちろん賈似道は裏切ってないし(^^;)、「この国をひとつにして愚かな戦のない時代を作る(ために戦をします)」への論理的切なさは最後まで残りはしましたが。

■「会長の息子」を考えてみた。
TS名物ネタバレ警戒でほとんど読んでなかったプログラムをひもといて水さんの「空祥/会長の娘」にあぁぁやっぱしっかり書いてあんなーと(^^;)。で、何回かネタにしたのが、現代にも天祥っぽい人だってきっと生まれて生きているよねーという件。
たぶん「会長の娘」は社長だろう、と思ってたのでその線で行くと、兄貴がいたとしてもけっこう下っ端だったりして、という話になって。まあ見た目は一度氷室で思い浮かべて以来そこから離れられないし。
いろいろ想像をいじった結果、なんか不自然なくらい腰が低いお抱え運転手が脳内にできあがってしまって困ってます。すごいドジ踏んであぁぁ社長すいません会長ごめんなさいーとか言ってて、でも影からデイビッドをすっごいあたたかく見守ってるんだ(笑)。

そんな(かもしれない)現代の彼らに思いを馳せつつこの公演についての筆を置く。
いやー締め台詞思いつかないわー(笑)

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