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新生男子部2018海

「宝塚BOYS」2018年初日、チームSEAの回を観てきました。
旅行で間が開いちゃいましたが、雑感なぞ。ごめんかなり長い。そしてうるさい。

やあ、もう、いいなあ、この作品。初演再演に通い倒し、キャスト変わってからはそのキャストでどんなに見え方が変わるかにワクワクしてきた作品です。続いていく限り観ていきたいなあ…と思っています(要約終了)。
4演目から5年ぶり(!!)のキャスト&ネタ別雑感なぞ。

■上原金蔵(良知真次)
髪型が魔法のようだった。頭下げるとバサーッと下に落ちるんだけど上がるとベタ塗りのようにぺたーっと収まる形状記憶ヘアー。
前回のとんがった竹内は良知君のキャラがバシッとはまった感があったんですが、よわよわ上原も良かったです。いい感じにウザい。面白い。才能はあるのに、いつも哀しい。
それがフィナーレでキラッキラの踊り手になっちゃうところは前回同様(笑)。

■竹内重雄(上山竜治)
「なつかしーきー外つ国のーー!」カットインで爆笑。メトロノームでげらげら笑い。「家が電気屋で」でもうなんなのこの人ってなる(笑)。それが「綺麗なものは」でヒュッ!と違う顔を見せる。いいねえ竹内竹内。もと竹田の竹内(この字面がまぎらわしい2018)。
ただ、後半の上原との微妙なリーダー争い(争う気はないけど結果的に、ってとこ)がよく見えなかったのがちょっと心残り。脚本上の竹内の描かれ方って微妙で、「上原がリーダーたらんとして時に空回りする中、他のメンバー(特に星野)から見ると影の実力者として竹内がいる」みたいな感じで、その、みんなの精神的な支柱だった竹内が最後にぶっ壊れちゃう(そこへ上原)、という構造が見えるのが理想だったりする。この辺を公演の終盤でも観て確かめてみたかったな。
恋文事件のくだりの凹みぶりと、星野の「気をつけろよ」で生まれる緊張感がすごくよかった。あと、赤いものしりとりでのミキオとのやりとり面白かった…あれ思えば新旧竹田対決(この字面がどうでもいい2018)

■長谷川好弥(木内健人)
序盤ではサブキャラっぽく、馬の足あたりから徐々に役割が見えてきて、気が付けば「お前か!」「やっぱりお前か!」って馴染んでいく。ニュートラルから「長いつきあい」へ。男子部全体の雰囲気を象徴する。個人的には7人の中の要の役どころだと思ってます。
恋文事件で最初ちょっと後ろめたそうにしてて「手紙」と聞いて「あ、それならオレじゃないな」という反応してんの細かい(笑)。中盤以降は旅役者芸がどんどん生きて、ふられた悲しみも絶妙なスパイスになる。ハセの最大の見せ場は「大目に見るんですかー!」だと思ってんだけど(笑)今回そこもよかったし、その後のジャン役の素直なカッコ良さがね!「こいつ磨けば光るんでは?」っていうキラキラの片鱗。このバランス。なに絶賛してんの私(大事なんだよここのハセの芝居ホント)。
つーか帰ってから愕然としたんだけど今回初参加ってハセと竹田だけ?あのメンツみんな続投組??すばらしいなじみっぷりでした。健人君は歌える踊れる「ザッツ器用」なイメージで、どっちかというと小癪なキャラクターが合うと思ってたんですけど、こんなに「残念な長谷川」を表現できると思わなかった。
ラスト、全員ですみれを熱唱する場面、笑う星野に頭抱えられて泣いてる絵と、フィナーレがハネた後、上原や竹内が前のほうで号泣している後ろを、上を向いて泣きながら羽しょった長谷川がゆっくりと歩いていく姿が心に残りました。

■竹田幹夫(百名ヒロキ)
過去の呼び方はミキちゃんとかタケちゃんとかいろいろでしたが今回は「ミキオちゃん」から始まっておおむね「ミキオ」でしたね。
「自信満々」っていうより「現代っ子」って感じのふてぶてしさ。なんだかんだ自信はあっても空気は読めるのが竹田の役どころだったと思うんですが、どこまでもマイペースの百名君も違う味わいでへぇぇと思った。フィナーレでの「何でおまえだけモテるんや」に客席から「そうだそうだー!」って同調する感覚も新しい(笑)だいたい竹田って「あ、こいつ絶対モテるわ」的なしゃらくささがあったんだけど百名君、しゃらくささより少年ぽさが勝つので。
そういう意味で、後半でも子供というか、生徒と付き合ってたことに後ろめたさがないのがちょっと惜しかったかな。「竹田が女とつきあってる」が爆弾になりきれてないのにはあれれと思った。(年長組が「ヤバい!」っていう空気出してるには出してるんだけど)

■太田川剛(藤岡正明)
「もと竹内の太田川」っていう字面が強烈すぎて何度も確認しなおしたし、今でもちょっと疑っている(どっちもはまってたから余計に)。おかげであんた本当は踊れるしめっちゃ歌えるでしょぉぉぉとか思わないですんだ(笑)。
むしろいつもより健康そうな藤岡君だったんですけど(私見)、言いたいことポンポン言ってるようで実はいちばんナイーブ、っていうキャラクターは新発見でした。
フィナーレのピルエットへの全員ツッコミ「もうええわ」で笑って、ここで泣いた。えーここ泣く?泣くところ?って自分でびっくりするぐらいボロボロ泣いた。

■山田浩二(石井一彰)
もとミキオの山田(もうええわ)。
山田は可愛いです(総括)。前から思ってただけど山田という生き物自体が可愛さという概念を内包しているのです。演じるキャストによってかわいさのベクトルは少しずつ変わるけれども可愛い者は可愛い。
登場から虚勢がバレてるとこ可愛い。
おかんへの手紙ごまかすとこ可愛い。
ミキオに対する精神的優位性がカケラも感じられないとこ可愛い。
なのにお兄ちゃんしようとするホントの空回り可愛い。
星野さんめっちゃ意識して影から技術を会得しようとしているバレバレな動きが可愛い。
めっっっっちゃ可愛い。

■星野丈治(東山義久)
「ハイ、プロの人来ました!」の緊張感、謎のパフォーマンス。実は他のやつらと同じく夢に生きてるし虚勢も張ってる、おばちゃん大好きで真性のマザコン。最初は偉そうに孤高を気取って見えるけど、うちとけてからはめっちゃ頼れる先輩。
それが東山星野。(初演の人については過去に数万字書いてるからそっちを見てくれ)。
三演目で初めて見たときは他の人との関係、特にこの「先輩」感覚が前の人とぜんぜん違っててほぉぉ!と思いましたが、腑に落ちてみるとこれ、何って頼もしいんだろうなと。「年長の星野さん」としての役どころがすごい安心感あってなるほどなあと思いました。
他のメンバーに比べてやっぱ貫禄があるというか、「終わり」を予感する雰囲気は星野が突出してる(以前は上原・竹内・星野の共有っていう感覚でしたが)。「俺たち、力不足だったのかね」が大人っぽくてなあ。

■おばちゃん
「いいえ、あなたとの時間は私の宝物」で涙腺決壊。蛇口が壊れたように涙が止まらず。なんだこれなんだこれと自分でびっくりした。
初風さんは今にして思えばお姫様のような人というか、かつての女優の姿と今のおばちゃんの生活感がシームレスに繋がってたんだけど、愛華みれさんは「女優であった過去」と「日々を生きる現在」の二面性があるというか、なんか「業」っつっちゃうと大げさだけど、「かつて夢を失った」感があのマリーでずわっっっっと襲ってくる、これがどストライクでびっくりした。

■池田さん
「芸事には門外漢だが」が普通にしっくりくる、ああサラリーマンなんだな、っていう導入部分(山路さんだとここで「えぇーほんとでござるかぁ」が入る)、徐々に、この人、実はものすごく熱い情熱持った人なのでは?っていう正体が現れてくる。
そういう親父さんなので、スカッとした言い方の「俺だってまだ夢の途中だ!」がみぞおちにドーンと決まった(笑)。
すみれを歌いきって男子が散っていく、稽古場が消えて大階段が迫ってくる、それを池田さんが立って見回す。この空気がホントに見事でボロボロ泣きました。

■フィナーレの話
初演の頃の「宝塚BOYS」のフィナーレって「宝塚っぽさ」が大きかったというか、「あの夢の世界を男性でやるとどうなるか」っていう見せ方だったと思います。キラキラレビュー空間を「男性が」作るっていう。
で、キャスト変更を経て四演で「おぉ?」と思ったのが「彼らっぽさ」昔でいうと太田川ぐらいしかやってなかった「自分の味出しまくり」をそれぞれがやるようになった、「男子部」がレビューをやっているという空気感。
今回のキャストではこれが凄くはまってた。わりと「ザッツ昭和」というか、宝塚レビュー的な意味では男臭さ、言っちゃえば生活感を持つメンバーだったと思うんだけど、これが、山田は山田らしく、ハセはハセらしく、太田川は太田川らしく、っていう居方がすごく面白くて。「タカラジェンヌのレビュー」とは違う空間、だけどこいつら愛してるって思える、そういう舞台。(で「さすがにどうだろう」っていう絶妙なタイミングで「もうええわ」が入る(笑))。
そんなわけでボレロでぼろっぼろに泣いてしまった(笑)。「キラキラ」と「ワクワク」っていう違いはあるけれど、舞台に立てる喜び、嬉しさ、夢の空間っていうありかたを見せてもらえたのが嬉しくて。

大好きです「宝塚BOYS」。ずっと続いていくといい。

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コメント

あぁ、片帆様。

私も、池袋伺いました(笑)
もうオープニングの金ちゃん語り始めたら、鼻がツーン(笑) お話が進むにつれ、周囲にはわからぬよう(苦笑)涙ツーっ。
いつかK吾さんに池田さんを演じて貰いたいな~と思っていますが、「経理畑でな」での「ほんとですかぃ?」感は山路さん以上になるのは間違いないですね(笑) あ、妄想キャスティングはともかく。
いい舞台でございました。

投稿: ジジ☆ | 2018/08/17 18:16

ジジ☆さん
ダラッダラ泣きましたね、本当に。
初見の人たちが笑って泣いて、レビューで大盛り上がりして、「良かったね!!」って言い合いながら帰っていくのを何度も目にできたことも嬉しかったです。
続いていきますよう。

投稿: 片帆 | 2018/08/21 22:39

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