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2017年10月の8件の記事

スペインこまごま2017

「レディ・ベス」コツコツ観てます。初演とは大いに見方が変わりましたが(笑)、雑感モードでいろいろ書いていきたいと思います。書き溜めネタがスペインばっかりなので一旦ここから(偏り方は初演と変わらん)。

だいたいしょっぱなの印象のまま続いている感じですが、今回の「コンパクト」な出方に慣れてくると、あらためて、
何だったんだろう…?
感が募ります(苦笑)。初演の頃、人に聞いた感想で「平方フェリペ=通りすがりのいい人、古川フェリペ=思わせぶりないい人」っていうのがあって当時は笑って聞いてたけれども、今思い返すと、刺さる(爆)。あまりにも切ない(爆)(爆)。
いや、さんっざ深読みしてきたから今回だっていっぱいネタは出てくるけどさー!初見であの「ハイ撤収」を見たらホント、なんだったのスペイン?一幕ラストのあのワクワクはなんだったの?打ち切り?時間なかった?って思ったと思うぞ…大阪でひょっこり復活しねえかなーマント一連(無理だけど叶ったら移住も検討する)。
やっと落ち着いて観られるようになってきたので、以下、個別に。

■クール・ヘッド
とりあえずボールが邪魔だよね(毒は後にしろと)。
あらためて振りを見ると、しょっぱなみんなで中央に寄ってキューを差し上げるポーズなので、初演みたいにバラけたメンバーがスペイン語でいろいろ騒ぎ声を上げる、っていうのは難しくなってたんですね。古川Ver、平方Verでだいぶ動線が違いますが、それぞれ味が出ててやっぱ楽しいです。
初演の時「当たり一発命中よ」「王子様はテクニシャン」でハハハと思ってたんだけどより、直截的な振付になったな(笑)。女の子たちがルナールに絡む動きも増えたかな?尺が縮んだ分そう感じるのかもですが、特に古川君だと王子が体ではあんまりルナールに絡まない分(言い方)、女性とそれぞれの踊りが華やかに見える。
前に書いたけど平方バージョンはかなりストレートな放蕩王子っぽさがあって、古川王子はいろいろいろいろ考えてんだよオーラがばんばん出ていてそれぞれ面白い(笑)。「もういい、飽きた」のニュアンスでどこまで遊べるかこっからも楽しみー。

■道行く人
ロビンズが上着を脱いでるお陰ですごくビジュアルがくっきりして、かつ、出会う前のやりとり(「派手なカッコだなあ」「現地の男たちが来るぞ」)でフェリペ達の世間知らずの外人っぷりがばんばん放射されてて、鮮やかな場面になったな!!という印象です。初演は全員上着着てるし、かつ着てるものが迷彩色だし床の模様もあれだしで遠目にはわけがわかんなかったもんな。暑い寒いも分かりやすいし、フェリペの「イギリスは涼しい」も生きてくるし。…が従者君、平方フェリペに「汗かいてるじゃないですか」とか言っちゃいけない(笑)。
「フェリペ王子が」で口を滑らせたのをごまかす流れで「エリザベスはなかなか美しいと聞いたが」って続くようになったのは良かったし、「スペインのフェリペを信じなさい」の流れも自然になって、ここは両王子ともスカーンと笑えて嬉しい。
それにつけても、この「道ゆく人」インタビューの結果だけをを丸呑みにしてしまう王子は危ういと思うんだよね。「実際に聞いた」にすごいこだわるあたり、初めてのフィールドワークでうきうきしていた王子様って感じで、まだまだ幼い…それはそれで一貫性あるか。

■毒のシーン
転じてラストシーン(号泣)。ホント、お話にとってなんなんだろうねこの主従!!楽しいけどね!!(泣き笑い)
つぶやきで書いた「ひとつのゲーム」っていうのは古川王子Verの印象です。もしかしたら王子の視点では「もういい、飽きた」から新しいゲーム、ルナールとのイギリス攻略競争が始まっていたのかも知れない、「父の命令逆らえない」といいつつ、そろそろ一人でやれる政治ゲーム。だけどベスと出会って「あれっこれは戦略的に踏み誤ったな」、かつロビンが出てきてなんだよ売約済みかよ、となって、一発逆転行けるかな…?と出てみたけどやっぱり振られました、でゲームセット。(どう見ても一連の陰謀に関わっていた)ムカつく家臣に「よく頑張りましたね王子」モードで微笑まれて「この借りはいつか返してもらうからなー!!」とか叫んでる、仲いいな君たち。
平方君はこのシーン、わりとしっかりと王子様に見えます。クールヘッドから一貫してあんまり自分の身の丈を心配してない、身分から来る自然な善意と強引さでもって、エリザベスを助け、ロビンに皮肉に微笑み、ガーディナーを追い詰める。ベスに振られてもまーしょーがないかって感じであんまりこだわってない、でも、「あの女のほうと結婚すればよかったなー(でもまあ言っても詮無い)」っていう小ざっぱりした感想を持って立ち去る。からの「女王陛下がご懐妊ー」を聴くとホントさっぱりした奴だなフェリペ、って思える(爆)。
「この借りは返してもらう」はフェリペがエリザベス(ひいてはイギリス)に対して言ってる台詞だと思うし、そこはどっち王子もそうなんでしょうが、古川君だと前述の解釈で「だから最初にベスがいいって言ったじゃないか!!!」ってルナールに詰め寄ってるようにも見えて楽しく(笑)、平方君だとちょっと、前に書いた「スペインに帰るぞ」のニュアンスを思わせるところがあってドラマ的に好き。今後いちばん変わっていきそうな場面でもあり、楽しみです。

■「さすがクールヘッド、冴えておいでです」
何度聴いても「あのさあ」しか出てこない(笑)。いや、その台詞でよく畳んだよ!!!という賞賛はありますが!純粋に!人間としてどうなのルナール!!!という(笑)
今回の改変で最も、役柄的な「枝葉を取っ払った」感があるのは実はルナールで。「ホントは怖い人だよね」がシンプルに「怖い人」になったな、という印象です。スペイン第一、仕事第一、「英国のためです」と言いながらメアリーもガーディナーも都合のいいコマとしか思ってない、ベスは消せ、王子は大事だけど動きが邪魔ふざけんな、という。
なので、ガーディナーをああいう形で切ったこと、その直後に王子のぷんすかを眺めながら「さすがクールヘッド」とか笑ってる(序盤のビリヤードで失敗したのを見た時と同じような笑い方で)の見ると、あーーーー、なんか全部「普段どおり」なんだなこの一連、この人にとっては…(^^;)という感じで、ホント、なんて奴だと。
「暗転と共に微笑みながら一礼(相手はフェリペ、でも角度的には客席)」とかホント、見事でした。

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リメイク5

「レディ・ベス」再演こまごま、ぼちぼちまとめ。

★ネタバレです★

プロローグで根っこをしっかりさせて、全体に筋を通す…賛成。
その幹に従って、枝斬りバサミで剪定…いろいろ名残惜しいけど賛成。
なんだけど、終盤になって「斧」が登場してきた、というのが今のところの再演「レディ・ベス」の印象です。
初演は「晴れやか」だけど悲しい物語であり、その後、続いていくものを予感させる物語でもありました。「戴冠してめでたしめでたし」の訳がない、ベスの、ロビンの人生も、イングランドの未来もここからずっと続いていく。そこを想いながら短調の音楽(「心は君に」の余韻)で締める、っていうのが初演版のあり方だったと思います。

いっぽうで再演は「めでたしめでたし」是非はおいといてなんでそうなったのか。象徴的なカット台詞3個について整理してみる。(元に戻せと言うんでなく(本当です)(たぶん)、再演をどう見ていくか整理したい)。
3つに共通しているのはいずれも「この先に関する情報」ということ。

■「もう誰とも結婚しない」
歌詞としては評判悪かったんですけど、物語としてはものすごく大事だった。「ご存じのとおり歴史上、エリザベスは一生結婚しない、その理由は皆さんもうお分かりですね」っていうくだりだと自分は思ってたので。「そうか、結婚しないんだ…」っていう、けっこう、こう、エモーショナルだったんだよあの歌詞、だから私はそんなに嫌いじゃなかったんだ…(今頃言っても遅い)。

■「スペインへ帰るぞ」
フェリペはスペインに帰る。メアリーはもうすぐ死んでいく、エリザベスがフェリペを拒んだ以上、イギリスに用はなくなった。実際、史実の彼はほとんどこの直後にカルロスI世(カール5世)からスペイン王を継ぎ、その後の生涯を通してエリザベスの好敵手であり続ける。
「明日だ!」と叫んで足早に出て行くフェリペ。明らかに一段、成長して帰って行くフェリペ。それに従うルナールは、残されたマントをバサッと羽織り、ニュアンス込めまくりの視線を投げて出て行く。
この「覚えてろよイギリス」オーラが残ったことで、たいへんだぞイギリス、これからあいつら本気で襲ってくるぞ、っていう、こう、困難だけどわくわくする「未来」を見せてくれる退場だったんだなーと。

■「まず始めに宣言します」
戴冠式のベスの宣言。これは「クイーン・エリザベス爆誕」一本に絞ったの今回の演出でこそ残すべきだったと思うんだがなあ!
メアリーの結婚式の「寛容の精神などいらない」に対して、エリザベスがどう在ったかを表す台詞でもあるし、「自分の信じるものに従う」とメアリーに告げたベスの答えでもあるし。
カトリックvsプロテスタントじゃなく、不寛容vs寛容の戦いだったんだ、それをエリザベスが終わらせたんだ、そういう「人類が一歩先に進んだ」感が、アスカム先生が語り続けた理想にも繋がるし。
そしてベスが「まず」と言ったことで「これから仕事します」感もあったんだよなあ…。
いやまったく。同じ「晴れやかな日」の聞こえ方がこんなに異なる日が来ようとは。

やっぱり懐古モードになってしまった。
いろいろ吐き出したんで、この辺で再演での変更話はいったん締めます。
未練はそう簡単になくならないと思いますが(笑)、再演なりの見え方をいろいろ追っていきたいなー。

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リメイク4

「レディ・ベス」雑感続きです。敵サイドこまごま。

★★★ネタバレです★★★

■ガーディナーの話
しょっぱなでガーディナー達が乗り込んでくる場面、ここの音楽が変わったのはホントによかったなーと(笑)。以前は、ベスがティンダルの聖書のことを歌うメロディラインに乗せて「まわりのものも同ー罪だー」とか長調で歌うんでテンポの悪さと違和感が炸裂してたんですが(私は)、ちゃんと不穏になってよかった。
以前はほやほやしたりわたわたしたりルナールに秋波を送ったりしている「敵方だけどコミカルなとこもあって、最終的にかわいそうな人」だったガーディナー、今回はこのコミカル要素がほぼ完全にそぎ落とされて、厳格で容赦ない、この時代のカトリックの司教として描かれるようになったみたいで。これはいい変化だったな思いました。
なんせ怖い禅さんがカッコいい。狡く立ち回ってベスを虐めまくるけど、それは本気の主張や使命感に起因してるんだなって感じがいいなあと。だから「服を着なさい!」が活きてくる。いい意味で親父さんぽくて初演でも大好きだったんだけど、あの「若い娘が!」っていうニュアンス、あのガーディナーが唯一、ベスに対して人間らしく投げかける言葉に聞こえるので。

■ベスを消せ
これは完全リセット、コンパクトかつストレートになったかな。ルナールが「ガーディナーを操る」というより「ガーディナーを使う」というか、背中をけっ飛ばして強引に先へ進ませるみたいな印象。初演ではスペインとして微妙な立ち位置、どこか「どっちに転ばせようか」を慎重に計った上で「ベスは消すべきだ」と冷静に判断した、っていう感じでしたが、今回はずっと直截的。お話上「ベスの味方フェリペ」「ベスの敵ルナール」っていうくっきりした対比で(この対等なVSモードについては追って掘り下げたい(笑))、「ベスを消す」ことは最初から定まってる、とっととやれイギリス!っていうルナールの本音が顕現する、そんな場面に見えます。以前の心理戦や「グラスを煽ると見せて中身を捨てる」みたいな細かい駆け引きも名残惜しいですが、気持ちを新たに楽しく追っかけたいなと。

■毒のシーン
両ベス、両フェリペいろいろ違いがあるようですが、当面ここは自担の捕捉で精一杯です(笑)。よくも悪くも場面が完全に変わった。正直、「毒が塗ってあった」が判明するくだりは初見で観たとしても蛇足蛇足蛇足と叫んだと思いますが(再演なのでその10倍わめいた)、「フェリペがベスを救った」を畳みかけてここでスペインの出番は終わる、という場面になったんだと思うので、そっちから解釈を試みる。
…よくわからない(宿題)。
きょうは良かった探しにとどめます。
・「ふたりだけにしてくれ」で引っ張らない(これ初演で私ダメだった(^^;))
・「殿下の狩りのお供で」←追加されたつじつま台詞ですが(追記:いや初演でもあったわ。なんか目立つようになった?)、スペインメンバーの動線を想像する楽しみが増えた(笑)。
・ベスがルナールにも塩対応(納得感)
・鴨しょった王子達のわちゃわちゃ声がよく聞こえる。
・ペルドーネ、レイディ…からのフェリペのベスに対する心の動き(いずれ追っかける)。「道行く人」での美人発言の出方の変化から察するに今回のフェリペは「ベスが美人だから言い寄ろう」とは特に思ってない、だけどベスの顔を見て…っていうあたりから、「愛人ロビン」が出てきて「なんだよ」ってリアクション、この一連はたいそう楽しそう(片目で自担をガン見してるので曖昧)。
・「全員釈放」への詰んだなリアクション→「赤のグラスは司教のグラス」への手のひら返し→倒れ込むガーディナー避けステップ。もうこれ、一連、ダンスですね大使。HIDOI。
・「あの女と結婚すればよかった」はどう言ってもドラマティックなので今後も期待します。
・「さすがクールヘッド」はどう落としてもアレなので表情と仕草が命ですね大使よろしく(依頼事項)。

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リメイク3

「レディ・ベス」雑感続き。

★★★再演ネタバレです★★★


■アンヘルかディアブロかーあいつはー(字余り)
「クール・ヘッド」は両王子で動線がかなり違ってきましたね。どっちもらんちき騒ぎには違いありませんが、平方王子がルナール閣下にキューで股間たたいたりいろいろちょっかい出すのに比べて、古川王子は一貫してツンツンモード。ほほうそう来たか。
以前は「気にかけない平方、絡む古川」って感じだったと思いますが、逆のイメージかな。「武器を手に立ち向かうもいるとか!」ってキューで攻撃する→それをキャッチしたルナールがキューを手がかりに撞球台の上に乗る、という動きは2014年は両方やってたのが、今回は平方Verのみ。今後変わるかもしれないけど、だいぶ解釈が分かれてきて楽しいです。
平方君は2014年には実はあんまりやってなかった「放蕩の下の反発」のスタンスをクリアーに取り入れてくれた感じでよかったです。豪快に遊び、怒られてムカッとする。おお、正しい若フェリペ来たな!という感じ。絡んだ結果色っぽさよりコミカル化が進むのはもはや人徳だな(笑)
いっぽう古川君の放蕩は上っ面というか、ルナールが入ってきた時点である程度「仕事」に入ってるのかなと思いました。たぶんイギリスから送ってきたプランとっくに目を通し済み、まあダメだろうな、と分かってるけど素直に結婚の話を聞き入れる気には(交渉術としてもスタイルとしても)なれない、というスタンス。眼を見開いてルナールに向ける「もういい、飽きた」が挑戦的というか負けてないというか、あんまり悔しそうじゃない、ああ乗ってやるよ今回はな、って聞こえる。楽しいなあ。

■チームスペイン(広義)
アンサンブルの入れ替わりが多かった今回ですが、場面もリニューアルされてるので全体、リセットと思っていいのかな。「このシーンはこうでなきゃ」なんて言ってられなくなった(あらゆる意味で)今作、また積み上がって行くだろうものを楽しみにしています。
とはいえ「クール・ヘッド」はもーちょっとはじけて欲しい(笑)。曲のイントロでのスペイン語の応酬とか、要所のかけ声とか復活さして、こう、スペインの風ってやつはいくら吹かしてもいいと思うので。今回、「女王誕生」を中心に据えたおかげで話が脳天気…もとい、自己完結気味になってる分、よりいっそう「外国」の役割が重要になってる気がする。
なお「道行く人」は最高です。何もせんでもほとばしる土地勘のなさとか空気読み不要オーラとか、さすが。

■はじき出されたヒーロー
かくして両ロビンを観まして。やっぱり「レディ・ベス」は「クイーン・エリザベス」という違う物語になったんだなーと思いました。
女王エリザベスのルーツの物語。メアリーが生きて、去っていく物語。アン・ブーリンが想いを通す物語。
その「歴史」に絡むさまざまな要因として、アスカムが、キャットが、フェリペや敵たちが、ロビンがいた、んだなと。
ベスとロビンの物語ではなくなった。「ロビンという存在を自分の存在の核に刻み込んで、女王として生きていく少女の物語」ではなくなった。クイーンとして別の生き物にクラスチェンジしたエリザベスも、それを見送ったロビンも「いい思い出」を抱えて生きていく。

書いてて泣けて来ましたよ(苦笑)。
わかったよ、見方をリセットしてみるよ。
加藤ロビンの跪くまでの時間と、イモーテルを持って振り返った時の泣き顔にちょっと見えた物語を追ってみることにする。悪あがきかも知れんけど。

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リメイク2

「レディ・ベス」2日続けて観ました。いろんな意味で新しくなった作品、感動・賞賛・驚き(プラスもマイナスも)・予想外と予想通り・諦観(笑)・新発見いろいろいろいろありました。
新しくなったところを中心にいくつか。

★★★ネタバレです★★★

■流れ者の物語
昨日書いたプロローグの話に加えて、一幕でいいなあと思ったのがロビンとベスの出会いの流れ。しょっぱなでロビンがエミリー・レノックスを「助けられなかった」ことで、まず世界観が落ち着く。世の中大変でロビン達は楽しそうだけど弾圧と隣り合わせ、それなりの挫折感を抱えながら抵抗も続ける、反骨の人々なんだなってことが分かる。からの、ベスとロビンの出会い「流れ者」の歌で「つらい時代忘れさせる歌手さ」って歌うのにも説得力あるし。
ベスの馬車が壊れて…っていうくだりも、一見、同じだけど詩人ズが最初からいなかったり、全体が丁寧にブラッシュアップされてて、結果「うるさいおばちゃんです」とか「ほほえみさえくれればいい」の謎リアクションとかがなくなったのGJ(個人の意見です)。まあ「ベスはさっきから手紙を書く書く言ってなかなか書かないよね」という謎が際立ってしまったが。エリザベスと名乗れずに「ベスよ」って言うのも、この時点のベスの「小出し」感として自然だし、最後に「レイディ・エリザベスだってさー!!」って詩人ズが大騒ぎするのも、その後ロビンがどうしても気になって会いに行く…っていい感じにつながるなーと。
この後の「歌なんて」というロビンとベスの駆け引きナンバーが大好きなんですが、序盤のベスの描かれ方が変わって、アイタタなお嬢様感が激増した(個人の意見です)おかげでさらに生き生きしたやりとりになったなと。歌詞がほぼ一言も変わんなかったのには驚いたけどね(笑)。「めちゃウマ」も相当だが個人的には「なんのその」「まだまだ」あたりがベス様おいくつですかといつも思う。

■つじつま(良かった編)
合わせて良かったなあと思うつじつま
・「エミリー・レノックスを逃がそうとした」→「トマス・ワイアットの容疑者を逃がした」→「ワイアットの仲間だと思われてる」っていうロビン達の容疑者コースがくっきりしたこと。(おかげで酒場の「ワイアットひでえな」感が若干、生まれましたが)
・「ロンドン塔からどこかよそへ移されるー(移さーれる)」の手前にせりふで解説が入ったこと。歌詞の腰砕け感は以前のままだったけど、これなら全然マシだ…。ロビンが酔ってホラティウス達に噛みつく流れがなくなったのも良かった。

■つじつま(だからなんなんだ編)
合わせすぎてよくわからなくなったつじつま。
・フェリペ王子が暴動を警戒してエリザベスをロンドン塔から出せと言っています、の件。「平和な国にならなければフェリペ王子は来ない」ってルナールが言ってベスを逮捕させたばっかだから、二幕あたまじゃ「またなんか言ってきたのスペインよくわからん」になる。「ベスを消せ」でも「祝福を与えん」でも言ってるのに重ねるのなんでだろう。王子がロビンの話を聞いてからならルナールと逆の行動に位置づけたりできるんだけども。
・「七時に見回りがくるからその前に逃げ出そう」「夜明けまで眠るんだ」からの「今何時?」「午前五時です」
…「午前五時」に何か象徴的な意味があるんじゃないかって必死で考えた3年前が懐かしい(勝手に踊った我々が悪い(笑))。
・宿屋のシーンからずいぶん経って(ベスとメアリーの語らいからは3年ぐらい経って)11月のハットフィールドに至る、そりゃそうなんだけど「(しばらく会ってないけど戴冠が近いから気持ちを確かめるために)ベスに手紙を書いたんだ」って残念すぎないか、ロビンの立ち位置が。
・残念と言えば「教育係も養育係もいない」を「キャットもアスカムもいない」に変えたのも残念でした。ロビンのキャラが狭く見えるし、ほほえむベスもなんだかなーになる。

つづきます。

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リメイク

「レディ・ベス」2017年再演、帝劇初日を観て参りました。

初演はいっぱい観たし、感想もたくさん書きましたが(さっきちょっとさらってみて、我ながら呆れた)、新たな気持ちで観よう、と思ってできる限り記憶をまっさらにして臨みました…がまあ、始まってみれば完全に蘇えっちゃうよね(苦笑)。
ということで、以下、いち初演リピーターの感想として読んでいただけると幸いです。

★★★ネタバレです★★★

一幕ブラボー、二幕は困惑。「初見ならスッキリしたか」で言うとフィフティフィフティ。

…いやあ、書いてみるとまとまるな(笑)。

上演時間マイナス15分でしたっけ?全体的にコンパクト化はしてるけど、カットを重ねるんじゃなく、必要なところは足すし、冗長なところは削るし…というポリシーで、丁寧に作り直されたんだと思います。その結果、ストーリーはくっきり、サブキャラはおおむね単純化、というのも方針として頷ける。まあスペインチームのアオリの食いっぷりには上演中「うぉい?!」と思ったし、終演後もジワジワジワジワ「えぇーーーーー…でもさあ……」が湧き上がってくる、という後遺症が出てますが、とりあえず保留(^^;)。

まあ、とにかく、めちゃくちゃ変わりました。自分的にはラストの印象も初演と全く異なるんだけど、これがキャストによるものか演出変更によるものかは今日のWキャスト初日を観てから判断しようと思います。

以下、二点だけ、大きな変更点について。

プロローグ。
アスカム先生の歌はほぼそのままですが、ここに主要キャラクターを一通り登場させた。以前はアン・ブーリンと首切り役人が印象的に登場するぐらいでしたが、まず出てくるのが「ヘンリー8世」「キャサリン」「少女メアリー」。からの「アン・ブーリン」「少女エリザベス」
…この「ヘンリー8世と二人の娘」のインパクトたるや。話、全体の印象がガラリと変わりました。
十字架を捨てるヘンリー8世、妻と長女から顔を背けて新しい妻と次女を抱き上げるお父さん。これ、欧米人には常識でしょうが、歌詞じゃなくビジュアルで刻まれる不幸の凄まじさ。
非業の死を遂げるキャサリン、やがてはアン・ブーリンも首を斬られる。それを見させないようにキャットにかばわれる小さなエリザベス(この頃2歳だからわかってないということだろう)、いっぽう姉は処刑を見上げて耐えられないように眼を伏せる。
そりゃ、歪むわ。反動でブラッディになるわ。その後のメアリーの意地悪も、すがるような信仰心も、流されまくった挙句「何がいけなかったの」ってなる愚かさも、全編、哀しさしかない。
ベスはベスで可哀想。ティンダルの聖書を嬉しそうに受け取ったり、わけのわからないまま母が死んでいったりで、肝心なことは何も知らずに、ただぼんやりとした恐怖だけを抱えて、アスカムとキャットに守られながら成長していった。こうなると少女っぷりの意味、「我が父は王」の聞こえ方がぜんぜん変わってくる。
二人とも「ヘンリー8世の娘」であることを誇りに、自分の軸として抱えて生きていく。「そのこと自体が歪んでるよ」ってことを客席に知らしめてからスタートして、終盤の二人の和解、肖像画の前で帽子にすがるメアリーで締める…お見事でした。
そりゃスペインもカットされるわ。わかるけどさー!(愚痴はおいおいに)

もう一つの大きな変更点はラスト手前、ベスとロビンの語らい。
これはちょっと全キャスト、正確には両ロビンを観てからじゃないと判断できない…のですが初見の印象。

★★★以下、さらに私見炸裂なので、できればご自分の印象を固めてからお読み下さい★★★

「宿屋で別れてから逢ってない」「だからベスに手紙を書いたんだ」「俺と一緒に来てくれるのか」
からのハットフィールド。

あー歴史上ベスとメアリーの別れから3年ぐらい経ってるんだけどそこを補完したのかーちょっと冗長だけどまあいいかー。

手紙を手に迷いまくるベス。ロビンが来た時点でまだ決めてないベス。もちろん納得しないロビン。
そうこうしてるうちにサセックス伯が着いちゃいました。
「こうなると思っていた」

…え。

「新女王陛下に栄光あれ!」
ロビンを見やるベス。
ひざまずくロビン

…え。(いや初演と動線同じだけど意味合いが違うっしょ)

指輪を身につけるベス。
歌うエリザベス。

…ちょっと待って、え、待って、ごめん、いや、いい曲だけどよく分からない、え。
なんか感謝してる?アスカムとキャットとロビンに感謝してる?ベス決着ついちゃってる?
ベスとロビンを置いて去り行く人々、イモーテルを(向き合って)ロビンに差し出すベス。
見事な女王モードで踵を返し、歩み去るベス。振り返らない。

「私は導いた、女王へ、だが君も教えた」
うんアスカム先生、でもそれさっきベスが言っちゃったから…。
走り去るロビン。
うん…。

戴冠式。透明な微笑を振りまくエリザベス。
手を振りかけて帽子を取って礼をする詩人ズ。
現れるロビン。気がつくベス。
微笑。
イモーテルを差し上げるロビン。
微笑むベス。
振り返って、玉座に上っていく。
詩人ズと笑いあうロビン。

そして始まるベスの治世。
めでたし、めでたし。

…正直、自分を見失いました(^^;)。いや、これベスだよね?!私が観てるの「レディ・ベス」だよね?
ベスの成長物語…ってそういう側面もあるけども、なんだろう、なんだろうこの哀しくなさ、辛みのなさ、「これから大変なんだよ」感のなさ…。

最後の曲もすごく曖昧な短調だったのが、なんかほわわんとした曲終わりだった気がする(曖昧)。
とにかく、どう取ればいいんだ???の嵐で、噛み砕くのに必死です。
いやー、変わったなあ…。

ちょっと頭を冷やして、2日目を観て来ます。

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FGOとーく(舞台編2)

FGO舞台感想、キャラについて雑感。
順番はランダムです。

★★★ネタバレです★★★

モードレッド(それにしてもそこからか)
冒頭のギフトの場面はFGO本編じゃなく「竹箒日記」からのエピソードなので、内容はともかく台詞の流れは舞台オリジナルだと思うんですけど。他の騎士が自分のギフトを申告する中で「俺は」と言い掛けたところを獅子王が遮って「暴走」のギフトを授ける、ここ一発でモードレッドの生き方がわかるのすばらしい。以降、すべてにおいて愛おしかった…。
終盤のベディヴィエールとの戦い、ここの会話が大好きなんですけど、ベディに対して一番正直にまっすぐに、自分のことも全部わかった上で恨みつらみをぶつけるモードレッドが最高に好きです。ここはベディもいいんだよな…叱咤する流れから自分とモードレッドの相似に気がつくとことか哀しくて清冽で。あーーー。
ちなみにMYカルデアの最優セイバーはモーさんだったりする。今作ではクラレントブラッドアーサーは自爆技ってことでアーラシュに止められる流れだったけど、フルで見てみたいなー。

ガウェイン
ビジュアル納得大王。顔もいいけど雰囲気っていうか、ガウェインとしての「形」がすばらしい。殺陣でいちばん燃えたのがこの方の険さばきでした。空中に投げた剣をさらりと受け取ってバスターバスターバスター。最高でしたぜエクスカリバー・ガラティーン。
ただダンスのジャンルはどうかと思った(混ぜるのはいいけど最初からあれだとガウェインどこの人だになると思う)。いっそそのままの勢いで借金取りとかヌンヌンヌンヌンとか突き抜けるならアリですが。
殺陣のビジュアルに関しては粛正騎士のやられっぷりにも拍手したかったです。お見事。

ランスロット
「とぅわ!」のキレで全部持ってったのには、ああ「こんなんずるい」ってこういう時に使うんだなと思いましたお父さん。
「煉獄」で抜きんでて背が高かった小野君ですが、アグラヴェインとほぼ同じ身長で並ぶ絵面最高にカッコよかった。

トリスタン
山奥の村での「ポロロン」の災厄っぷりが最高でした。…がいろいろイメージが合いすぎてたせいでハロウィンイベントのトリスタンの全てがこの方のキャラで想像できてしまって申し訳なさがひとしお。逆さで竪琴弾いてー(無茶)。
反転のギフトを得たトリスタンは6章では卑劣で残酷なキャラを通すわけですけど、最期の「ここに来てから悲しいものばかり」には不意をつかれたな…。

アグラヴェイン。
「不要」かっこよかった…めっぽう様子のいいアグラヴェイン卿だった…。
「私の母は狂っていた」のくだりもよかったんですが、演出的にガウェイン側の戦いと重なって表情とかをじっくり観られなかったのと、6章エピローグの獅子王との語らいがなかったのは最高に!惜しいと!思いました!!!しょうがないけど!しょうがないけどー!!

ダ・ヴィンチちゃん
すべてがダ・ヴィンチちゃんでしたブラボー。ダ・ヴィンチちゃんがあまりにダ・ヴィンチちゃんでえ?真綾ちゃん出てた??と何度もオペラグラスで見直したさ。厳密には声がにてるわけじゃないんだけど、あの抑揚とテンションの振り幅はすばらしい。戦いがめっぽう物理なのも○。
あとオーニソプターすごい乗ってる感あった(笑)。

ロマニ・アーキマン
マイMVP(笑)みなさん大好きだと思うけど、永遠におだんごをそなえ続けたいよドクター。
しょっぱなのわちゃわちゃぶりを見てまず泣く。困ってると泣く。笑ってると泣く。なにをしててもロマニなら泣く。(原作ファンの基本動作)「スタッフのケアするDr.ロマン」てそういうとこ丁寧なだけで今回の舞台化の価値あった。
ダ・ヴィンチちゃんの特攻の時の表情と言い方がすごくよかった。泣きもわめきもしない、淡々、だけど黙って去っていく姿がロマニ。どこまでもロマニ。レオナルド呼びも一回ぐらい欲しかったなー(欲)。
終盤の「1500年だぞ!残酷すぎる」の台詞の時、ロマニとベディヴィエールが立って向かい合う構図になっているところでまた涙腺大決壊。ここは原作の終章やって読み返して号泣するところでもあり(T_T)泣きすぎ原作厨をユルセ。
今回、正直ミュージカルじゃなくてもいいんじゃないかと思いましたが、二幕あたまや一幕のゴーゴーカルデアみたいな曲はすごくよかった。ていうか一番「舞台の制約を逆手に取って笑わす」ができてたんじゃないだろうか、ロマニの緑の画面ワク(笑)。

藤丸立香
基本、空気のように在るマスター、でもひとつひとつの道はこの人が選ぶことで定まっていく、ただの人間、その空気がよかったです。だからこそ「わからない、なんで人理を」ってアルトリアに食ってかかるインパクトが出るんだよな。
男性・女性のWキャストだと把握してなかったのは痛恨事。自分は女性主人公でやってるので、そっちバージョンでも観たかったー。あと、これはアニメでも思ったんだけど「主人公の指示出しと魔力送り」がもうちょっと場面で出せればいいんじゃないかなとは思いました。守られてるわけじゃなくて、彼/彼女の采配ありきで彼らは戦えてるんだというところ。

マシュ
「6章の主人公はマシュ」っていうところが綺麗に描かれててよかったなと思います。前述したようにFGOプロローグの伏線や、「これまでずっと旅してきた」感が脚本上、薄いことへの惜しさはあるんだけど、とにもかくにもベディヴィエールとの語らいと、市井の人たちとの関わり方、そして「顕現せよロードキャメロット」が本当に美しかったので(T_T)。
なお、楽しみにしてたランスロットへの一連は最高でした(笑)。「おーこーりーましたー!!」も可愛かったし、ダ・ヴィンチちゃん生きてた流れの円卓ギャグの再現性もすばらしかったし。

アーラシュ
颯爽とひょうひょうと、自然に、誠実に。最適なタイミングで、最良の選択を。それが英雄だろう?的な。
ああカッコいい。パンフでオジマンディアスと対なのがオジマンのために嬉しい(笑)。
山奥の村の生活感が描かれたのはよかったです。アーラシュと呪腕とベディの交流は一幕の終盤に凝縮されてたけど、6章の「普通に生きる人たちとの関わり」が綺麗に現れてて村のシーンすごくよかった。

呪腕のハサン
「黙らっしゃい!」が成立する台詞回しってけっこうベテランじゃないときついと思うんだが納得ひとしおでした。やーハサンがいいとホッとする。あの土地でのハサンの代表として、民を守って戦っていた。今回ルシュドは出なかったけど、聖都で亡くなった彼女との関係がにおわされてたのもよかったです。
静謐も百貌もキングハサンも(映像はノーカン(^^;))出ない中、トリスタンと一騎討ちならぬ一騎討ち、お疲れさまでした。…がザバーニーヤは見たかったなー!腕ー!伸ばさないの腕ー!!

オジマンディアス
ビジュアル納得三大英雄の一人(あとガウェインとダ・ヴィンチちゃん)。あー!気持ちよかったーーー!!
しょっぱな「なんだこの落ち着きのない王様」って(申し訳ございません)思ったのは主に立ち位置不定なところから来た印象なんですが(苦笑)、ニトクリスいないから脚本上テンポが落ちちゃうのしかたがない。エジプトの登場ナンバーは開き直った歌詞でよかったけど、本人が孤独ゆえに若干ポカーン案件なのは仕方がなかった(申し訳ございません)(ついでに書いちゃいますが聖杯しゅぱーんもいかがかと)。
いっぽう終盤の「墓をくれてやる!」のくだりは最高にカッコよかった…そうなんだよオジマン様はとにかく、そこに在ってくれることが大事なんだよ。めいっぱい哄笑して、鮮やかに消えていく、ああカッコいい。
中の人が小柄なので思わずハロウィンの「身長165センチ以下」で探してしまったがそんなこたなかった(申し訳ございません)。ジェムクラブ出るんだねーがんばってねー(途端に年配口調)。

アルトリア
うつくしす。「正直6章って宝塚で行けたんじゃ」感がすさまじい。6章のアルトリアって女神って呼ばれてるけど基本性別不詳で成立するもんな…なお3章だったら歌舞伎で5章だったら新感線がいいと思います。東宝だったら一番観たいのは7章です。私見です。
今回、聖都の描かれ方はちょっとごちゃごちゃしてる部分が多かったと思うんですが、ラストのアルトリアの玉座の現れ方はギャーーー!これは舞台ー!これぞ舞台ーーー!って思った。語彙ホントアレですいません。

ベディヴィエール
舞台からの帰り道で「レプリカ」を端から読み返しました。
おつかれさま…(T_T)。

ヴァイオリン
もう一人のMVP。最初ぐだ子かと思ったらザビ子だったっていう(違)。
音楽はこういう使い方がいいんだよー!

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FGOとーく(舞台編1)

FGO舞台「Fate/Grand Order THE STAGE -神聖円卓領域キャメロット-」をみてきました。

舞台クラスタへの基本情報。
FGOとは私がトチ狂っているゲームの名前です。長年定期的に騒いでるFateとかCCCとかHollowとかアーチャーとか叫んでたやつと全部つながっています。

2.5舞台をよくご覧になる方への基本情報。
普段、好きな俳優さんの出演作品を中心にさまざまな舞台を観てますが舞台FGOははじめてです。いわゆる2.5は先日「煉獄に笑う」を観たのみ。

FGOクラスタさんへの基本情報(いるのか?(^^;))
本編第一部+ハロウィンイベントのネタバレありありですのでご注意ください。

★★★ネタバレです★★★

舞台化情報が出たときからすごい気になってて、でも2.5は長年ずっと遠巻きにしてたのが習い性に近くなっててちょっと近寄れない、そんな7月だったのですけど。聞こえてくる情報で、Fate好きの魂に刻まれてる第6章を丁寧に舞台に仕立ててると聞いてドキドキしてきたのと、縁あって先日贔屓がめでたく2.5デビューしたおかげで飛び込んだ世界がとっても楽しかったのとで、よし行ける!行くぞ!となりまして。

で、秋公演の初日に行くことに。
しかしやっぱり何も分かってなくて(^^;)シアターへの道を間違えて泣きそうになるわ、主人公が男女いる写真を見て「えー両方出るんだ、片方は何するんだろう」とぼやぼや勘違いするわ(Wキャストです)、いろいろ場違いもいいところだわで。
が、広い広い六本木Zeppシアターの客席を見渡した感じ、私と同じ「FGOだから勇気出して来ました」層もけっこうな割合でいたっぽい。観劇中は笑いどころ以外すごい静かなのに(拍手もオープニングとラストで出たぐらい)、休憩になった瞬間ザワーッて上がる興奮の空気。原作好きも俳優きっかけの方もなんか、すごく、嬉しそう。ああみんな好きなんだな…!っていう空気がとても嬉しかった。

本編。細かい感想は甘辛ミックスですが、なんというか、濃かったので、とりあえず嬉しい、ありがとう(笑)。ザッツ6章、ザッツ円卓、ザッツカルデアという感じで原作好きには「そう作るか!」「そこ掘り下げるのナイス!」「いやあれカットするのはどうなんだ!」「ロマニーーー!!!」っていう興奮が止まらなかったし(私情まざった)、舞台好きとしても「この絵はナイス!」「これぞ舞台じゃないとできない!」「この人の殺陣サイコー!」「そこは歌、やめとこうか(爆)」等々これまた雑多な脳内エコーがかかりまくり。

これがFateの新しい挑戦で、きっとこれから新しい企画も生まれていくんでしょうし、ずっと追いかけて行きたいと思います。

…なので、観ていて課題だなこれは、と感じたところも。

音楽について。FGOとくに6章は音楽の役割がすごく大きいけれども、そこはあえてFGOの音楽(BGM)+αぐらいでやってもよかったかもな、と思いました。いいナンバーも「おっこれはミュージカルの良さが出てる!」と思った曲もあったけども、いちばん涙腺に来るのはやっぱりロードキャメロット付近のアレなあたり、歌のインパクトがちょっと惜しかったなと。ダンスのほうも、街の曲とかはいいんだけど騎士ズは基本、迫力が薄れると思う(踊りのチョイスの好みの話かもですが(^^;)。ミュージカルとして歌や踊りを絡めるより、歌は歌として(歌う場面だから歌うのであって、ストーリーを歌詞に乗せることはない)登場する、そして要所であの素晴らしいヴァイオリンが登場する音楽劇でもよかったんじゃないかなと。

脚本について。舞台化にあたって6章を切り出すのはなるほどな、というチョイスでしたし、冒頭に円卓のギフトのエピソードを置いて、ベディヴィエールの物語として一幕、二幕を構成していったのはすごく頷けるしゾクゾクした。…んだけど、6章って独立しているようで独立してない、その6章の背景にあるFGOの世界をもうちょっと増強して、一本の物語として描ききって欲しかった面があります。

★以下、ファンの欲が炸裂しますご容赦★

ひとつはマシュ関連。FGOのプロローグのカルデアの事件、「手を握っていてくれた主人公」のことと、「力を貸してくれた、正体のわからない英霊(おそらく円卓の騎士)」のこと。このへんは無理にでも回想シーンで描くか、場面に混ぜ込んだ方がよかったんじゃないかなーと。とにかく「パパッと言ったな!ホームズ出ないのはしゃーないけどめちゃくちゃパパッとまとまったな!マシュの英霊の正体!」っていうバタバタ感がもったいなかった。まあ昨年末のアニメ特番を見てからコレ、という流れで見ればいいんだろうけども、終盤のマシュの言葉のひとつひとつに繋がっていく伏線がちょいと少なくて、もったいない。

もうひとつはさらに広い話で、円卓について。
アーサー王に対して円卓の騎士それぞれがどう関わって、感じて、どんな思いを抱いてきたか。これってFGOというより旧作含めたFateの歴史に組み込まれてるので、まあ全部舞台に盛り込むのが無茶なのはわかるんですが、騎士たちの「もとはこういう人」がもうちょっとクリアになれば後半さらに盛り上がったんじゃないかと思います。(ただしモードレッドには100点あげたい)
アーサーだけで考えても「Fateでアルトリアつったら、少年のような姿の、年をとらないアーサー王、王という機構であり続けた、市井に生きることが叶わなかった小娘」っていう前提で観るのと、6章のクールな獅子王をデフォとして観るのとではだいぶニュアンス変わってくる。
そういう意味で、回想のベディヴィエールが街の様子を王に語るところは残してほしかったなあ。なんでもない市井の人々の噂話を熱心に語る平凡な騎士、それを儚い笑顔で見つめるアルトリア。それが「あの華やかなキャメロットをあなただけは知らなかった」「あの時のあなたの笑顔」っていう言葉にダイレクトに繋がってると思うので。

ハイ原作厨そのへんにして。
長くなったのでキャラ話は分ける。

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