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2013年5月の5件の記事

CCCにはまった5

五月も下旬へ。謎解き罪と罰とか大河ドラマとかFSSとかマギとかこまごま盛り上がってはいる。
中でも(出てないのに)盛り上がってる某新作、仮チラんときの「デファルジェ」が「ドファルジュ」に直っていたのが嬉しくて祝杯をあげた。バーサッドも無事に直ってた嬉しい。

こんな前振りしつつ今日もゲームの話ですいません。

★★★ネタバレです★★★

■やりこみあるある
・本棚の際でガトーやラニに話しかけようとしてカレーの本を読んでしまう
・いま何周目かは想念礼装の個数でわかる(安いのでわざわざ売らない→周回分たまる)
・何周しても「ジナコはひとりじゃない」で泣く。
・アンデルセンの台詞をまとめて読もうとしてフラグ貯めたらよくわからない会話になる
・たまに桜ルートフラグを折って進むと7章「少女の深層」イントロで逆にびっくりする
・「女の話をしよう」の子安さんの抑揚のバリエがたまらん特に「聖女の深層」は物凄い
・セイバーでまとめ買い→ギルガメッシュでまとめ売り
・一周目は難しいから完勝が溜まらない。
・二周目は戦わないから完勝が溜まらない。
・なので未だにアーチャーの完勝回数台詞が1回目しか聞けてない(これあるあるじゃなくて今気がついただけだ)
うーん、まだやりこんだうちに入らないな(^^;)。

■メルトさまざま
13階ラストがツボで仕方がない。6階までは明るく楽しい学園生活→7階から9階はホラー(^^;)、10階~12階は切なくて、その次は前半ファイナル、犬空間や再会を経て仕切りなおし。改めてがんばろう…ってとこで臨む13階、アリーナの雰囲気も久しぶりに明るいし、エリザのスィーツぶりと慎二の全開ぶりに大笑いできるし(慎二登場へのリアクションはギルがシンプルで好きだわー)。そうして笑って脱力して、あー楽しかったじゃあ帰るか…ってところへ床を蹴って襲ってくるメルトリリス。ここの呼吸と演出、この作品の中で一番好きな瞬間の一つです。
で、やっぱりここはアーチャーが楽しい。男主人公だとエリザに惚れられ、メルトに惚れられ…というフラグ建築士ぶりをからかいまくる楽しそうなアーチャー、これが女主になると前半からかったのがダイレクトに自分に跳ね返ってきて物凄い「女難」フェイトに頭から突っ込むわけで。何周めかで改めて女主&アーチャーでやったときのメルトのテンションの高さにびっくりした「素敵よアーチャー!私あなたと恋がしたいわ!!」主人公への迫り方ってクールめだったんだな…。
メルトに関しては負ける展開も「とどめをさす」選択もどうしても見たくて18階の壁何回壊したか知れない(^^;)。負けた場合の女主殺される→アーチャー餌食になる、もおっかないですが、逆にアーチャーに止めを刺させるラスト、メルトはこれが一番幸福そうでちょっと切なかった。

■サーヴァントエンディングの話
終わっていく世界、閉じていく旧校舎、がしゃん、がしゃん、と落ちていく明かり、最後に握手して笑い合う凛とラニ、表ではなりえなかった「友達」二人の姿もガシャン、と、暗闇に閉ざされる。そうして全てが壊れ、無に帰していく校舎の中心で、最後にただ一か所残った用務員室、四角い空間のジナコとカルナが浮かび上がる…。
書いてるだけで痺れる。
謎解き面では完結しないし、桜の選択も切ないけど、物語の終わり、Extraの終わりに繋がっていく流れとしてやっぱりこっちのエンディングが好きだなあ(T_T)。
セイバーやキャスター、ギルガメッシュはそれぞれ、自分の力でルールをぶっ壊して主人公との物語を続けていく。アーチャーだけはあそこで話は終わっていて、エンディングの二人は主人公の未来でもあり、アーチャーの遠い過去でもあり…この辺をステイナイトの物語とかさねてみて物凄いフラッシュバックに襲われた(笑)。幸福な幸福な、だけど失われたものも失われた、幸せなラストシーン。
ところで「教官と呼ばれるのは性に合わん」て台詞がありましたが訓練生の時の凛はその「アイツ」のことを何て呼んでたんだろうやっぱり苗字に君付けだろうかやっぱり(ときめき無限大のさらにむこう)。

■桜エンディングの話
はじめて桜エンドに至った時の釈然としなさったらなかったです。いや話には納得するさ、主人公が桜を選ぶのもアリさ、BBの終わりもサーヴァントとの別れも、もちろんキアラとアンデルセンの結末も大好きさ、いきなりゼロ空間で「last piece」が鳴り響いたときにも震えが走ったさ…。
でもラスト、目覚めた主人公の目の前の桜、遠い月…という絵を見たときに、なんっかもう、思いっ………きり精神的に黙り込んでる自分に気づいたのも本当なんだった(^^;)。
別に桜キライじゃないんだけど、理屈じゃないんだけど、「白い桜」の圧倒的な一人勝ちと豹変ぶりに「なんでさ」が溢れ返ったというか…いや、桜だけを幸せにするってのはFateの究極の解答そのものだけどさあ…。懐かしい、懐かしい、そういやステイナイトの桜ルートを初めてクリアしたときこんな気分だったわ、あっはっはっこんなところも実にFateだなあ!!(ヤケ)
さらに男主人公でサーヴァントがキャスターやセイバーだったりするともう(^^;)。「桜さんに負けた」と台詞だけはあっさり、万感を込め再戦を期して去るキャスターや、辛くはないって泣き喚くセイバーとの別れ、それぞれ彼女たちらしいですけども辛い!辛いよぉ!!…と振り切った末に「浮気はご法度ですよ?」て桜そもそも君が浮気相ry。
そしてBB。ホントに彼女をこそ幸せにしたかった(T_T)ぜんぜん「桜もBBも同じ」とは思えなかったー…おまけモードは幸せそーでよかったけどさ。

■夢の対決ぷちぷち
・「なるほど私は単細胞生物だな!!」アンタとうとうノリツッコミまで。
・アーチャー二人の「後悔」トークにグッときたり切なかったり。
・凛のアーチャーの「(後悔みたいなものは)なくしていくものだと魔法使いなら言うのだろうが…」にもおぉっと思ったり。むこうにも出てほしいなあ無理かなあ。
・ランサーの麻婆オチってギルガメッシュの時だけなんだ(笑)。
・ランサーからアーチャーへの「言ってろ尻軽」に吹いた。
・わりとアチャ男さんに対してすぐ殺る気になるキャス狐が好きだ。
・あーーーやっぱりサーヴァント共演ものが見たいなあああ!!!!カムバックブロッサム先生ー!!もちろん黒でいい、黒がいいー。

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CCCにはまった4

「Fate/Extra CCC」まだまだやってます。
噛めば噛むほど沸いてくる、テーマ、キャラ別雑感続き。

★★★ネタバレです★★★

■男主人公&アーチャー。
面白かった!!!面白かったーーーー!!!!(笑)
…いやいやいや。めっさ期待してましたが見事な「男部屋」っぷりでした。「サングラスをかけてみないか?」から始まって、メガネで別にときめかない男主の「留年生」トークやら、水着イベントの盛り下がりっぷりやら…この色気のなさがいいんだよ(主張)。
同姓だとアーチャーがすごいリラックスしてるのもおかしい(ぞんざいとも言う)。相手が士郎でさえなければこんなに頼れる兄貴なんだねアーチャーって(笑)。リップの胸に挟まれたいのところの「実に気持ちのいいバカだな!気持ちはわかるが落ち着け!」といい、結局「好みのタイプはトオサカリン」だと暴露してるとこといい、主人公の「ジナコ俺のサーヴァントと結婚してくれ」といい。
そうしてしっかりと描かれる絆。桜エンド時の「少年は荒野を目指すものだ」&去っていく背中で突っ伏して泣いた(T_T)。この組み合わせなら唯一、サーヴァントが主人公と桜を応援することが腑に落ちる。セイバーとの別れとかホントに辛かったもんなあ。
エリザベートやメルトリリスのくだりの、アーチャーが主人公をニヤニヤからかう流れも楽しかったです。「メルトの愛情がアーチャーに向けられますように」が男主人公の呪いだったとは(笑)。

■凛
初回プレイのシークレットガーデン、SG1(ツンデレ)とSG2(拝金)であはは凛はそーだよねーと大笑いして、SG3で衝撃を受けて。
これって初回の初戦だったからかなあと思ってたんですが、他の戦い含めて何周も繰り返してみてやっぱり、自分的にこれが一番、腹にドスンと堪えたSGだったんだなと思いました「隷属願望」(^^;)。ホント「やめてあげて」と思った。心の底では凛はそう、というのは頷けるし「本来なら絶対に表層に出ない自分」だっていうのも納得だけど。なんっせ女主&アーチャーだったもんでいたたまれなさも倍増というか、ホントの凛がどうだろうと、鮮やかな遠坂を張り通させてやってくれよ、とずっと思ってました。リップやメルトのデザインなんかより、ずっと激しい「露出」だったと思います。ある意味、すっごい納得だけど。「後で思いっきり殴らせて」にうん、そうしなさい全員殴ってやりなさい、と呟いた。
まあそんな恥ずかしい瞬間を乗り越えた凛はやっぱり鮮やかで。欲を言えばもっともっともーっと本筋に切り込んでBB=桜と直接対決ぐらいして欲しかったところもあるけど、最後まで凛らしく駆け抜けてくれてよかったです。
といいつつやっぱり未練も大きく。20階での「凛のアーチャー」ってテロップにはときめき無限大でござった(苦笑)。

■ラニ
凛では最終的に可哀想だった「露出」が思いっきりエンターテイメントだったのが彼女。脱衣式ロックの「ぱんつ 履かせ ない」のくだりは全サーヴァント盛り上がって仕方がなかったです。ここに限らんがアーチャーの男主と女主へのリアクションの違いが超おかしい。そしてこの時点のラニとギルガメッシュのファッショントークの盛り上がりがまた素晴らしい(笑)。
ホムンクルスとして、AIの桜により感情移入する描かれ方も良かったなあ。

■アーチャー(緑)
「緑衣のアーチャー」→「緑ぃの」→「ミドチャさん」を経てもはや「緑茶」と呼ばれるに至った緑さん(^^;)。うーん、いい役だった。
各サーヴァントとのやり取りがそれぞれ鮮やかなのはExtraも今作も。職人気質の赤アーチャーがやたら仕事の内容の良し悪しにつっこむのも楽しいなら、キャス狐の「貴方なんかイケてるモンスター略してイケモンです」も大好きでした。

■慎二
がんばったなあ慎二、ホントにがんばったなあ…!メルトを陥れるところの「まったくさあ遠坂たちも甘いよね!」神谷ボイスの真髄のひとつじゃないかと思うんだー。
8歳設定もそのままに、ジナコとのゲーマー仲間っぷりも良かったです。あと、なんだかんだメルトリリスは慎二を弄るのが楽しくて仕方がないんだなあ、て感じた。これも桜の大事な一面。

■ひどすぎる借金
サーヴァント二周目以降は余裕で倒せるようになった借金取りガウェイン…戦闘中の借金取りヴォイスの豊富さに吹いた。「払うのです!」「返すのです!」「これが…ニホンの…踏み倒し!」「この剣は太陽の映し身・かつ負債を回収するもの・エクスカリバーガラティーン!」それでいいのか円卓の騎士。あまりにも楽しくて漏れなく踏み倒しを繰り返してますハーウェイ・トイチシステム。あとユリウスに800円借りる流れも…可哀想なんだけど可愛すぎて繰り返してしまう(^^;)こんなところまで男主と女主で違うんだなあ。
ところでトイチって1年で30倍になるんですってね恐ろしい。西欧財閥のでかさの秘密がいきなり判明した瞬間でした。

■あらためて彼の人生を洗ってみる
前作Extraではわりあい、Fate本編との重なりが多かった気がするアーチャーですが、CCCではもっとしっかり別の人生送ってきた描かれ方になりましたね。本人は忘れてるけど(奴の場合「忘れたと言ってるけど」が常に正しいが(^^;))、かつての人生で教官として「アジア系の訓練生」にも、「砂漠でミニスカのじゃじゃ馬」にも出会っている。トワイスとの語りにあるように「死ぬまで」正義の味方を張り通して、裏切られて命を終えて、いろいろあってExtraの現在に辿り着いた。
「守護者ならこういう衝突もありうる」みたいなことを20階の「凛のアーチャー」が言ってましたけども。Extraのアーチャーが、ステイナイトで描かれた守護者としての英霊エミヤの召還の一つなのか、またそれとも完全に異なるパラレルなのか、どっちと取ってもいいのかな。
エクスカリバー・イマージュの「この光は永久に届かぬ王の剣」を聞いちゃうと、このアーチャーにも青いセイバーとの出逢いがあったと思いたいし、砂漠での主人公との出会いも大切な情景だし。
まあとにかく彼に関しては、これまでもこれからも「やっぱり」と「そうなの?!」の繰り返しが続くんでした…流石ですよ全くこの多重っぷり(^^;)。

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ホントに映画化した

「エンダーのゲーム」の映画版ぼちぼち始動みたいで。

★★★本編ネタバレです★★★

「映画化の構想がある」みたいなことはオーソン・スコット・カードの公式サイトや英語版Wikipediaで何年も前から言われてて、もうずいっぶん経ってるので今更ホントになるとは夢みたい。

このシリーズ、付き合いが長くて。一作目の小説を読んだのかれこれ20年以上前で、その後ずっと追っかけて来ました。最近じゃ邦訳がパッタリ止んじゃったんだけど、英語版では裏サーガ外伝含め、まだまだ話が続き広がっていってます。

それぞれ大好きで追っかけてるけど、やっぱり一作目は特別というか、がっつりSFで思いっきり人間ドラマ、家族・兄弟・友達、成長・愛憎・共感、戦略・戦術・殺人・陰謀、どんでん返し、傷、癒し…とあらゆる要素が詰まった作品。二作目以降はまた毛色が違っていくんだけど、一個の古典名作として何度も読んだし、ずっと心に残ってくと思います。

そんなこんなで、ワクワクしながら予告編を見た。
2分弱のトレイラー、ハリソン・フォード扮するグラッフ(このキャスト時点でマジデスカと叫んだものだ)が背景を語り、戦争、艦隊、バトル・スクールの光景が順々に現れてくる。
エンダーの子が綺麗。個人的には決め台詞のジエネミーズゲイトイズダウンをぜひ聞きたかったところですがまだ待て自分(笑)。

はっきり顔が出るキャラクターはグラッフ、エンダー、メイザー・ラッカム、ペトラ、ヴァレンタインぐらいか。キャスト見てみると原作の重要キャラは結構まんべんなく出てくるっぽいんだけど、女性の新キャラもいるようだし(追記:アンダーソンが女性キャラになったんだ、なるほど(^^;))、重要度というか原作ストーリーの踏襲度合いは未知数ですね。映画版ならではの脚色はあっていいと思うけど、あんまり「大人の話」になっちゃわないことを祈る。

とはいえ「ここはいじってくれてもいいよ」と思うのがビーンとペトラ。ビーンの描かれ方は「エンダーのゲーム」と「エンダーズ・シャドウ」どっちに軸を置くかで全く違ってくると思うけど、どっちも捨てがたいなあ。
予告編観た限りではペトラの存在が光を当てられそうなのがちょっと嬉しい。原作だとこの段階でのヒロイン度は圧倒的にヴァルにあったからなあ…シャドウではほぼ主役ですけども。

ピーターやヴァレンタインの活躍も、今の時代ならかえってリアルに描けるかもですね。
この話、発表されたのは短編が1977年、長編版が1985年で、自分が読んだのも確か90年前後で。その頃にはネットに触れる人口ってまだまだすごく少なくて、日本でもパソコン通信やってる人が周りにごくわずかいる程度。なので「ネットワークの有力者が言葉で大勢の人を味方につけ、世界を動かす」なんて世界はすっごく「未来」に見えたんだけど。時は流れたなあ。

日本で上映される話はまだ聞こえてこないですが、やるならぜひがっつり「エンダーのゲーム」というタイトルでお願いしたい、大事だから。
原作ラストでずぉぉっ…と感じたあの「震え」を体験できる映画版でありますよう。

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レミゼを観にいこう(新演出編2)

昨日観たレミについてもうちょっと。

新演出のつぶつぶについて一通り喋ってみたら、じゃあ物語「レ・ミゼラブル」全体としてどうだったのかな?という感想がクリアになってきたので書いてみる。

★★★ネタバレです★★★
★★★辛口まで行きませんが、モヤっとします★★★

■マリウスとコゼット
「どうしたかったのかなあ」大賞。キャスト要素もあるのかも知れないけど、コゼットが話の中心にならなかったことは今回、腑に落ちなかったです。
コゼットって本人が目立とうが目立つまいが、お話のシンだと思っています。ファンティーヌが、バルジャンが守り抜く対象であり、マリウスのそれまでの人生観をひっくり返す相手であり、エポニーヌからしたらどうやったって届かない天上人、幸せの象徴であり。いろんなことが、最終的にはコゼットのため。
なので、コゼットを好きになれなかったり、好きになれたとしても「なんか大丈夫そう」な女性だと、少なくとも自分の中では話があらかた崩壊する(^^;)…今回のケースは後者で。
原因はいっぱい(爆)あるんですが、やっぱ大きいのはマリウスとの恋の描かれ方なのかなあ。「二階の窓から見下ろして一旦、部屋の中に消える」「二人、対面で立ちつくして歌い上げる」「強盗アタックの手前、二人で家の向こう側に消えちゃう」…妙に二人の余裕が見えちゃうというか、なんだろうこの、悪い意味で「劇」みたいなシンプルさ(ロミジュリ構図は他の芝居でやるとチープになると思うんだ(^^;))。ベガーでぶつかるマリウスと転ぶコゼット、も「深窓の令嬢と出会ってしまった」から「ちこくちこくー(食パンくわえて曲がり角でどーん)」みたいな、やけに現実感のある出会いに変わった気がするので、マリウスの「彼女は幻」っていう切なさ狂おしさにつなげにくい感じがする。
そんなこんなで「勝手にしてw」になっちゃったんだった(^^;)。新演出いろいろですが、今のところ、この二人については「これはこれで」とは言い難いなあ。

■みんなでひとり
学生たちが、集団として一つの「学生たち」という役になった気がしました。ソロパートの分担が進んで、かといって学生ごとの個性を出してくってわけでもなく、全体として一つの役柄みたいに見える。アンジョルラスもその一人。リーダーのオーラを役者さんがガーッと出す人がやれば一個のキャラクターにもなりうるけれど(上原君はそう見えたけれども)、どっちかというと「学生たち」という役柄の代表者って感じがする。グランテールやコンブフェールも、それぞれ役割はあるけれど、やっぱりひとつの人格の構成細胞ってイメージ。
これが新演出版の狙いなのか、単にしょっぱなだからキャラ付けが生まれてないだけか、はたまた自分が補足できてないだけなのかはわかりませんけども。このこともやっぱり、映画版の印象に近いなあ…だとするとやっぱりマリウスがもうちょっと突出して欲しい気がする。
いろいろ書きましたが新しい学生像、これからどうなってくかは結構楽しみです。
ひとつ言える事は2年前に観た時と比べて、もはや亡霊のボの字も出なくはなったなあ、ということだ(笑)。

■危険人物
バルジャンの怖さが際立つようになったと思います。吉原バルジャンの体格やパワーのせいも大きいけれど、前段の「徒刑囚バルジャン」のインパクトがすごく強くて、それが司教様と出会って裏返る…かと思うとけっこう後半まで続いていく感じ(^^;)。
要素はいくつかあって、やっぱりプチ・ジェルヴェのお金を奪っちゃう流れとか、最初の村での「平和な村への闖入者」感とか(子供たちが走り回ってるのが大きい)。そこまではまあ、まだバルジャンは「危険人物」なんだからいいといえばいいんだけど。
問題は市長殿以降。「対決」であそこまでジャヴェールをボコっちゃうから「ホントに生まれ変わったのかアンタ?!」と焦っちゃうし、そうするとテナ夫妻への威嚇もホントの脅しに見えちゃうし、コゼットもすげえ逞しく育ってるし(それは別要素もあるが(^^;))。
「法のもとでは犯罪者だけれど神様のもとでは正しい人」ではなく、普通に「生き抜くと決めたので汚いことも辞さない、バランスのとれた人」になった気がする。本質的に徒刑囚の頃と変わってない。強くて、危険で、世の中渡って行けちゃう。
なので、報われない聖者としてのバルジャンの行動、「彼を帰して」とかマリウスにコゼットを託す決意とか、最期に向かう覚悟とか後悔のなさとか、この尊い人の、尊い生き方の説得力が弱くなったなあ…と私は感じました。
…って整理してみて思ったけど問題は「対決」だけだな(^^;)あそこがもうちょっと紳士の戦いになるか、「思わず過去の獣性が発露してしまった、すまなかった反省している」オチだったならぜんぜん印象変わるかも。

以前とは違った形で描かれる「レ・ミゼラブル」の物語。アプローチは違っても同じところに辿り着く…のか、そもそも目指すところが違うのか(^^;)、実はまだ判断がつかないんですが。
また観にいけるか分かりませんが、もうちょっと追ってみたいなという…気がしてきたなどうしよう(^^;)。

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レミゼを観にいこう(新演出編)

帝劇にて新演出版の「レ・ミゼラブル」を観て参りました。

当日券、10時過ぎに行ったら列できてたので並んで、中列の下手、端に近いあたりをGET。満員御礼で景気のいいこったーと思ったけど、本編観てこりゃキャストもかなり豪華だったんだなあと認識した(←ハラシンと上原君しか把握してしなかった(^^;))。

話題の新演出…いや最近あんまり演出が話題になってないようだけど…ほぉぉと思いながら味わって参りました。「堪能した」というほど把握できてないし「面白かった」というほど噛み締めきれてはいない、「やっぱレミゼはいいですね!」なんて言い方も、今までの自分の中の「レミゼ」と別物過ぎるからしっくりこない。

それでも「良かったなあ」と思ったのは、変わったこと自体に対してでした。この作品(inジャパン)に対するいろんな人の「こうでなきゃ!」にさんざん浸ってきて、さんざん苦しんでも来て(^^;)。よくも悪くも出来てしまっているテンプレートにキャストやミニマムな演出変更を当てはめて取り沙汰する、そういうことを「めんどくせえ」と思いつつ自分もやってきたわけなんだけど。なんか、今までのあれがいいこれがいいを根こそぎフッ飛ばされて逆にスッキリしたというか。
愛されてきた決まりや様式美の数々を、全部本当にぶっ壊して作り変える。よりによってこの作品でそれをやったってことが尊いなあと。

結果としての今回のレミには、好きな場面もショウジキナイワーと思った場面も、どちらもあるけれども、ここから作っていけばいい、新しく始めていく「レ・ミゼラブル」を応援したいなー、と思いました。

以下、テーマ別に雑多な雑感。

★★★ネタバレです★★★

■映像の話
映画みたいになったね、という印象でした。すごく分かりやすくなった反面、客が「想像させてもらう」スリルはごっそりなくなった。
舞台としてどっちが正解なのかは両論あると思うけど、初見としてはいろんな場面の広がりが感じられて楽しかったな。
終盤になってだんだんとトリッキーな使い方が増えていくのも面白かったです。特に下水は凄い。もともとバリケード終わりから下水への音楽の変わり目って大好きなんだけど、背景映像でぐぁーっとお客の視点を「下降」させて下水の中に誘ってく、あの動きには意表をつかれました。映画でもやってたんだっけ?
あとジャヴェールの自殺もすごい。どうやってんのあれ。

■セットと転換の話
・WHO AM Iを歌いきってバルジャンが退場→タイトルが出る、という流れは好き。ミュージカルのレミはここまでをプロローグと位置づけてるんだろうなー、というのは今までもなんとなくありましたが、こうやってタイトルを出すことでメリハリがついたなと。曲があそこでちゃらららちゃららら…になることとも合ってるし。
・ベガーでめっさ感動。一幕のそこまでの場面、舞台の中央部分をずっと使ってたのが、上手・下手のスラムっぽい背景をここでバーンと使って客の視界を一気に広げる。
・いっぽうABCカフェは「狭そう」感があっていいなと。
・「雲の上のお城」のコゼットの出方も良かった。中央の紗幕のむこうにばーん、でドキっとした。これワン・デイ・モアのアンジョ登場でもやればいいのになーと思った。
・しかしカフェソングはどこなんだあそこ。
・下手側でうぉっと思ったのがエポニーヌの「コゼット、思い出す…」のところ。上手側の壁からふっと浮き上がるエポニーヌの絵に感動しました。これはいいわ…。

■衣装の話
種類が多くてリアルなんだけど。もうちょっとキャラ別の「記号」がいるんじゃないかなあ…と思いました。
特にバルジャンとマリウス。
まずバルジャン、徒刑囚から市長への変貌が遠目にガラッと違いすぎて、これ話、知らないと市長がバルジャンって気がつかないんじゃないか?とちょっと心配になった。そうでなくても物凄いスピーディーな展開だから、せめてバルジャンの髪型は最初からある程度モジャモジャしてたほうがいいんじゃないかなあと。まあ吉原さん大きいし歌いだせばすぐわかるっちゃあわかるけれど。
マリウス。ABCからバリケードで服の印象が違うのと、バリケードで目立つ記号がないのがもったいないなーと。そうでなくても学生誰が誰やら状態の中、アンジョとマリウスだけはクッキリ目立ってて欲しいんだよな絵的に、という欲というか希望がありまして。別に黒にはこだわらないけど、マリウスはもうちょっと異質なカッコしたほうがいいと思うけどなあ。

■ガブローシュの話
ベガーのガブの歌詞変更は最初、いいなあと思いました。元々のこう、街にたくましく生きてくぜ感がなくなっちゃったけど、映画版みたいな、この子を精神的な意味で革命の中心に据える描き方なら嫌いじゃない。でもそれだったら、もっとガブを逞しくっていうかちょっと超越的な感じに描いちゃってもよかったんじゃないかなあ…。「子供だってなめるなどんなもんだい」でソロが終わっちゃうんじゃあ、なんか可愛い普通の子供、マスコットな印象に戻っちゃうんだよな。せっかく「ビバ・フランス!」ぶちあげたんだから「Little Peaple」を改めて訳してこう「小さな偉大な魂」ぶりをもっと出して描き切っちゃえばいいのに、と思いました。最期の収まりの悪さ(ゴメン)まで通してなんか、持ち上げようとして持ち上げきれてない印象でしたガブローシュ。大好きなので勿体無い。

■ぷちねたぷちぷち
・冒頭「でっでーん」が「ふぁっふぁーん」になった感じ…いや、楽器の編成があちこち変わって、最初のイントロ導入がライトな印象になったなあと。
・「一日の終わり」のカラカッカッて鳴らすところとか工場の終業のファーーーンとか好きです。
・でも「スターズ」だけなんであんなに演奏が豪華なんだ歌とのバランスおかしくね?(^^;)
・なんか まるいひとが 多いな。
・プチ・ジェルヴェ(お金とられた男の子)が出た結果がバルジャンの凶暴さが際立つだけ、てのはちょっと寂しいなあ。出すんならバルジャンの後悔も描いて欲しい。無理あるけど。
・バルジャンなんであんな裃みたいなコート着てるんだろうテナ宿。「あとは言うな」でコートばっさあ変身してテナ夫妻を脅かす伏線かと思った。
・ベガー街頭演説に目ウロコ。なるほど、みんなで演説ならそのパート分けアリだわ!
・「悔いはしないな例え倒れても」を見上げる上原アンジョの後ろ姿が素晴らしい。
・やっぱ腕まくりはたたんだところからにゅっと腕が出てるあの長さがベストですね(しるか)。
・ハラシンさんコンブでかいかっけー。上原アンジョと並ぶとご飯に二本のお箸を立てたよーな絵的なコンプリート感が。
・「マリウスこっち来い!」ってなんだ(笑)。
・テナ夫妻よかったです。一幕テナ宿の「いらっしゃいませーっ」の雰囲気チェンジでワクワクした。それにしてもはじめさん、結婚式の髪型は勝ったね…。
・初見だったら「グランテールはガブローシュのお父さん」だと思ったろうなあ。
・エポニーヌ昆ちゃん可愛かった。横顔がスウィーティーみたいだ。
・史上最も「勝手にしろ」と言いたくなったマリウス&コゼット。…なんだろう、好きでも嫌いでも爆発しろでもなく「うん勝手にしてw」と思った(^^;)。
・「もう放さないよ」距離3m。なんだマリウス、「好きな人にいつか出会ったらこう言おう」と思っていた台詞を言ってみたものの、彼女を抱きしめるとこまで行けなかったがために台詞にカッコがついてしまった、みたいな…。
・「エポニーヌこの子が案内してくれた」が腑に落ちる日は来るんだろうか自分(^^;)。
・アンジョが歌うところの学生の合いの手(そうだそうだーみたいな)がちょっと恥ずかしい。
・ジャヴェールを「撃った」バルジャンへの「よくやってくれました」もどーなのか。
・「マリウス、少し休め」の後のアンジョとコンブが並んでマリウスを見る絵に胸熱。
・演出これだけガラッと変えたのに妙に「未練」を感じたのがワン・デイ・モアの行進とアンジョルラスの最期のリヤカー(^^;)。盆やバリケードありきだったものは捨てようよー。
・エピローグに司教さまがいるっていいなあ…。

あー書いても書いても。そこは永久にレミなんだなー。

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