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2013年1月の5件の記事

あの部屋へ

ちょいとバタバタしてたのがひと段落着いたので(なぜバタバタすることになったのかはこのまま一生の謎)遅くなりましたが「密会」の書き残しなんぞ。

10日も経つのに曲があたまを回るなあ。特に舞ちゃんのきみーだーけをーひとーりーでいーかーーせないーの曲と、ラストの集うアレの三拍子イントロちゃーらーらーらーらー、っちゃららー、っちゃららー(繰り返し)。

なんだかんだフランス語でREVUEなタブロイドだったなあと(そんな総括はどうなのか)。いろんな絵を切れ目なく重ねてつないで、最後に元のところへたどり着く走馬灯のようだったり…(あっ彼女の死の直前に見たそれ、て見方はあるか)…あるいは醜聞や怪事件、スポーツ面やら連載小説やらごっちゃりと載った赤新聞をぺらぺらとめくっていくようでもあり。

とはいえ別に今回ほとんど解釈っぽいことはしていないのですが。それというのもかなり単純に場面場面に眼を奪われてしまったからなのかなあ。かといってショーです何も考えなくていいよ!ってわけでもなく。いろんな場面にただ身を委ねて楽しんだ95分であったんでした。

ひとつ残念ではあるのが、ちょっと多彩すぎ濃縮されすぎていた…ってところはあるかも知れない。とにかくみんな出ずっぱり、かつそれぞれが場面の色に染まりきることができてしまう人々なので、マッドなお茶会にしろ「蒼暁」にしろフラッシュダンスにしろ、もうちょっとひたったり余韻を味わったりしたかったというか、咀嚼して腹に落としたかったけど丸呑みする時間しかなかったのが惜しい(笑)。初見の後「○○が良かった!」ってクリアーに表現できず、しばらくしてやっと裸足が凄いとかラストのアレがとかソレがとか効いてきたのはその辺が原因かなあ。たぶん一回で終わったらたどり着けなかった部分、もっと公演が続いたらたどり着けた部分がいっぱいあったんじゃないかと思ってます。
(なおフラッシュダンスは別にあの場面のタイトルでも曲名でもないけど誰に言っても通じるのでよしとする)

「Winter Rose」で出逢ったオギーワールド。(そして「Winter Rose」で出会っていた港ゆりかワールド…ギャアアアア今すぐに「CRY」が観たくなったビデオはどこだぁぁぁ(発作))。
今回はどうなんだろう、どっぷり荻田さんッな世界の作品からするとオギー度60ぐらいなんでしょうか?わかんないけどたぶんラスト手前の血糊バーンでキタァァァ思った程度には私は大好きだこの世界(笑)。
知寿さんの歌が終わって、上手からあの人が入ってきて、向かい合って、すれ違ってピアソラのイントロ、壁がゆっくりと動いて元のホテルの部屋が現れて…血とバラで染まったベッドの前に彼女が立っている。いらっしゃいませ自己の心象で現実を侵食し世界を塗りつくすオギーの固有結界へ(すんませんマイフェイバリットな別ジャンルのネタです)。あの「塗り替え」の瞬間はホント忘れ難い。

ふぅぅ惜しいなあ。もっと観ていたかった。
再演の暁にはパスポートのスタンプが土地ごとに増えていく仕様でお願いします(笑)。

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密会雑感

4日間の「密会」、あっという間に楽日を迎えました本日(T_T)。はーやーいーーー。
場面雑感で。

■冒頭
かーざーはーなーけーいーごーーーーー(心の叫び)…踊ってる踊ってるよー(T_T)嬉しいよー。
三人の違和感を際立たせる、海宝君の動きがすごくいいなー。

■ベサメ
客席が明らかにホッとする空気を感じる(笑)。いや終わってみると序盤の構成もなるほどな、なんだけど初見の時は「どこまでこの流れ…?」と不安になったことは否めず(苦笑)。知寿さんの雰囲気入れ替え呼吸が流石でした。
高速投げキスリレー大好き。みかんをむいてシュート!みたいなのは最終的にけっこうレアになってしまったな。

■スパイ
かーざーはーなーけー(略)。あーーーもうビシビシ決まる動きがツボでしゃーない。
初日は知寿さんのボアから落ちた羽根をくわえて出て行きました男スパイ(帽子二段重ね)。

■お茶会
またしても帽子屋役を取られた(主観)。妃香里さんがさあまた今回も一歩間違えると帽子屋か劇場支配人かって感じで…いえ一番フタゴっぽいと思ったのは序盤、知寿さんの後ろに出てくる黒帽子のカップルでしたが。
初見で単純に「似合うって!」と心で叫んだマダーム、よく見ると胸のあたり軍人みたいでデザインよくできてるっていうかあの人の体型にすごく合ってるんだなあ。いっぽう問題はまさかのメイド海宝君(^^;)…ハイソックスのせいなのかさくらんぼの罪なのか、正統派ゴシックにすりゃ可愛いのにメイド喫茶風な感じがどーにも周りのメンツに合わん…ネタ感を出したかっただけならアリですけれど。でもカツラを取った時にスムーズにシリアスにできるあたりは凄いと思った。

■密月
誤植にあらず。
今回最も好きな踊りはこの裸足でした…思えば「Winter Rose」で港ゆりかさんが振付けてた白シャツの踊りも近いテイストで大好きだった。大好きなんだこの緩急、投げるとか掴むとか飛ぶとかたたくとか振り回すとか佇むとか、見えない力で止まるとか(T_T)。ここで着てるダラッとしたシャツは裾のほうが青灰みたいな色に染められてるんだけど、後方から見るとシャツの色が透けてるみたいに見えて、踊る間すごい透明感があって大好きです。
あとここの風花ちゃんのキリッとした格好もFSSのファティマみたいで人外の綺麗さでした。

■ジャズダンスの先生
衣装も衣装だけど全体のカタチだと思うんだよね、肘とか指先とかつま先とか(^^;)…というわけで登場で最も吹いたキャラ。しゅばだびゃらゃー(スポットライト)。首の上だけ考えたらガイウスと変わらんのだけどね造形的に(無限の可能性)。

■本牧ブルース
顎クイだのタバコだの帽子の影のニヤリ笑いだの、ああいういぶした昭和美学を成立させるって本当はヤツの年齢じゃ不可能だと思うんですが、なぜ決まるどうして成立する(^^;)。海宝くんの「ついてくる」動きの自然さがさりげに凄い。息あうなー。
髪はここでは後ろひっつめ+帽子。次の結婚式に至るまで、くるもじゃの可能性に終わりはないぜアニキ。

■結婚おめでとう
偉いぞオギー!メジャー作品へのオマージュもちゃんと入ってるね!←
真面目な話、初見で連想したのはウエストサイドストーリーより「10&10」だったんですが……わかってるわかってますよ、音楽座解散後フリー時代の作品なんて誰も覚えてねえし本人すら絶対忘れてるよって……ほぼ同じシチュで三ツ矢ゆーじさんと結婚したんだった97年博品館(爆)。
あとヘアーはよく知らないんですがAge of Aquariusの意味は今回Wikiって初めて知りました。深いんだな。
海宝君と合わせた手がお互いにパタパタってしてるとこ好きです。

■密葬~マレビト
ピアソラのイントロでざわわわわっと。風花ちゃんの表情と三人の踊りを同時に追ってくのが難しすぎてツボすぎて絶対観たりねえ(T_T)。うおお。
遺体が運ばれていく間の壁際の人の立ち姿もものすごいツボ。
今回の後方席特権はベッドに屈みこんで顔が血だまりに近づいてくところをオペラでガン見できることでした(いや他にもいろいろあるけど)。そのままゆっくり寝そべっていく動きだけで見るべきものを見たなーと。仰向いて見開いて、起き上がって、立ち上がって、背を向ける…もう一度振り返って出て行く。いやまったくこの間の顔の隠れ方がね、くるもじゃの可能性に(以下略)。

■弁護士(呼称)
見た方に「女性二人が南国風なのにK吾さんだけコートって季節感が謎だ」と言われてそっかあ!と思って設定を考えたんだけど、きっとあの下に得物とかいろいろ隠してるんだよ(笑)胸に十字架つけてるしリゾート地に吸血鬼を探しに来たヴァンパイアハンターですよ(超適当)残り四人のうち一人が犯人で(設定変わった)、最後に返り討ちにされるんだーなんてことだよヘンリー。
なお衣装だけ並べて見たらこの人が一番ツボでした(笑)。

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イッツショータイム

赤坂RED/THEATERにてTABLOID REVUE 「密会」を見てきました。

★★★ネタバレです★★★

面白かったぁ…。
「あざとくないC7」とか「本当に品のいいDTF」とか失礼な文言がぐるぐるあたまを回ったんですが、やーもう快感の一言です、置いていかれないオギーワールド(この文章全てに渡って失礼)。
妖しさ2:怪しさ7:清潔感1、の黄金比(今考えた)。粋に自堕落に、ふわふわとしっかりと、
笑える場面はけっこう本気で笑えるんだけど「お腹を抱える」んじゃなくもっとスカーンとした感覚で面白いっていうか。
別のとこにも書きましたが、多彩な場面場面が独立していながらシームレスに重なって繋がって、いろんな絵をつなげて最後ぐるっと最初のところにくっつきましたみたいな完成度にもザワッときた。

…雑多な感想になっちゃうのは材料がものすごく多いから(^^;)。4日しかないけど4日あるので細かい話はおいおいにネタにしていきたいと思います。

贔屓についていうと、場面のひとつひとつ、特にダンスが、なんかこう、運が良くて年に一回観られるかぐらいだろうコレっていうツボ場面+多彩さ加減で…だって港ゆりかさんの振付ALLとかどんだけ私得ッしかも風花ちゃんとあんなに踊るとか、人生の貯金がみるみる使い切られていくがごとき恐怖すら覚える(^^;)。知寿さんとのやりとりとか(誰がロバータとジェイだと)、妃香里さんとのシンクロぶりとか(基本的に字幕要らないと思ったんですが「女子高生」はアリアリ)、海宝君との不思議な雰囲気(お茶会のカッコのまんまカツラを取ってシリアス場面成立させる雰囲気の切り替わりにブラボー)も、それぞれ掘り下げたーい面白ーい。

衣装である意味最強だったのがフラッシュダンスの人。
雰囲気もそうとうアレですが"Five Six Seven Eight!"言う時に完全カタカナあまつさえ「シックス」の「ス」をはっきり発音して次の「セ」にギリギリになってるあたりがたまんなくツボです。ごめんなさい。
ところでつぶやいてからハタと気がついたんだけど"What a Feeling"が「教官!」に直結するイメージってそろそろ若い子置いてけぼりかも知れない。名作なんですよこれ(笑)。

マダームについては登場シーンのジワジワ感に笑った…あのカッコで出オチにならない(とわたしは思いました(^^;))ってすごいよ(笑)プールで手足から水をかけてくようにショックを和らげる扇の効果。
あと中央に仁王立ちになった時の大きさに笑った。後部座席センターだったもんで舞台の真ん中、三分の一ぐらいアレが切り取ってるぐらいの絵面に見えた。でかいっつの。あと似合うっつの。

ネタいっぱいですが今日はもう寝る。
明日当日券あるのかー(T_T)マチネ観たいなー休めねえなー(T_T)

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レアルタ・ヌア雑感(Vita花札編)

PS Vita版「Fate」、特典花札あれこれ。

■間桐の夏、貧血の夏
吐血喀血ズタボロ負けっぱなし空回り無限ループ、なのにしっかり「雁夜救済ルート」に見えてしまったのは桜効果だよなあ凄いなこれ(^^;)。
画面に表示される台詞でグッと来て、声が入ったときにイントネーションで新たな発見をもらえる…というのはビジュアルノベルの醍醐味ってものでしょうが、雁夜役の新垣樽助さんはその度合いが凄いっていうか。緩急、ブレス、リズム、「えっそっち?」っていう意外性、そもそもの声のカッコ良さも加わってもうホント聞き惚れます。自分的にはアーチャーの諏訪部さんや藤ねえ役の伊藤美紀さん、Extraキャスターの斉藤千和さんがそのへんの「芝居で驚きをもらえるキャラ」の最たるメンバーなんですが、こういう二重三重のおいしさが味わえるのは本編よりギャグの時で、それが本編のキャラもより厚くするんだよなあと。
敵チームもすばらしく。Sモード発動のセイバーに軽くトキメいてる切嗣にも受けました…ここは川澄さんも素晴らしかったけど、欲を言えばセイバー、「貴様、何スロットだ?」はナニスロットじゃなくてナンスロットと発音して欲しかった気もする(笑)。
ラスボス時臣の「敗北の準備はできているかね?もちろん、私はできている」はZEROアニメ全編カッコよかった時臣さんの全てを塗りつぶす勢いでした。いやホント、申し訳ないくらい納得した(^^;)。ランスの「王を常時窃視するのはいい、仕方がないことだからな、誰だってそうする」も同様。いや、ZERO本編好きでしたよ、好きでしたけども。

■綾香さんと三人の騎士
なんか申し訳ないんだけどFateプロトタイプに関しては、そもそものCPの特典映像より遥かに花札のほうが回数やっちゃったせいで、今回のイメージが脳内デフォになりつつある…別に問題ないか(^^;)。三騎士の実は仲良しっぷりと、プロトアーチャーのお母さんモード発動に大受け。
このシナリオでも敵キャラでいい味出してるZEROセイバー。お弁当奪ってもごもごしながらの「甘い男だなペンドラゴン」に大笑いしました。そして珍しい酔っ払いアイリの「ウホッ!原始の力がケタ違い~!」なんでこの台詞をあんなに可愛く言えるかね大原さん(笑)。それにつけても切嗣が食していた物質はなんなんだろう。

■電子の海から豪華絢爛
チーム名が全てをあらわしている…敵チームで初登場したときに「やったーッ!!」と叫んでしまったものです。Extraで何が不満かってこの三人自体には接点がないことで、そういうわけで三人が初共演した「おしえて!ブロッサム先生」はあまりの嬉しさにリピート数三ケタに届く勢い(^^;)。アーチャー好きとしては赤セイバーの我侭可愛いのをいなす姿やら、キャスターとの暗黙の了解に基づいた線引きと共闘やら何もかもツボですし、何よりアーチャーの桜に対する、そこはかとない気づかいというかいたたまれなさがたまらん(笑)。「(ヒロインとしての体裁が(小声))保てなくなるぞ!!」
そんなわけで今回の花札。またしても主人公とはぐれた女サーヴァント二人+「もちろん私だ!」と登場してくる赤い人に大笑いしてたとこへいきなり「いや、分かるぞ、オレ。ここ、ニホンのフユキだろ?」とか衛宮モード発動に突っ伏した。さすが諏訪部さん。ああ贅沢(T_T)。…てかアーチャーはExtraでは「無銘」で通してるはずですがこういうところでサクッと、ああそっちでいいんだねやっぱり、って落とす奈須テイストがホント嬉しいわー。「親父譲りの花札」で切嗣ともやりとり欲しかったー。関係ないけど赤い外套はシエルにもらったって話は公式に具現化して欲しい、いつでもいいから(どさくさ)。
さて敵キャラは誰が来るかと思ったらZEROキャスターチーム。可愛そうなタマモ(笑)。諏訪部さんの「ジャンヌー」も凄いですがジル・ド・レから赤セイバーへの「そこの貴女、チェンジです」には大拍手。金髪で幼児体型なら誰でもいいどっかの金ピカとは一線を画すダンナであった。なお「ぬるぬるでぴたぴたな八十年代伝奇」には中学生の頃はまってました(笑)。
ラスボスが「大聖杯の花嫁たち」…「ここはゼロとプロトの世界の狭間。キャラクターシステムが崩壊したワンダーランド」なにその説得力(笑)。「ららら☆みーなーごろ~し~♪ふふふ☆フレッシュミート~♪」は頭の中を回りまくって困ってます。そしてロリ桜の「そもそも姉妹とは殺しあうもの。姉にとって妹は蛇。妹にとって姉は鬼。そのあたり、分かってください」はお正月に桜ルートをリプレイする間中あたまに貼りついてました(^^;)。そしてこのユニットは勝ち台詞がいちいち秀逸なので、対戦モードでも長々と遊んでます。
何度もリプレイしてますがエンディングしょっぱなの言峰「ハァーイ」では毎回爆笑。そう、働くアーチャーは脱がんでいいのだよ(笑)。
ああCCC楽しみーーー。スピンアウトを期待するのは気が早いですが、この女子二人とさらにギルも背負ってたつ苦労性アーチャーをぜひ見たいなー。

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ダディ・ロング・レッグス

クリエにてミュージカル「ダディ・ロング・レッグス」を観て来ました。
アンコール公演の前楽っていうことになるのかな?昨秋見逃して大変もったいない気持ちになっていたのですが、縁あってやっと観る事ができ、もったいない思いを新たにしました…いやこれ秋に観てたら万障繰り合わせて母を引っ張り出したと思うよ今回絶対。カテコで芳雄くん「やっといろいろ思い出してきたのに…」とのことでしたが(笑)、ぜひまたこの二人で再演していただきたいです。

★★★ネタバレです★★★

原作が大好きなので、ワクワクするだろう…と思ってたんですが、想像したワクワクより物凄いこう、なんていうか多面体的にワクワクした(笑)。
なぜってそこに「真実」があったから。

思うに「あしながおじさん」の原作が好きな人間ていうのは「スミス氏の正体を知ってて読む」ということを何度も繰り返してるわけです。ジルーシャの手紙を一通一通読みながら、それを読むダディ・ロング・レッグスがどう思うかを想像していく。ジルーシャが真実に触れそうになる度にドキドキする。高慢なジュリアの実家についての悪口でニヤニヤする。おじとしてジャーヴィスが現れるところでは「うわ、会いに行っちゃうか…」と思うし、親密になり始めたジャーヴィ坊ちゃまとのことをジルーシャが率直に語るあたりになると、ぼちぼち、それを読んでるであろうジャーヴィスに対して「どうなのそれ…」と思い始める。

そういう疑問や好奇心に対する答えは、読み手それぞれの想像力で補完していくのが原作の楽しみ方ではあるんだけど、その「想像」のひとつとしてのこの作品を通して、この上なく可愛い、綺麗な答えをくれたなあと思う芳雄くんのジャーヴィスでした。
返事は書こうと思った。書いては破っていた。好奇心に負けて会いに行ったら、言うに言えなくなっちゃった。自分のことをつづる文にこれって覗きじゃないかと罪悪感を抱いた。だけど止まらなかった。ジミーの名前が現れるたびに焦った。自分を偽って、どんどん膨らんでいく嘘と、どんどん膨らんでいく彼女への思いを抱えて足掻きまくった…。
…ああ、そうだったのかあ…と。

もちろん、このヘタレジャーヴィスは答えの一つなんだけど、以前よりももっとこの物語が好きになれる、素敵で鮮やかでワクワクさせられる「あしながおじさん」でした。
(それにつけてもあまりの納得に途中で倒れそうになったのが「秘書」のタイプライター(笑)ロックウィローへ行け、の指令をダカダカ打ってる場面で拍手しそうになりました。)

ほか思ったことさまざま。

芳雄くん。冒頭のふふふんて感じの斜に構えたジェントリっぷりが板についててほぉぉと思ったんですが(笑)、「そのキッチリをどうラフにして夏のジャーヴィ坊ちゃまに化けるんだ」と一幕じゅうずっと待ってたので幕間になった瞬間「えぇーっここで『続く』ーッ?!」と歯軋りした(そのご該当場面で脳内拍手喝采)。

真綾ちゃんは2003年度のエポに限り二ケタ観てますが(爆)(…うっわー博多レミ以来だよ岡田さんともども贔屓と共演してよちくしょおう)、生で観たのは9年ぶり。もちろんエアリスにも式にもお世話になってますが、ひさびさに劇場で綺麗な歌声を聴くことができて嬉しかったです。子供っぽさの残る大学一年生から、女性として、大人として一人立ちしていくまで、どんどん変わっていく表情や振る舞い、言葉の一つ一つが素敵でした。

ほかの女の子、当たり前の女の子が分かる話題についていけない…という流れで、小説のタイトルを挙げてく歌がめっさツボに入り。なんか間違ったタイミングでダラダラ泣いた。ここ原作でも大好きなんだけど、「生まれつき持てる者」と自分とのギャップを腹に落としつつ、僻まず笑い飛ばし、でも「憧れ」はあるんだよ…というジルーシャの心の流れにドキドキする。「ジェーン・エア」読むたびにこのジルーシャがカッカ来て歩き回る様が浮かぶんだ(笑)。

セットではカバンに箱に本に手紙にワクワクしましたけども、一番感動したのはやっぱ鎧戸を二人が開けてそこにロックウィローが出現したところでした。

ラスト。「…だよねえ!!」と思った(笑)。絶対あれくらいのやりとりはあったと思うんだ…原作だと病み上がりのジャーヴィ坊ちゃまが穏やかに「僕があしながおじさまだって、本当に気づかなかったの?」とか微笑した…みたいな流れですが、どう考えても「何でいるの!」でしょうよジルーシャの第一声は(笑)(笑)。原作のラスト、ジルーシャの「最初のラブレター」からも、手紙に書かれない二人の美しいやりとりがあったことが伺えるけれども、実際はこの舞台みたいに「実はジャーヴィ坊ちゃまが謝り倒した」可能性も頭に描くと実に実に味わい深い(笑)。

ただ、せっかく「慈善」ってところであれだけザクっと心を刺す展開にできるんだったら、冒頭でペンドルトン氏がジルーシャに興味を持ったきっかけ、ジルーシャが赤裸々に書いた作文の話なんかも描かれてよかったんじゃないかなあとも。

雑多な感想になっちゃいましたが、本当に面白かったです。すんごい久しぶりにケアードさんを尊敬した(爆)。キャストに、セットに、音楽に、何より物語に、ワクワクしまくったミュージカルでした。

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