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ベスねたとーく大阪2017

「レディ・ベス」大阪公演を観て参りました。

大阪公演は火曜日からやってるから5日目、私は東京千秋楽ぶりなんですがいろいろと新鮮でした。

なんというか、再演版が板に付いた感じ(笑)。(そりゃ自分の観劇態度がでしょ)(はい)

綾ベス。誇りばっかり高かった少女が真の女王に成長していく物語。強くたくましく。そして美しく。イギリスは大丈夫だ。
加藤ロビン。ベスの人生に現れて、彼女を真の女王になれる人にした。彼が退場したことで物語が完成した。(なんか拳に血が滲むが無視する)
吉沢メアリー。ベスが抜けられた罠を最期まで出られなかった悲しい人。全てはプロローグのあの少女から繋がってる。ぜんっっっっっぶヘンリーが悪い(この話では)。
古川フェリペ。長くなるので後述(いつもじゃねえか)。

そんなこんなでフェリペの話。
「クール・ヘッド」がより真剣になった(ボールキャッチで腕をぐっと後ろに引くアレすごくいいな!)のを皮切りに、随所に「冷静」さがじわる見せ方になったなあ、という印象です。初演から再演でぐっと大人っぽく(遊びがなく)なったけれども、その路線がよりシャープになった感じ。

「レディ・ベス」のフェリペは少なくとも初演では「子供」だったと私は思っていて、自分の未熟さを知ってたり知らなかったり開き直ってたり、でも一貫して「ああ、いずれは…」という大器の片鱗を感じさせる、表現は違えど両王子ともそういうところがあった。

再演では少なくとも古川君は「子供じゃない」感じが強く出ていて、そこが危ういな、と思ってました。クール・ヘッドはいいんだ、だけどそこで展開した「既に王者」感を回収するシナリオが後半にない(彼のせいじゃないけどな!)以上、ゲーム半ばで退場、むきーっ!って怒って終わる。これはこれで楽しいけど(ホント超がつくほど好きだけど)、序盤のワクワクの持って行き場がない「打ち切り感」がどうしても残る。未練が止まらない引きでもあったわけで。

からの大阪、目から鱗だったのが毒のシーン。
「ペルドネ・レイディ」(私このカタカナすごい好きなんだ(笑))でめっちゃベス見てる→「私の義理の妹だ」あたりもう完全ゲットモード→ロビンを示されてザザーンと事情を把握する。ここの「ベスの愛人とはな」がすごくいい。
サラッと聞いちゃうと、目をつけたベスに愛人いた、で興が冷めた風に聞こえちゃうけど、ここのフェリペって「道行く人」で必死でベスを弁護したロビンの理由を悟るわけで、自分がリサーチしたのは「イギリスの民衆の真実」じゃなく「ベスの愛人の嘆願」だった、そこを「民衆の気持ちを直接聴いたのだ」と悦に入っていた自分に幻滅したんじゃないかと。そういう一瞬の自嘲が感じられて良かったんだ。
だから「有益な意見を聞かせてもらった」も軽い皮肉に聞こえて、そんな気持ちから「何か彼女に言うことは?」といったん引いておいてハイハイ俺のターン、って行こうとする流れもうなずける。

ベスがサッと行ってしまったのにも、少なからず「なんだよ!」て感じの表情を見せるけど表に出すのはなんとかこらえる。(まあ後ろの大使はお見通しだが(あ の 笑 い 方)。ホント今期のスペインは下手からに限るな!!!)。

そこが怒りのピークで、「またもや陛下はベスの命を」のやりとりではもう王子、反省会に入ってる。「いずれこの借りは返してもらうさ」はルナールに食ってかかる勢いじゃなく(まあ軽く起こってるけど(笑))、自問自答してるわけでもない。あくまで「仕事」の振り返り、今回ダメだったけど次はああしようこうしよう、って取引の帰り道に打ち合わせしてるみたいな気安さ。
なのでルナールも煽らない。「さすがクールヘッド、冴えておいでです」は反省会の締めであって、「この借りは」への相づちに近い。

「あの女と結婚すればよかった」ここも静かな言い方で、自分は(あるいはスペインは)どこかで間違ったようだな、と静かに認めてるように見える。「もしエリザベスと結婚する運びになっていたら」みたいな可能性を一瞬思い浮かべて、つむった、みたいな。自分の見誤り、スペインの掛け違い、歴史の、まあどうしようもないすれ違い、あったかもしれないいろんな可能性。そういうものを飲み込んで退場していく。
そんな王子をからかうでも叱るでもないルナール、最後にマントを大きく翻して、後に従って出て行く。

いや、いいんじゃね?この退場(笑)。
なんかやっと今期の楽しみが、本編に関係あるところに刺さった気がします(なんてえ言い草だ)。

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コメント

片帆様

週末大阪遠征より戻りました。
片帆様と同じく、土曜日も拝見していました。

ルナール閣下も含めて、これは、再々演ですか?(大げさ)というくらい、皆さん進化されていて、楽しさが倍増してきました。
閣下は、まぁ、相手に見えない所でニヤリとしたり、舌打ちをしたり、といった要素が、いっそう「キツネ」っぽさを増したといいますか(「ルナール」だけに(苦笑))
今日(日曜日)に至っては、軍人さんにも見えたりする瞬間がありました。

個人的に、初演から、ずっと好きなのは、結婚式でブンブン怒りながら去っていく閣下です(笑)「あ~、お怒りだわ~」と思いながら、お背中を見送っています(笑)

投稿: ジジ☆ | 2017/12/03 21:40

ジジ☆さん
結婚式の去り際、再演はまた見どころ満載ですよね。初演だと前半で王子が女の子引っ掛けるの牽制したり、結婚式シーン全体がもうちょっと明るかったんですが、再演では王子もクール、ならルナールはさらに冷徹オーラ、なので、引きの緊張感もすごいです。
メアリー通り過ぎる→睨む
フェリペ通り過ぎる→ギラッと睨む。
フェリペが例のポーズで去る→左手の指を一本ずつギリリと握り締めてきびすを返し、ガーディナーになんか吐き捨てて退場。ああ楽しい。
あの猊下への一言が失われた「お大事に」だったら超笑えますが。

投稿: 片帆 | 2017/12/13 20:04

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