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新生

2018年、新演出版「モーツァルト!」、古川ヴォルフガングの回を観てきました。

★★★新演出ネタバレです★★★

新演出おもしろかった。雄大ヴォルフはさらに面白かった。
過去に置いてきたさまざまなシーンやキャストの記憶や名残は消えませんが、新しい「モーツァルト!」が生まれてこれから続いてくことがとても嬉しい。そんな風に感じられたMy初日でありました。

■古川ヴォルフ
ザルツ時代は明るく脳天気、マンハイムでは隙だらけ、ウィーンでは傍若無人、それって。
どう見てもネイティブヴォルフガング(ごしごしごし)
いや、びっくりした…アッキーがヴォルフだったのと全然違う、違うのに、びっくりするほどアマデウスだった…素直で、普通の子供で、悪気がなくてやんちゃで、音楽以外なーーーーんにもできず、生活力ゼロ。控えめに言ってろくでなし、なのに人を引きつける、かつ無自覚。
アマデとは最初から最後まで一心同体。支配力を持たれることはあるけど、主導権を取り戻そうっていう発想がヴォルフ側にない。だって自分なんだもん。
一幕を通じて若くて愚かな音楽バカで、それはウィーンに行っても変わらない。でもだんだん大人になってはいっていて、パパの死後についに覚醒の瞬間がやってくる。「星から降る金」リプライズ、ピアノの上に横たわって男爵夫人の声を聴いている。今期の「モーツァルト!」はこの絵がクライマックスだな、と思います。初めて観たよそんなの。
いや、歌の構成はそうなってんけどさあ!「もう守ってはもらえないだろう」とか「大人になった男は」とか、言葉の上ではヴォルフはあのあたりまで子供なんだけれども!ホントにやる人はいままでいなかったんだよ(笑)。井上ヴォルフは期によるけど下手すると「赤いコート」の時点で大人だったし、中川ヴォルフは大人とか子供とか関係ないヴォルフというイキモノだったし。山崎ヴォルフも芳雄君とは違う意味で大人だった。今期どうなってるんだろう。
かくして多くのオペラと「魔笛」を作り上げ、命数を使い果たして、みんなの熱狂に食い尽くされて終わっていく。あんな自然な「お前も死ぬ」もアリなんだ…。
開眼しまくりました。きっと見逃してることも、ここからの可能性もいっぱいあるだろうな…がんばれよ…。

■「破滅への道」
新曲。むかーしハンガリーで観たときは本気でスゴイと思った曲だし、日本語訳もカッコよくてメロディもメリハリあって凄い。
ただ、今日見た限りではこの曲の立ち位置はピンと来なかったです。韓国で聞いたとき、あまりのカッコよさとあまりの唐突感に「ファンサだな!以上!!」って思っちゃったんだけど、コロレドとヴォルフガングの関係の取り方によっては最高にドラマチックになれる曲ではあると思う(訳:初見で聴いたら違っただろうなー)
ただ、あそこで「フィガロの結婚」「ドン・ジョバンニ」が「貴族社会を否定するオペラ」として挙げられて、急に音楽の立ち位置が単純化したというか、お話の中で「魔笛」とほぼ同じ位置になった印象を受けたのはちょっと残念でした。史実はともかく「モーツァルト!」という物語では「魔笛」は特別だったからなあ。

■ナンバーズこまごま
特に一幕は順番が変わったり、曲が短くなったりが多し。
順番変わったのはGJだと思います。これ初めて韓国で観たときブラボー!と思ったんだけど、

  市場→心を鉄に閉じこめて→ウェーバー一家→パパのお祈りソング→コンサート(母の死)

これが

  市場→ウェーバー一家→心を鉄に閉じこめて→コンサート(母の死)

これで、お話の流れも尺も大層すっきりしたなと。ただ市場のラストの「姉さんは信じてるわ」が妙に昭和だけれども(^^;)。
曲のカットは多し。旧作オタクが慌てるレベルでザクザク切られてる。
以下、供養リスト。
・ギリシャの胡椒オリーブブルーベリー(このへんなくなっていきなり「おやナンネール」になったので、八百屋以外誰が何屋だか全くわからなくなった)
・天なる父よ哀れな息子を(全カット)
・「並の男じゃない」の二番(二番て)
・「ここはウィーン」はいろいろカットしてほぼ半分になった。ソロパートはほとんどなくなったかな。ほぼ一瞬で終わるし退場も早いし、衣装の色変わりが少ないのでツィンツェンドルフが一番目立つという(^^;)。「サリエリだ!」は残して欲しかったなー。
・「友だち甲斐」も半分かなあ。ザルツの姉さんが~の歌とかなし。お金を得たらとっとと出かける(実も蓋も)。
・ゾンネンフェルスは役ごと消滅。「帰れまともなヤツは…」のくだりがなくてシカネーダーがふつうにヴォルフに声かけるので、尺は短くなったのに二人のやりとりには余裕があるという(笑)。
・ちょっぴりリプライズもなくなった。今回のバランスだとそれもそうかな、という感じ。
・アトリエ。「私ひとりをパリに出して」ぜんぶ台詞に移行。これはこれで怖い(笑)。
けっこう変わってるな!

つづきます。

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