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último

「ドン・ジュアン」閉幕。刈谷終了。
終了。
体感、一瞬だったが終了。
わかってたけどねえ。ロスですねえ。
(「カルロロスでドンカルロス」ってホント上口君天才かよ)

つらつら刈谷スケッチなんぞ。

■ドン・ジュアン
しみじみ、表情がよかったなあ。マリアに出会ってから「エメ」の序盤、「答えろバケモノ」「教えてくれ」「何が起きた、これはなんだ」っていうものすごい混乱と不安、ああ落ちたな、っていうよるべなさ。「エメ」ラストの照明が消えていく瞬間、混乱の末たどり着いたほとんど「幸福」に満ちる笑い(あれこそファンの子はガン見するべきだぞホント…繰り返すが芝居中の拍手は自己都合でいいんだよ(^^;))。
そしてこれも繰り返しだけど「嫉妬」。「どうしたんだ俺は」っていう純粋な驚きと、自分の中の大嵐。亡霊がそれをひとつひとつ受け止め、いなし、かき回し、さらけ出させていく。
東京の前半ぐらいまではこのナンバー、亡霊とドン・ジュアンてあんまり目を合わせない曲だと思っていて、なんかだんだん認識が「いや…そうでもなくない…?」って思って刈谷ではいや、要所要所でめっさ覗き込んでるし目の芝居しまくってるじゃん!てなったんだけど、これはもちろん振付が変わったわけじゃなくて、シンプルに「双方向」になったんだなっていう。呼吸、駆け引き、場面が持つ意味を一緒に作り上げていくモード。共演者とこれが始まると私はリピートをやめることが不可能になる(笑)。ホントなんで大阪ないんだよう…あと一か月やってくれや(号泣)。
「本当なんだ、彼女のことを、本当に、愛してるのは…」って訴えかけるようなドン・ジュアンから亡霊への眼、ああ、共演してくれてよかったな!と思った瞬間でした。

■亡霊こまネタ三題
出会いのところでドン・ジュアンが亡霊をビシッと指さすところで鏡合わせでビシッと上げる。東京でもやってたかな?刈谷ではすごいクッキリと「起動」してた。
「俺の命奪うと誓った相手は殺す」の後の首をグリっと回すドン・ジュアンに完全にシンクロするとこ、回し切った直後に弦が切れたみたいにブルブルっと頭が震える。あれは怖い。
決闘シーンで奥の石像から降りてきて正面を横切っていくとこ。全体めっちゃアクション増量してたけどここの歩きかたの機械っぷりがすごくて、超・大股で移動してって螺旋階段の前を通り過ぎ…そうになったとこで手すりに右手が引っかかってビーン!ってモノのように伸縮して階段上る動作に移る。マジでバケモノじみてきた。

■決戦
楽のサパテアード。直前の表情の静かさ、沈黙の長さ、からのつま先の音、右足のパーン!っていう…擬音書くと超間抜けだけどホント「雷のようなサパテアード」って公演初期につぶやきで書いてくださった方ありがとう!(今ここで書くか)、ほんと雷鳴のような音を響かせて、uno,dos,tres,,,,¡VAMOS!叫んで打ちつけ、回り、叫び、叩き切ってフィニッシュ!
ここで死んじゃうんじゃないかと思いましたホント(^^;)。

■決着
ドン・ジュアンが戦う間、亡霊の戦いもクライマックスになっていくわけで。
上のほうでも書いたけど階段にたどり着く前に既にえらいことになってるんだけど、階段を上っていく動きも、もうこの存在も限界なんだなっていう、消耗していく動作が凄まじかったです。上っていく意志と、逆らいまくる体。
で、最後の問答に至る。ここが断罪する響きだけじゃなくて、願いのニュアンスのほうが強くなってたのホントびっくりした。
「考えろ」の優しさ、悲しさ。
「答えろ!」ってドン・ジュアンが返すのに「…まだわからないのか…」って絶望の響きで応じる間、マリアを見たドン・ジュアンは答えに気づく。
「呪われた罪人として生きるがいい!」
「バケモノ!……俺はわかったぞ!!」
左上には踵を返そうとする亡霊、右下からその亡霊を見上げて答えを得たことを告げるドン・ジュアン。
この絵がずっと残っていくと思います…。

素敵なものをみた。いやあ素敵なものを見た。
かくしてカテコのふじがや君とK吾さんのグータッチに至るんだった。
ありがとうドン・ジュアン。こんなに嬉しい作品になると思わなかった。

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