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2018年4月の3件の記事

1789らんだむとーく2018-2

「1789」いろいろ。

■デムーラン
カミーユ・デムーランがモデルと言われている「ベルばら」のベルナール・シャトレが大好きなんだけど、彼は貧乏でもの凄く苦労してきた人なので、1789のデムーランの坊ちゃんぶりはわりと自分にとって強烈でして。「おまえ!おまえ空気!YOME!」と思ってきたんですが、「いや待て、このダンプカー芸はむしろ個性として高めるべきでは…?」と今は思う(笑)。まあ、うっすら初演でも思ったんだけど再演、ロナンや仲間それぞれの細やかさが増したぶん、デムーランの「悪気ないんだな!うん!」っていうKYっぷりがいとおしい。「自由と平等」での、「それが上から目線だってわっかんないかなあ!わっかんないよね!(BYジナコ)」っていうこう、ロナンの逆鱗をポンポン丁寧に全部押していくまっすぐさがたまらん…ダントンやロベスピエールはわりと敏感で、印刷工達の雰囲気に早い段階で気づくんだけど、始めから終わりまで一直線に仲直りしようよー!とロナンにつっこんでくカミーユ君さあ…っていう割り切れなさと微笑ましさ。その辺ぜんぶ分かってるリュシルは、印刷所でのあれこれを聞いて「あぁー…」って天を仰いだんじゃないかと想像する(笑)。なので球戯場での仲直りを見て「うんうん」って感じでほほえんでいる。偉大。

■ダントン
パレ・ロワイヤルでデムーラン達に「お幸せにな!ボンニュイ!」ってやけくそ気味に叫んだ後、振り返るとそこにロナンがいる。ここでロナンのいい男っぷりに「こいつは~~~~」って感じで一瞬絶句して、そねみ全開で「お前彼女はできたのか!」って詰め寄る、ここの空気が大好きですジョルジュ(笑)。
そんなふうに、たぶん女関係では悲観的なダントンだから「ソレーヌとロナンが知り合い」と見て最初は元カレかと思ったのかもなあと。で、時系列的にはこの後、すぐにソレーヌをカフェに紹介してあげたっていう…ホントいい奴だな(^^;)。
初演の時に話題にしたけど、ダントンの最初の奥さんは「なじみのカフェの女給」で、93年には亡くなってしまう。その彼女の遺言で「16歳の美少女」と再婚する(1789年には12~3歳)。それぞれ名前は違うけど、「1789」とつなげて考えるとロマン全開だな!と思ったものです。
まあでも、ソレーヌはたぶんダントンの死後もどうにかして生き抜いたんじゃないかなあと想像する。「次の時代を生きのびてくれ」って1789のダントンなら最期に彼女に伝えたかも知れないなあ、と(妄想ノンストップ)。

■ロベスピエール
の恋人ウォッチが止まらん(習性)。
球戯場、緑の葉、サイラモナムール。隣にいられることは少なくて、だいたい後ろから見つめてる。慎ましく付き従ってるって訳じゃなくて、単にロベスピエールの傍にいたい、でも邪魔はしたくない、っていう居方。それに対してロベスピエールも、立場や仕事が許す限り彼女のことを気遣ってる。
もちろん最後には恋人じゃなく仕事を取るマクシミリアン様だけど、そこをお互いにわかった上で愛し合って別れていく。だから最もひそやかでいて、触れ合えるときは誰よりも熱烈であったりする。
サイラの手前の流れも少しずつ変わってますが、昨日観た回だと、銃の手入れをするロベスピエールに近づいて、そっと隣に座って、彼の持つ銃を手にとって立って、ぎこちなく構えてみる彼女。ロベスピエールはそれを見上げるんだけど、静かな目で立ち上がり、彼女ごと抱えるように銃を持つ。そのまま彼女の手を銃から離させる。
この場面、めっちゃ他に見たいカップル大勢いるんですがね…当面釘付けですわこの人たち…。

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1789らんだむとーく2018

「1789」つらつら。

★★★ネタバレです★★★

■加藤ロナン
こんなに大きかったっけ!!びっくりしました公演二日目。三浦ロベスピエールが古川君に比べるとちょっと小柄、かつ頭が小さいので、よりロナンが大男の農夫、って感じでインパクト凄い。プチブルジョアの坊ちゃんの前に突然現れた屈強な若者、現場、現実の人。
「革命の兄弟」も初演ではもうちょっとコンプレックスというか気後れ感が出てたと思うけど、全身が誇りに溢れていて、俺は農夫だ馬鹿にするな、が凄い堂々としてる。この力強さ。
彼の力があってみんな「人権宣言」にたどり着けた、でも彼がもう少し生きていられたら、もうちょっと歴史は穏やかに進んだのかもしれない、そういう力強さと悲しさ、両方が伝わってきて本当にもう大好きなんだ(語彙崩壊)。

■ソレーヌ
冒頭、ソロで歌う後ろに1788パリの町が出現して「ヘイ・ハー」のイントロに入るところ。「私もパリへ行くわ!」と決心した顔から舞台奥に向かっていって、そこからバッ!と振り向いて、ぎょっとしたように周りを見回し、俯いて進む雑踏に混ざり込んでいく。
初日、この場面でものすごいドキッとしまして。(初演ではこんなに激しい動きじゃなかったので)
「パリに行った若い娘」が「たちまち街に飲み込まれた」っていう印象がここでバシッと決まって、その後、娼婦として登場するソレーヌに線が綺麗につながったなあと思いました。

■ポリニャック
パーレーーーーーーー。
キャスト変わって今回は「落ち着いた年上の友達」感が増したなと。王妃との別れ際、心を残しつつも現実に向かっていく感じの、さっぱりとしっとりのバランスが好きです。実際はこんな感じの人だったんじゃないかなあ。
初演で好きだったサン・ドニでの駆け引き(王太子が死んであわや王妃が告白してしまうか?という場面の裏でのアルトワとの無言のせめぎ合い)は今回あんまり感じないのですが、この辺もポリニャックの見せ場だと思うのでまたやって欲しいなあ。
しかし相変わらず「王妃様お気をつけて」が悪役の伏線台詞に聞こえて仕方がない。もうこれは脚本のせいだな(^^;)。

■オランプとアルトワの話
ねねオランプは毅然と、さやオランプは勇ましく。どちらもすごい今回キリッとした感じが増したなあと。アルトワやラマールに対して、前はもうちょっとためらいというか、礼儀正しさが優先されてたと思うんですけど、そういう忖度いっさいなくなって、慇懃無礼全開、イヤなものはイヤ。
これがアルトワの心にいい感じに火をつけてるように見えます。くれぐれも恋や愛じゃない、支配欲とかそういったものだと思うけど、今回わりと「老獪」さが全面に出てきたアルトワのキャラだと、頭がよくて機転のきく、使える女であるオランプの価値がより響くんじゃないかなと。「逆らうから欲しくなる」に加えて「この女はいい」っていう、自分の審美眼に合うモノに対するこだわり。
その後、国から国へ旅をしながら暗躍やら帰国やら即位やら逃亡やら…っていう流転していくアルトワの人生の中で、いろんな女性と付き合ったり踏み台にしたりしながら、たまにはオランプのこと思い出して「あの女は惜しかった」って思って欲しい(笑)。そういう度合いが今回増してるのが楽しいです。

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革命はじまった

再演「1789」はじまりました。初日と2日目みてきた。

★★★ネタバレです★★★

再会が嬉しくて、ブラッシュアップが嬉しくて、キャストが新鮮で(新しい人も続投の人も)、新しい発見も「やっぱり好きだなあ!」もたくさん味わって、

あーーーーーー。

正しい「再演」を観た。
(最近なんかあったのか)
(写楽の話じゃないよ)

いやーなんか、普通、こうだよね再演て!いいところはよりよく、悪いところは直ったり直らなかったりして。
本筋がピシッと通って、改めて深堀りしたり別の考察を深めたりできるって!なんて!安心するんだろう!!!!

とか叫びつつ新旧キャストごちゃまぜピックアップ感想。いつもの思いつくまま順不同

小池ロナン。
昨日・今日と観ていちばん初演と変わったなあ!!!と思ったのがこの人。前半の不屈さや力強さにも、後半の「覚悟」が決まってきた、ほとんど儚げに近い爽やかさにも驚きっぱなし。終盤はもうオランプへの恋と革命への情熱を自分の中でしっかり分けて、考えて整理できてるように見える。銃を渡して「じゃあ、これで」って微笑む、革命に生きるって完全に決めて、別れていくんだなぁ、っていう透明な微笑に胸がばくばくばくばく。いやあこれ、今期楽しくなりそうだわこれ…。

アルトワ。
見た目「以外」リセットしてきたな(笑)(笑)。再演もので「全部ぶっこわしてまた新しく」は中の人の口癖ですが、まずクリアーに裏表があって、深読みすれば複雑、っていう見え方になったの嬉しかったです。相手によってさまざまな声色を使う、妖しさも老獪さも使い分ける(役者じゃなくアルトワがって意味です)、姑息で卑怯で、ただ優雅たれ、みたいな(笑)。
「全てを賭けて」のチャラチャラ妖精オーラは例のお花で五割増し。
一幕ラストの尊大なブルボンの怪物オーラがステッキで二倍増し。
いっぽうで某イリュージョンのドヤァ演出は減量(超 G J)しつつ、振付はいやらしさ倍増っていう。
むこう四ヶ月ご馳走ですよ実際。わーい。

凰稀マリー&国王陛下。
マリーに「陛下とともに」って王妃に言われて「そうか」って返して、マリーに歩み寄るんだけど目の前まで来てためらって、ギヨタンの装置に話題を変えてごまかしちゃう。ここ初演でも大好きでしたが再演初日、超やられた…凰稀マリーはこのルイが歩み寄るのに反応して笑顔で受け入れようと一瞬、寄る仕草をするんだけど、この二人の「…っ」っていう「間」がホントに良くて。

ネッケル殿
お芝居のバランス良くて好きだなー。職を辞した後、袖からはけるんじゃなくて、奥のパリの雑踏の中に消えていく…ていう動線めちゃくちゃカッコ良かった。

三浦ロベスピエール。
とても良かったです。見た目ぜんぜん違うのはわかってたけど、中身の印象も初演とは大きく違う。
実力はあるのに現場経験がないから最初は弱っちくて、高い理想や戦略眼は持ってるけどまだいろいろ初心者だからそんなに自信はない、こう、初めての演説で声が裏返る若手議員的な「デムーランを紹介します」(そして紹介されるデムーランがたいそう堂々としている(笑))。坊ちゃん育ちの自覚はあるから、現場代表のお百姓であるロナンに出会って最初は腰が引けてる。…っていうところから、経験を積みいろんなことを知って、仲間も得てあの球戯場にいたって爆発する…いいじゃん、いいじゃん。私見ですよ?
「誰のために踊らされて」はイヤッホウって感じで血が沸く、沸く。初日からこれならガンガン育っていきそう…だが体力大事なのでくれぐれも燃え尽きないように(高見の見物してるひとが実にいい感じににくたらしい(^^;))。
何より嬉しいのが恋人との動線がちゃんと工夫されてることだ…初演では「サ・イラ・モナムールでいきなり登場」てんで物議をかもしたロベスピエールの彼女、演出か役者さんの工夫かわかりませんが、球戯場でも広場でも、随所で視線交わしたりロベスピエールが彼女をかばってたりするのが嬉しい。つぶやきで書いたけどあんまり見えないところで実は手を繋いでるとか!滾る!
いっこだけ改善要望としてはアンヴァリッドがなぜかアンメリットに聞こえる。

タイムアップにつき続きはおいおいに。

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