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2010年12月の14件の記事

小説と舞台と現実逃避

「銀河英雄伝説」の再読をはじめた。

ブーム起きたの確か浪人中くらいだったと思うけど、あのころ夢中でした。以来ノベルズがどっか行っちゃってずいぶん長いこと読んでなくて。文庫版も出そろったことだし読み返してみようかと…最近の会話で「どうやら自分は外伝の四巻を読んでいない」気がしてきたのでその検証も兼ね(^^;)。

で懐かしの黎明編を手に取り…つまり以前読んでから20年たって(歳とって)るんだなあ、というのを痛感した(^^;)。すげえ面白い、すげえ読みやすい、すげえ恥ずかしい(笑)…「恥ずかしい」のはそら世界感とか形容詞とかキャラづけのためらいのなさに対してで、昔の少年マンガ読むみたいなある意味、爽やかさ。田中せんせいの矛盾つーか持ち味っつーか、絶対的価値観を否定してるけどキャラクターはとっても絶対的で(笑)、カッコイイ人はカッコイイ、ヤな奴はどこまでもヤな奴。当時はこのまっすぐさをまっすぐだと思わなかったんだからこっちも熱かった。

そんな「くはー!」なキャラクターの鮮やかさはやっぱり素敵。アルスラーンを再読したときは「ちょっとまて、ラジェンドラってこんなに可愛かったか?!昔は大嫌いだったのに…」と衝撃を受けたものだけど、銀英についてはキャラへの印象がいい意味で変わらないなあ。
昔も今も大好きなのがヤンとユリアン。昔も今もギャー愛おしい、ああ危なっかしいと思っちゃう金髪と赤毛と双璧。昔も今も「さもありなん(^^;)」と思っちゃう女性キャラたち(嫌いじゃないけど物足りない。ジェシカだけちょっと別格)。昔はどってことなかったが今は違和感を感じちゃう、点々のついてない「ウォルフ・デア・シュトルム」(笑)。

逆に今のほうがリアルに感じる、というか身につまされるのがヤバい行動に走っちゃうときの組織のヤバさかげん。例えばアムリッツァ会戦の手前の同盟軍、帝国侵攻についての会議が動いていくあたり。信じられないような人が肩書きを持っちゃってトンデモ発言するのを、どう軌道修正しようにもできない感覚とか、「戦略的に完全に間違ってるものに対して戦術的に抗弁したってしょうがない…んだけど言わずにいられない」感覚とか(^^;)、これは今の方がわかるわ(笑)…学生の頃は「こんなバカな大人いないだろう」と思ってたけど、世の中、末端とか上層部とか関係なく、マンガみたいな現場はいくらでもあるって、狭い経験なりに今では感じるし(苦笑)。

そんなこんなで今度の舞台についても興味がでてきたので、出遅れたなーと思いながらやっとサイトとか見てみた(まあ、逃げてたんだけどね)。


…うわー。
予想通りひとりしかピンと来ない。目、どーすんのかなコンタクトすんのかな。

素晴らしい売れ行きみたいだし多分見そびれるだろうけど、観そびれて悔しがるような出来になればいいなーと銀英伝のために思う。(まあアニメ化の際にキャラデザで泣き喚いた世代ですから舞台化時点でギャース叫んじゃう心の狭さは今更なくせませんが(苦笑)…でも、勇気出して行けばきっと楽しいだろうなあ、とも思う)

そして続くんだこれ。

…やっぱ考えちゃうんだけど、今のキャスト前提で、贔屓がやるとしたら誰だろう。
ロイエンタールが東山君ならそれより上で、でも上すぎない、できればアクションもして欲しい、せっかくだから銀英なりのある程度ひねくれた人のが楽しい、かといってコテコテの帝国軍じゃ絵的にひねりがない。

………シェーンコップだな。

なにこの達成感(笑)歴代アマデの誰か連れてきてユリアンとカーテローゼをやってもらえば完璧。できた。
あ、でも万が一、春の「部活」でパロディやるならラインハルトでお願いします(爆)ヤツなら年なんてどーとでもなる(主張)。

…つまり、これくらい逃避せねばいられない程度に私、銀英伝いまでも大好きです(笑)。

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足の向くまま気の向くまま(ウィーン編)

2004年の春に行った旅行の写真が出てきた。

2007年のシカネーダーツアー(笑)から遡ること3年前、確かリフレッシュ休暇かなんかで行ったときのこと。一人でヨーロッパ行ったの初めてだったんだけど、主目的はハンガリー版「Mozart!」とハンブルグの「ダンス・オブ・ヴァンパイア」を観ることで、その隙間はベルリンでレミ観たいなーくらいであんまりものを決めずに行った…お陰でけっこう大冒険になっちゃった記憶がある(ホテル取りそこねとか乗り継ぎ綱渡りとか、そういう(笑))。

今でこそ「足の向くまま気の向くまま」は自分ヤバイということがわかってきたけれども当時はホント無謀の嵐で、あちこちで道に迷う場所を間違えるよく分からないところにたどり着く。そもそもウィーンについたのも行き当たりばったりで、地図だけ買ってブラブラした(のに最終的にエリザ観られたから大したもんだありがとうチケット譲ってくれた人(笑))ときに、電車の方向まちがえたことに気づいたとある駅。

Praterplatz

…喜び勇んで降りたさ(笑)。

Img_1180

ひるまのプラター公園は遊園地+広場+遊歩道さまざまの広大なスペースで、火を噴く男にもシャム双生児にも会えなかったけども歴史の長いウィーンの遊び場を歩き回るだけでも楽しかったです。

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こんなんもあったし。↓

Img_1176

胴斬りじゃなくてゴーカートだったエクスタシー。
いつの日か夜に行きたいなー。

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東京楽

「モーツァルト!」東京千秋楽みてきました。

とりいそぎスケッチいくつか。

冒頭「まれにみる」「才能よ」で大喜びして飛び跳ねるナンネール嬢ちゃんの跳ねっぷりがこう、ナワなし縄跳びってか、両ひじから先をぎゅるぎゅる回しながらぴょーんぴょーん飛んでてこういろいろと名状しがたい気持ちを味わいました。
あえていうとさかなクン。

アロイズィアが歌いあげてヴォルフが「美しい!」言うとこでウェーバー奥さんが「わたしが生みましたー」…これたしか2007年の千秋楽で聞いた記憶があるけども、対する芳雄くんが「さすがあなたの娘すばらしい!」ワンブレスで返してたのには拍手が沸き上がってましたね(笑)。

「ちょっぴり」では特に意図的なハプニングはなく(笑)何かやるなら不意打ちして欲しいそんなワガママなリピーターとしてはちょっとホッとした(笑)拍手アオリのステッキ八の字回しには大笑いしながらガンガン拍手しましたが…むしろあの長いアオリの後ヴォルフにきっかけ出してからぐるうり回ってピタ!決めた二人回転のもっていき方に拍手したかった自分だった(笑)。

プラターでは走って入り込んできたヴォルフが座長の肩に両手をかけてジャンプした(笑)。
「斬られるときはせめて手拍子が欲しい」とはにかむアルコ伯爵にまあ客席はよしきた!モード入っていたのだけど(笑)、ヴォルフの「それではみなさん手拍子お願いします!」にハイスピードのガンガン手拍子が入ってった時はテンション上がったー。斬りきったヴォルフの「ありがとーゥ!」に拍手しつつ自分的なオチは腹黒モードの「ヴォルフガングー」なんだった(笑)。なぜここの口調が井上山崎で変わってきたかはコンチェルトへの「はい」同様に大阪で検証したい(重箱)。

カテコでは市村さんが自分の挨拶を華麗に決めたその勢いで、下手側の祐一郎さんに大きーーなハグをかましていて場内大受け。意味は全くわからないが面白かった(笑)。そのタイミングで階段を降りてきた井上ヴォルフは黒木アマデをハグ(笑)。

最近すごい動画はやいのでカーテンコール映像もすぐアップされるのではないかと思いますが、自分的にはhiro嬢にやっぱグッと来たのと由美ちゃんのせわしなく袖だの首だの書いている可憐な姿(爆)にお腹の皮がよじきれたことと、上述ハグの年長組ふたりの絆はとりあえず理解した(^^;)のと芳雄くんの「何年たっても…」みたいな言葉でちょっとウルと来てないか上手の巻き毛のひと?と思ったことだけ書き留めておく(笑)。
あーあと育三郎くんが背負って出てきた二人アマデが激可愛くて言葉を失った(笑)いいなああの大きい真っ赤な「Mozart!」Tシャツ!!3人並ぶと身長の違いもよくわかりますね。

ラストシーンでアマデにこつんとおでこをくっつけて微笑んでいたヴォルフを記憶にとどめつつ、2010年をしめくくるんでした。

本当にどうもありがとう。
よいお年を。

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前楽2

「モーツァルト!」山崎ヴォルフ楽みてきました。

■山崎ヴォルフ
初日から1ヶ月半、走りきったヴォルフガングにまずお疲れさま。
場面によってすごく好きなところと、ちょっと掴めなかった部分とがあって、その印象は公演の中盤から今日まで同じであったので、そこが少し残念でした。…まあ原因の半分は常に新しいもの、見えざるものをほっくりかえさずにいられない自分の度しがたい観劇態度であって、そこは反省もしとるのですが。見方を変えれば見えたものもあったのかもしれないけれども、やっぱりあの「大人になった男は」以降のヴォルフの気持ちの流れは私には掴みきれませんでした。
とネガティブな話を先に吐いておいて(^^;)好きだったところをいうと人間ヴォルフとしてのキャラクター。コンスタンツェと恋に落ちるまでの流れ。パパとの関わりの見え方。「このままの僕」という言葉がイメージさせるものが井上ヴォルフとも中川ヴォルフとも違う、とても新鮮な若さや甘さや無防備さだったと思う。そのキャラクターで歌う「僕こそミュージック」や「愛していればわかりあえる」や「なぜ愛せないの」が育三郎君だからこその新しい輝きを見せてくれたと思います。
大阪でもこの印象が続いていくか、何かが変わるか、まだわかりませんが、この後も観ていきたいと思います。

■坂口アマデ
今期は松田アマデのメリハリがものすごいツボなんだけど、坂口アマデのナチュラルな表情や動きには全く違う方向からゾクゾクさせられます。ちょうど2005年の高橋アマデの在り方に大喝采しながら楓アマデの静かな佇まいに「これがアマデだよ…」とことん泣かせてもらったように、居方や表情の「是、全て本能」って感じがツボでツボで。
あとやっぱり男の子は自然に少年テイストが出るぶん、「かつてのヴォルフ」っていう雰囲気が井上山崎いずれのヴォルフでもスっと入ってくる「自分の影」っていう言葉の説得力の出方がぜんぜん違ってくるところも好きです。
それにしてもパンフの集合写真可愛いなぁぁぁ。

■hiroコンスタンツェ
プラターのラストといい二幕頭といい、山崎ヴォルフとのふぉーりんらぶぶりはホントに好きでした…それだけに後半の心が離れていく流れが、井上ヴォルフ時とはまた別の可哀想さで、いやまったく「あのままのあんたを」でこんなに共感できるコンスタンツェも珍しいなと(^^;)。…余談ですが「あなたが欲しいインスピレーション、あの人は与えてくれるの?」の「あの人」が山崎ヴォルフ時はバルバラで井上ヴォルフ時はシカネーダーに聞こえちゃうのはしょうがないよね(爆)。

■吉野シカネーダー
いちおうひとつの締めだから書いちゃうと、山崎ヴォルフ時はシカネーダーが比較的悪い人に見える。そもそも年齢差が(爆)って話はおいといたとしても、フランス革命やアトリエの雰囲気の違いから、ヴォルフを利用する搾取者チックな側面が強く見えるので。
それはそれで座長はああいう人なんだし話的には全然アリなんだけれども、やっぱし「Mozart!Mozart!」での恐ろしい生き物の印象が、「納得」じゃなくて「反転」であったほうが嬉しいなあ…ていうのは本音っちゃあ本音です…ちょっぴりリプライズのハモり有無とかフランス革命のテンションとか、ひとつひとつは小さなことですが(^^;)。

■涼風男爵夫人
星金にしろウィーンにしろ、リプライズにしろ。や、もう、今期メロメロでした私(笑)。ひとつひとつはここまでで書いてきましたけども、男爵夫人が何を思って行動してるかとか涼風さん自身がどう考えてるかとか関係なく、いろんな仕草と表情でいろんな物語が生まれてくるあたり魔法のような人だなホント、と。
カテコまでとことん綺麗でした。「お金の許す限り」参りますとも(笑)。

終演後はこちらもサンタコンビ登場。
「もう用意されてました。井上芳雄さんが。これを着ろと」と笑顔の育三郎君、こんどはサンタ帽のてっぺんが前に垂れてるところが(笑)。わくくんともども激可愛かったですWサンタ。

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前楽1

「モーツァルト!」マチネ観てきました。
今日は場面別で。

■乾杯!神の子に
初演の頃はなんでここで「Mozart!Mozart!」の曲なんだろう日本版は、て違和感を覚えたこともあったのですけど、もう今となってはこのナンバーがツボでしゃーない。半分ナンネールのおかげ、半分アマデのおかげ、残りの半分はメスマーさんたち全員のお陰ですが(合いませんね)物語のラストまで一度走っていって戻ってくる、このタイムスリップ感覚がたまりません。
それにつけても、もう何度も見とれてきましたが松田アマデの楽器さばきは美しいなああ…。

■ウェーバー家
先日の流れでアマデウォッチ(しかしまた上手Q列いちばん端とか座ってると無理なく「舞台中央と下手後方」が見えるあたりが実に効率的…プラターも一幕ラストも助かるんだここ(←座長オタクの戯言))。亜美ちゃんだと一旦アロイズィアに注目するんだけど、ヴォルフの「…美しい!」で「ハァ?!」とかなってる(笑)。

■プラター公園
登場で座長のステッキ持ってない方の手を「両手で」握って出てきたヴォルフ君謎。また「いーから!」モードで振り払ってる座長ともども謎。いや増すすばらしいテンションのもと、金属アレルギー宣言したアルコ伯爵に「金属いきます!」叫んだヴォルフをイエーーー煽る長髪を今日もガン見。「ヴォルフガングー」の言い方がウワツキモードから腹黒モードにチェンジ(表現不能)。

■友だち甲斐
(単語登録消えちゃって「友だち害」って出るようになった。なんかこれはこれで合ってる気がする「悪い仲間ーがーいーる」)
ヴォルフのお金取った女優さんが投げたやつ、中央の座長が取るところで床にいったん落っこちて、振り向きざまのヴォルフが「シカネーダ…ァ落としたぁ!!」みたいな(笑)。落としたって3回くらい言ったかヴォルフ(笑)(笑)。

■目指すもの=押しつぶすもの
個人的に松田アマデ+涼風男爵夫人て、今期の井上ヴォルフにとってもっとも圧倒的な「運命」として覆い被さってくる組み合わせに思えます。ゆるぎないアマデの居住まいといい、意図してようがしてまいがあくまで天上を指し示す男爵夫人のありかたといい、全てが「逃れられない」、だけど彼らが指し示してるものは結局ヴォルフが求めてるものでもあるんだよなあ、と。
「大人になるということは…」で隣の人のため息が聞こえてきて一緒にドドオ入った。厳然とした、ゆるぎない、圧倒的な、でも美しい運命の形っていうか。それを見上げるヴォルフの表情と、抱きしめるコンスタンツェの陰から聞こえてくる嗚咽とで、今年いちばんの納得と涙をもらった。

■サンタふたり
終わってみれば松田アマデ楽(…!!)。
いや、悔いはない。あれだけ綺麗なラスト見せてもらったら悔いはない…けど…未練はあ(以下略)。もう戦慄の初日以来今年どんだけ沢山の感動をもらったか(T_T)ありがとうありがとう亜美ちゃん。
今年もサンタ帽子で走り出てきた二人かわいかったです。芳雄くんはしかし、帽子がきっちりはまりすぎて有り体に言って「角さん」だったことは胸にしまっておく(書くだけ)。

星金とかアトリエとか語りのこしいっぱいだけどタイムアーップ。山崎ヴォルフ楽行ってきます。

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MOZARTのツボな人々2010-5

「モーツァルト!」ソワレ観てきました。なぜか心に陰陽師(謎)。

■井上ヴォルフ
軽さの限界に挑戦というか。今期で一番ライトに見えたヴォルフでした。浅いって意味じゃなく、ヴォルフの末路につながってく意味で「軽い」。前半のはっちゃけぶりもさることながらその根底に流れる、世の中と完全にズレた、シビアな天才ぶり。最近どっちかというと真面目というかズシン!とくる印象が多かったように思うのだけど、今日は2007年の初期にゾクっとしたの思い出した。
「大人になった男は」の静かな口調と、さりげなくコンスタンツェの手を外す動きとか。
「帰ってくれ」の言いかたとその後の沈黙の静かさだとか。
その後にやってくる「魔笛」のトランスとか。

■黒木アマデ
最後に羽根を渡すときに浅く頷くりあなちゃん。なんだかんだで今期いちばん意図的に「動きに表す」アマデになったなあと。(わくくんだと「表さない」ことが表情になるし、亜美ちゃんは「(結果的に)表れる」感じ。三人ぜんぜん違いますね)
それに対して頷き返すヴォルフの涙ともども、綺麗で哀しい場面になった今日のラストでした。

■市村レオポルト
なんか今期、回によって苦手だと思うときとグッと来るときと極端に分かれるようになったなあ…具体的にはわたし、テンションの高いザザは大好きだけどテンションの高いパパは苦手なんだなあ(^^;)1236グルデンのあととか、「これ以上単純には書けないよ!」に対して手帳でデコパァンとやって笑いが起きるのはやっぱ苦手だ…あれこそ一番ヴォルフとパパが真剣にすれ違いはじめるけっこう深刻なきっかけだと思うんで。あくまで好みですけれど。
男爵夫人への「父親でございますから」でも、「父親」をすごく強く言うときは、うーんやっぱ共感できないなあ…と思うんだけど、最近だと「父親でございますから…」って穏やかに諭すように言うことがあって、そういう時は後半でもグッと来る。ナンネール効果や山崎ヴォルフ効果もあって今期、パパの印象はずいぶん変わったのだけど、いまだに自分の中では落ちつかない部分だったりします。
余談だけどパパへの「感謝しています」の響きは今でも中川ヴォルフが一番好きです。

■吉野シカネーダー
なぜか上手で観るときに限って「影を逃れて」で泣きそうな顔に見えるのはなんでだろう。運命に挑戦するようでもあったり、負け戦に挑んでるようでもあったり、いつもなんだかんだ不敵さが前面に見えるのに、今日みたく端っこで見るとちょっとアレはアレでどこかで足掻いているんだろうなあと思う度合いが強かったりして。単に角度の問題かもですが(^^;)こないだといい今日といいボーゼンとしちゃって終演拍手するのを一瞬忘れた。
けっきょく何回観ようと足りないのだ。

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アマデ2002-2010

今日は昔語り。
毎期、キャストそれぞれで違う味のでてくるアマデですけれども、アマデ全体として今期から変わったことについて備忘録。…なつもりが過去アマデネタがザクザクと(笑)。「400回記念で13人アマデ集合どうよ」とかバカトークしてるうちにいろいろ思い出しちゃって…あーもうみんなそろそろ中学高校かもっと行ってますよ(^^;)こっちが年とるわけだー。

■一幕ラストで「箱」を取り返すまでの時間が短くなった。
これはホッとしたなあ。以前はたっぷり「笑いと涙あふれる…」くらいまで手を上げっぱなしだったんで、途中ハラハラしてきちゃうのが精神的にもったいなかったので。今だとわりあいすぐに受け取る代わりに、その時にヴォルフと見つめあって、箱をじっとみる、という動線が加わっててこれも好きです。
この場面ひとつとってもいろんな仕草が思い起こされますけれども、過去のアマデですとあの「手を上げる」前の「足を引く」動きから含めて所作全体が激美しかった高橋アマデは忘れがたいです。あと川綱アマデで1回だけ見た動きで「ヴォルフが箱を下ろしても姿勢を全く変えずに、自分の手の位置まで持ってこさせてからやっと手に取る」つーのも凄かった。ちからくんはホントいろんな名馬面作ってくれて、最後に箱をピアノに置くときに、箱を両手で持って軽くキスをする動きに泣いたこともあったっけ。
…いきなり話ずれまくり(^^;)。

■ウェーバー家でアロイズィアが歌いあげるところ
従来だとここのところは、歌いだした瞬間に顔を上げてアロイズィアを見て、ヴォルフの感情の動きにシンクロするように注目する、そして鍋が爆発したとこで肩をすくめて続きにかかる、という感じだったのですけど。
最近だとこれ以外に、わく君が最初ノーリアクションでヴォルフの「美しい!」にふーん…と眺めてる、であるとか、黒木アマデがむしろ後ろのコンスタンツェの小細工とかにらみつけてたりとか、たまに見ると結構違ってることがあって。
アマデの反応って要するにヴォルフのインスピレーションだからして、アロイズィアに少しは惹かれるものがある…という解釈だったんですけど、そうとも限らないのかな。

■コンスタンツェへの反応
コンスタンツェやパパへの感情の動きが以前はけっこう激しくて、各アマデの個性が出まくってたとこだったと思うのですけど。今期だとコンスタンツェに対しては「見下す」「要らない」感じはあっても憎しみとまでは感じられない。以前はそれが時に「嫉妬」に見えちゃうほど激しいものだったことも多くて。アリかナシかは判断の分かれるとこですけども。
これは特に初演の頃が顕著だったかも。とにかくコンスタンツェへの敵意全開で、あれはあれでわかりやすかった気がします。二幕頭で窓からコンスタンツェが入ってきたとこで、チッとなったアマデが立ち去るついでにピアノをあてつけるようにバタンと閉じる、あれも確か鶴岡アマデのアドリブから定着した流れだったような記憶があるんですがちょっと自信なし。

■パパが亡くなったわ、へのリアクション
確か2007年までは「パパが亡くなったわ」の言葉を聞いた瞬間に関心を失って、すぐに楽譜に戻る…という流れでしたが、今だとヴォルフの反応を見てますね。「心と体裂かれようと!」でヴォルフを見るところは、以前は瞬間いきなり「キッ」て睨んでたのが、2007年くらいから、ゆっくりと単に「ヴォルフを見る」という流れになって、これはこちらのほうが好きです。あそこのアマデの行動って、ヴォルフの感情の流れ一連に反応したものだと思うので。
しかしながら鮮明に覚えてるのが初演の内野アマデ。後半になるとコンスタンツェはもちろん、すべてが邪魔ものになっていって、最終的には「パパが亡くなったわ」でニヤッて笑った。ニヤッて。あれは凄い。ペン刺すとこで最初に笑ったのも明音ちゃんじゃなかったかな。
パパ周りだと2007年のほたるちゃんが「感謝しています!」のヴォルフに同調するように必死な顔になってたこともあった。こちらは逆にパパへの関心をかなり長く保ち続けてた感じが印象的でした。

まだまだあるなー。また思い出したところで。

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「空の境界」

「空の境界」最終章「空の境界」を観て来ました。

DVD発売前の先行上映、期間は一週間。この時期に。どーしろと。いや観るよ、そりゃどうにかして。…とソワレのない今日、テアトル新宿に向かったもののまー結構な満席+立ち見客もいーっぱい。当然とっくに全公演完売だし。立ち見の整理券で5番だったのにギリギリで入ったので横のほうからの鑑賞になっちゃいましたが堪能したー。

原作の締めくくりである最終章、二章の冒頭で少しだけ登場していた、式と織の原型である「両儀式」と幹也の語らい。…を30分ぎっしり描ききる、それだけ、という贅沢さにまず拍手。

…とりあえずしょっぱな雪の中、片足を引きずる幹也の足音だけでグッと来た(T_T)。
そのあとの「こんにちは」でほぼ三年タイムスリップした(T_T)

音楽はほとんどなしで、しんとした中で言葉だけが紡がれていく。
伏目の両儀式のうつくしさと底知れなさ、降りしきる雪の中で静かに流れていく結構な崖っぷち感(^^;)を抱えながら、結局のとこ両儀式って…という言葉が語られていく。
でも最後の最後にやっぱり言葉は「黒桐幹也」に還っていく、なんで幹也なのか、なぜ最後に彼女が幹也の前に現れたのか、境界を埋めていくってどういうことなのか。
考えたり感じるだけだったり、とりあえず雪を見上げてみたり雪キレイ式キレイ幹也キレイと心で呟き続けたり…でなんかもう脳も各感覚器官もそれぞれ飽和状態で動けないそんな30分でした(笑)。

しかしこれ、映像作品として繊細すぎるというか、集中して味わうためにはいろいろと感覚の一部を閉じる工夫が必要で(爆)。
ふつうに一、二巻通して読んでても前のほうから2回くらい読み返さないと把握しきれなかった二人の語らい、警戒はしてたんですが客席の一部はソワソワモード(^^;)途中いかに視界からそーゆー人を外すかで別の集中力を使いました…それがなくっても「雪」と「風景」と「表情」だけでほぼ埋められてる今作、場内に響いてる空調とかの僅かな機械音すらもジャマで、あぁぁこれ「雪の音」だけをBGに、視界一杯を画面にして観られたらどんなに…と歯軋りした。家で一人でDVD観たとしても難しいだろうなー。雪山で上映会とかやってくれないかな(終わる頃に別の意味で第七天国逝ってそうですが)。
今年はTV買わないうちに終わりそうだけどコレは綺麗画面で見たいなあ…。

例によって蛇足ですが式の帯はあれ立て矢結び?か、それをさらにアレンジ?初見からしつこく帯の結び方に注目してきましたが(笑)ラストさりげなくゴージャスでした。着物の模様も繊細のヒトコト。綺麗だったぁ…。

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まだあげそめし

はやくも終盤の「モーツァルト!」本日マチネは井上ヴォルフ&わくアマデ、東京でこの組み合わせは今日が最後だそうで。てことは育ヴォルフ最後はわく君てことかな。

今日もいろんなこと考えたんだけどくたびれたので小ネタのみ。

「観客の拍手が好~き」で拍手「わー」上がるのを座長、煽って煽って煽ってグラグラするまで煽ってピタッ!と止める。ここ最近は最後に一回転してピタ!、というのが定番になってきてるのですけど、昨日の井上ヴォルフがこの一回転にしゃかっ!とシンクロしてきたので大笑いしてまして。今日も出るかな…と思ったら決まりました見事なダブルシングル(なんざそら)。

で、ほくほくしてたらなんか回る勢いでおでこに前髪がひとふさ貼りついた座長がそこに。止まったポーズで正面向いたまんま左手でへらっと払うんだけど落ちない(ここで曲が鳴らないあたりがマエストロ流石っすよ(笑))。
そのまま「客席満杯…」歌いだすのを横で見ていたモーツァルト君が寄ってきておそるおそる前髪を直してあげる。
という絵にまず笑い死に。

で、時は流れてプラター公園。入ってくる紫の人の後ろからついてきたヴォルフが執拗に座長の前髪を直す仕草をするのを「いーから!!」と振り払ってるシカネーダー30歳(推定)。あー笑った笑った。最近減ってきてた去り際ウィンクが出たよ(笑)。

プラターといえば碓氷マキちゃん演じる女子が胴斬りやれば?とシカネーダーに誘われていつもバッテンするんだけど、確か木曜日だったか「やる!」というように応じてておぉと思った。

さらにプラターといえば今日のアルコ伯爵の「参ったなー、妻が今夜はごちそうよって言ってたのに、これじゃ食べられないやー」(^^;)に返すヴォルフの「奥さん!!今晩のご馳走はいりません!!」にはついに場内から拍手が沸きあがっていた(参加)。

この際プラターで通すんですけど「並の男じゃない」の間ずっと下手で曲を書いてるアマデのフィニッシュのタイミング。こないだ確か亜美ちゃんだったと思うけど「確かにお前は並の奴じゃない!」でアレが右バトンぐるぅり回して左指差しピタァ!行くのと同時にアマデが羽ペンをザッ!と仕上げアクションかけたのが見えた時はうひょお!と思った。今日わくくんで見てたら「お前は場違い、くそくらえよ!」で終わってたとこみると、タイミングはそれぞれなのかな。

そのわくくんは芳雄ヴォルフとは東京は今日が最後、ということでひとこと「井上さんと一緒にやれて嬉しかったです。」見事な挨拶ぶりに芳雄くん「すごい!…僕が言わせたんじゃないですよ?」(笑)

魔笛の「Mozart!」幕でシカネーダーへの「ありがとう!」生声が大きく響いて嬉しかった日でした。

あと5日。

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トークショー走り書き3

「モーツァルト!」マチソワしてきました。
いろいろありましたがとりいそぎ夜の山崎ヴォルフトークショー雑記なぞ。

★★★動画待ちの方はここでバックプリーズ★★★

ソワレ終演直後のヴォルフ育三郎君+武岡さん、何かしら他のメンバーのヘルプあるのかなと思いきやマジ二人でがんばり通した今回(笑)。プレゼントコーナーをがっつり取った企画だったのだけれど、BOX運び係の亜美ちゃんが出てきた時に判明したことには、今日が東京では山崎ヴォルフ&亜美アマデはラストだったそうで。うわー観られて良かった。昼の井上&黒木ペアもそーですけども、切れ長ペアとぱっちりペアいずれもこの辺で見直したい組み合わせだったんで(笑)…そのネタはまた長くなるので追って。

クリスマスプレゼント企画ということで、プレゼントの内容と量が豪華でした(笑)全員サイン入りのパンフに育三郎君オリジナルデザインTシャツサイン入り、スワロフスキー加工?の?カラーキラキラお箸これもサイン入り、あとは一列丸ごとクオカード付クリアファイル、とか。…それは良かったんですがそれを配る作業がちょいと過酷過ぎたと思うがどうだろう(^^;)二階一階縦横無尽に走った育三郎君は確かに偉かったがこう、二階行ってる間の一階とか、その逆とか、どうにも間が(^^;)(^^;)せめて音楽流してあげるとか。
…とはいえ客席中、たぶんどこにいても近くまでヴォルフが来てくれてたんじゃないかな?芳雄くんの時も思いましたが近くで見るとハンパなく綺麗ですねヴォルフガング。

今回は本編ネタは特になかったのですけれども、なぜかひとネタ披露という流れになって、武岡さんに振られてさんざん渋った挙句出してきた育ちゃんスペシャル「えなり風ヴォルフガング」はありえないくらい面白かったです。果たして動画として世に出せるのか謎ですが(^^;)いやあ、なにかの幻かと思った。

そして育三郎君にはサプライズで武岡さんが出してきた封筒は「育三郎君へ(はーと)」と書かれた井上芳雄くんからの手紙(ハートが見たかった。かなり激しく)。二枚のビンセンにつづられたメッセージを武岡さんが読み上げてくれたんですけど、内容はいわゆる「行間空ける系」のほのぼのでもところどころ黒いっていうか。
うろ覚えなりに雰囲気だけ表現すると

この間はせっかくのオフの日にトークショーに付き合ってくれてありがとう

お返しに僕もサプライズ出演…と思ったのですが

昼公演で力尽きてしまったので

サプライズレターになってしまいました。

言い訳ばかり上手になって…(汗)

(中略)

新しいヴォルフガングが入ってきてくれて

僕もたくさん刺激を受けました。

公演が終わったら二人でお酒を飲みながら

ヴォルフガング話に花を咲かせましょう

…みたいな。実はこの(中略)の中に「僕のぱんつは真っ黒です」というフレーズが入るんですがこれちゃんと原文じゃないと面白くないので動画で観て下さい>○かさん(笑)。

とりいそぎのレポでした。

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おーぷんあいず

「モーツァルト!」ソワレ観てきました。
先週土曜日にマチソワして以来なんですけど、日曜からこっち久々にちょっとハードめな仕事漬けだったもんで帝劇入れただけで嬉しかったです(そんな師走)。

例によって上手なんですが(もはや病気)、今日はG列のはじっこということで、ここまで来ると後ろ向いてる人の顔とかも見えるところは見えるので、いろいろ表情を堪能しました。ちなみにここ座長オタク的には「Mozart!Mozart!」で天国味わえますが男爵夫人ウォッチャーの方には決してお勧めしません…まさかの星金リプライズ見切れ(^^;)まあそのお陰で開き直ってヴォルフの見上げる表情と差し上げる手の動きをつぶさに観察できましたけども。

予想はしてたんですが「男子三日会わざれば刮目して見よ」を地で行く井上ヴォルフ、またいろいろと雰囲気が変わってました…今日の印象はなんていうか、美しい、負け戦の形、というか(T_T)。求めるものに決して届かないって分かってる、でも求めずにいられない、ヴォルフのひとつひとつの表情がそんな風に見えました。
後半ずっと通して「絶対に無理なのか?」という歌詞が心をぐるぐる回るし。パパやナンネールとの決別にしても、コンスタンツェに背を向けて俯いてるときの表情にしても。
「魔笛」でアマデを見る表情と乾いた笑い、「Mozart!Mozart!」直前にアマデに向ける表情…敵意・賞賛・絶望・諦観・追い詰められ感そのたもろもろ。わくくんの無自覚な天才ぶりも相まって「自分の影から逃れられるのか?」がザクザク刺さってきました…うーん、上手はヴォルフ席でもあるよねえ(今頃自覚)。

「刮目して見よ」は女子も同様で(笑)。最近けっこう好きになってきたのがコンスタンツェの井上ヴォルフに対する在り方。好きになって、告白して、あの天才相手にとことん努力して努力して努力して、なんとかして妻としてがんばってる姿。結構ツボなのが「汗をかいてるわ。大丈夫?」の言い方と、ウェーバー女性陣が押しかけてきた時にヴォルフと一瞬目を合わせるとこ。自然な気の使い方と、あー親戚来ちゃったヨの共感ぶりが実に「夫婦だなあ」って感じで(笑)。
ヴォルフにしても。コンスタンツェに対して井上ヴォルフはとことん情が薄いと思うし、えらい冷たいけれど、ヴォルフ自身は本当に、心から優しくしたかったのにああなっちゃった、それもヴォルフにとっちゃ逃れられないことだったんだなあ、そんな風に感じられて余計切なかったです。

そして会おうが会うまいが刮目して見ることにしているシカネーダーについていうと(笑)もうなんか…死神(^^;)。ちょっぴりもプラターもフランス革命も魔笛も全部「Mozart!Mozart!」への伏線っつーか、アトリエでの笑い合いと「Mozart!Mozart!」が表裏一体決まりすぎで頭がパンクするっつーか。魔笛っていう「成功」に向かってく流れが輝いてるほど、それが、天才モーツァルトに対する熱狂やら渇望やら執着やらに裏返った時のギラギラ感が物凄くて。「永遠に輝く真実」の祈るように体を縮めてから一気に、ヴォルフを撃ち抜くように放たれる手の動きは凄まじいし(そして貫通した魔弾に撃たれるラインの末席それがG51)。「何か」を手にして去って行く顔ときたらもう。
それでいて「影を逃れて」の最後の泣くような表情とかって。もう絶句。
…困ったなあこんなに盛り上がっとるのにあと一週間切ってるってどういうこと(T_T)。

あ、「おいコンスタンツェは」のところの「大丈夫かぁ?」でへでへ笑いはヒドイと思いました座長…そして似たよーな笑いで答えるヴォルフに対しても似たよーな印象を覚えました(^^;)ホントこいつらは。あと、ピアノでヴォルフの邪魔して手首掴まれて上げられっぱなしだったのと「それでこそ男だ!」でコブシを突き上げるヴォルフがデコぶつけるとこで下向いたままだったのは大層ウケました。やー2005年の泥酔ぶりに比べたら素面に近いほろ酔いだけど、酔いっぷりのアレさ加減が今期も実に座長ですね(座長は形容動詞か)。

ところでこんな与太話してるうちにアクセスカウンタが20万アップしていた。うーん、別のとことまた違う嬉しさだな(笑)。回してくださった方、ありがとうございます。これからも重箱つつき倒しますのでよかったらぜひまた(^^)/。

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やっぱり上手が好き

本日ソワレ「モーツァルト!」井上ヴォルフ・坂口アマデ・香寿男爵夫人。
もう師走なのでなりふり構ってられないモードに突入しとるのですが、今日はひさびさの当日限定「中列」上手のいちばん端。ずっと狙ってたんですが(いえ別段人気がある席とは思えないので平日その気になればたいてい取れるハズ)やっと体験できました。

個人的にこの角度からだと思わぬキレイな構図が見られると思うのが「星から降る金」のクライマックス。前にも書いたかもですがアマデを中心に右上に男爵夫人、左下にヴォルフたち、という絵で全体を見ると、アマデの振り向きとか「なりたいものになるため」のあたりの、男爵夫人と、見上げるヴォルフとの一瞬かちあう視線とかが感動モノの美しさ。香寿さんだと今期、歌い始めてから他の人と視線を合わせるタイミングが少ないせいか、ここに集中して震えが走るんだった。黄色いドレス好きだ。
直後に3人で歌うところも、中心にナンネールがいてそれぞれがそれぞれに向かう「横顔」をつぶさに見られるのもすごく引き込まれるし。

それとヴォルフガングの混乱の場面。「心と体裂かれようと!」のところ、ヴォルフの「真上」にアマデがいて、一幕ラストでいつもゾクッとさせられるわくくんの必殺技「伏せてた目をぽかっと開けて正面を見る」照射があの一瞬ヴォルフを打ち抜いてこっちを直撃(瞬殺)。

そうして上手に固執する最大の理由「Mozart!Mozart!」。

***********以下みーはーもーどリミッター解除注意

より正確に言うとその中の不滅の十拍「永遠に輝く真実」(「生まれつきのさだめ」とかは下手とか上からのが綺麗かもしんない…すんませんオタクで)。思った通り中列まで来ると上手のいちばん端からでちょうどいいや中心ヴォルフ+後ろにシカネーダー。
今期、例の十拍の使い方はけっこう日によって違うのだけども、「ん」で充填完了して「じ」で実弾発射するあの勢いに魂持ってかれてこんっなベスポジにいたのにヴォルフのほう見そびれた(痛恨と悔いなし感がないまぜ)。…あと最近「左手」をグッと伸ばしてつかまえてから右手に持ち変えるその瞬間の表情が心底綺麗。

日ネタも少し。

胴斬りボックスに入れられるアルコ伯爵の今日の台詞「ああこんなことなら今朝のチョコレートケーキちゃんと食べておくんだった…」にはけっこう笑いが起きてましたが、自分的にはノコギリ掲げたヴォルフの「召し上がれー!」が見事すぎてオペラグラスが揺れてそのまま落としました(笑)。いや落とした原因のもう一つは「確かにおまえは並の奴じゃない」の瞬間に手首をひねってステッキを魔法のように回してのけた長髪ですが。ムチマイクのウェーバー奥さん含めみんなに拍手拍手拍手。

「ここはウィーン」はひさびさに見上げる位置でみたせいなのか、髪の結び方がたまたまそう見えたのか、シカネーダーがなんかくるくるの短髪に見えてしまいまして。こざっぱりして「オル窓」初期のユリウスみたいだった(^^;)。なんでそんな可愛いかなあブリッ子が(死語が似合う男)。…いやまったく否定派への執拗な全開笑顔といい、香寿さん限定かな?男爵夫人にひざまずいてお美しいー称えるような動線といい(涼風さんだと「おきれいですー」「まあありがとー」とかキャピってる(笑))。
そして最近サリエリ先生が退場間際に先制でキューでシカネーダー撃とうとしてんのもツボ。気をつけろここはウィーン。

…今日はいろいろ犠牲にして定退してきたんだけど犠牲にしてよかったとしみじみ思った(思うな)のがアトリエ。「大衆的・オペラで!」「ああ!」でヴォルフがシカネーダーの背中に手を回してガッと抱えこむ、その勢いで腰が前に出て座長やや仰向けになるんだけどその上半身傾いたままの姿勢で目を眇めて「…ちょっぴり…」に入る………すいません5年越しくらいでこのタイミングと呼吸激ツボ来ました(なぜ5年かというと2005年はたいていこの「ああ!」のタイミングで後ろにいたヴォルフが襲いかかるなんか仕掛けてくる、という仕様だったことによるフラッシュバック込みだから(笑))。いやーいい笑顔だったお二人さん。

そんなこんなで場面追っかけてるうちにあと二週間を切ろうとしている(戦慄)。ちょっとマジ待って欲しい見極めたいものがいっぱいあるのに味わいつくせるのかこのままで。

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忘れてた。

「モーツァルト!」井上ヴォルフ&涼風男爵夫人&亜美アマデ。
なんかいろいろ満載のマチネでした。たまには場面別に印象整理なぞ。

■奇跡の姉弟
初日から思ってたんですが松田亜美ちゃんは楽器の弾き方の決まりっぷりがハンパない。冒頭のピアノといいヴァイオリンといい星金手前のオルガンといい毎度見とれてます。
同じくピアノといえばナンネールが弾くところを下手前方で見るとあまりの腕の細さに目をむきます…目隠しでアマデがピアノを弾きだしたときのドヤ顔とかその後のキャピキャピモード増量っぷりも大層ツボ。それだけに「ただの大人になってしまう」以降の表情の変化がグッと来るんだった。

■8年越しの空耳アワー
この作品には「●年目にして聞き取れた」台詞って少なくないんだけど、今期になるまで花売りの
「見て、バラよ!」

「生け花よ」
だと思ってたの私だけ…ですか…。
パプリカ売れろ(とりあえず香辛料売りを応援しておく)

■まともなウチ2010
・四姉妹をヴォルフに紹介するところのコンスタンツェの身繕いかわゆす。
・「マンハイムへはお一人で?」で家族がヴォルフに詰め寄るところはいつもゾフィー見ちゃうんですが、先日膝を立てて江戸っ子の親分みたいにキッ!とか睨んでたのにツボった(笑)。
・鍋が爆発したときのアマデの肩すくめ、いつもヴォルフ見ちゃうんで今日こそは!と思ってロックオンしてたんだけどやはりさすがだな亜美ちゃん(笑)イッツクール。
・「材料もないのに」のコンスタンツェ胸どつき好きですウェーバーの奥さん。

■ちょっぴり座長
居酒屋前半のアンサンブルのやりとりは毎期バージョンアップしてるというか、全体すごくおもしろい動きしてるんで座長にロックオンしすぎないようにしてるんですが(ていうか初演の頃は視界にアレしかおらんかったので覚えてない、が真相かも知れない)今期は「私の靴に口づけせよ」のところで上から見下ろすシカネーダーのなんとも言えない冷めっぷりが見たさにまたロックオン体質に戻ってしまいました。あー何考えてんのか考えんのが楽しい。
最近例のガイジンの語尾が日替わりに近いことになってるんですが「ゴゾンジーカーネーヨー」には顔がいつにもまして「ハァ?!」になってしまい気がつけばヴォルフとシンクロしていた自分の表情(笑)。

■ちょっぴりヴォルフ
居酒屋の井上ヴォルフはアレのステッキに応じて瞬きぱちぱちしたり、全編なんか魔法にかけられてる感じがツボです。「拍手が好~き」のジャンピング拍手やら「スポットライトきらめいて!」の一回転ジャンプやら数々の大はしゃぎっぷりも実に楽しい。でも今日いちばんツボったのはオペラトークの後、シカネーダーと背中合わせになった瞬間の「何?次は何?」みたいな期待顔だったりした(笑)。

■シャツの袖の行方ばかり気にしてしまう
前述、松田アマデのオルガンに見とれるその後ろから響きわたる矯声「やーめーてーよー!(笑)やーーめーてーよーー!」…何をされている、ヴォルフよ(^^;)。

■綺麗な人びと
今期大きくナンネールの動線が変わった「星から降る金」ですけども、今年は今年で好きなのが、「ここより他によい国はないと」で男爵夫人が何を言おうとしているか悟った瞬間の姉さんの動き。以前は床に座って楽しげに聞く姿勢でいて、客席側に向いた背中がふっ…と強ばる動線が激ツボだったんですが、今期だとパパ派で最初からウィーン行きに反対してる分、憂い顔から緩やかに何かに気づいていく流れがこう、穏やかにグッと来るんでした。
涼風さんの場合、椅子から立ち上がる前にナンネールに頷きかけるとこがとても好きです。そしてクライマックスで階上からヴォルフに頷きかけるところも毎回ツボでオペラグラスどーしたらいいやら(笑)。「なりたいものになるため」らへんでパパへの語りかけを諦めて上を見上げるヴォルフに頷きかける、そしてヴォルフは振り返って空を見上げて手を…その流れがホントにキラキラ輝いて見えるんでした。

■一人上手も悪くない
知る限り新作「この鉄の腹筋が斬れるかな?」的なアオリをかましてきたアルコ伯爵(笑)。返すヴォルフはノコギリ引く直前に「腹筋チカラ入れて!」叫んだ(笑)(笑)。
しかし真に最近ツボなのはフィニッシュで見つめあう二人を挟んで座長とウェーバーの奥さんが
「ヴォルフガング~」(小さくお手ふり)
「コンスタンツェ~」(小さくお手ふり)
という4ショットの決まりっぷりなんであった(笑)。
あ、先日書きそびれたんですが一回だけ「ザルツブルクのみんなにィ~」とギャル調になった芳雄くんその節はどうしようかと思いましたよ(笑)。

…気がつけば一幕だけでこの勢い(^^;)。ああ時間がたりない。

今日のタイトルはカーテンコールで井上ヴォルフが放ったひとことへの感想。

「二階席ー!」わーーーー
「一回後方ー!」わーーーー(含む自分)
「ッハイ前方ー!!」わーーーー
「全体ーーーー!!!」わーーーーーーーー
「おー・けす・とらっ!」わーーーー
「…今日・12月5日は」しーん。
「モーツァルトの命日でした!」(大喝采)

亜美ちゃんと一緒に叫ぼう「ありがとうモーツァルト!」

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MOZARTのツボな人々2010-4

「モーツァルト!」昨日ソワレ。妹が新聞の特典で取ってくれたチケットで母と観てきました。A席後方上手、角度的にはバンザイですが二人とも前の人がかぶりまくっちゃう席でした…2枚●千円なので文句のいいようもないのだけれど(^^;)。
観終わって母曰く「目立つねえ」(主語なし)。とはいえ、オペラグラスの上がりっぷりが実に多かったのは贔屓に次いでナンネール。終演後に絶賛。あと意外に母ちゃんこの話が好きだったというか、2005年の芳雄ヴォルフが結構ツボだったらしいと判明して目ウロコ…今日の席のリベンジ含めてまた連れてくか。

■山崎ヴォルフ
10日ぶりくらいかな?今回は遠くから観たせいもあって、場面によって印象がいろいろでした。
だんぜんグッとくるのはやっぱりコンスタンツェとの関係。プラター公園で「お金なんて持ってないけど…」で小銭を取り出すけど、それをコンスタンツェが両手で包んでかぶりを振る、ここの流れが大好き(あの画期的な「足りない」から派生してこーくるのは実に秀逸だとかリピーターはほざいてみる(笑))。二幕の「愛していればわかりあえる」で一旦彼女を離してピアノの向こうに回り込んで、姿勢を落として見上げるようにコンスタンツェに歌いかけるところの表情も好き。
やっぱり育三郎君は対コンスタンツェを芯に据えると面白いなあ、「このままの僕」を「人間ヴォルフ」ととって、それを「愛せる」存在と「愛せない」存在の織りなす物語、とか思ってみたらこれはこれで一本筋が通るかも、でもそれでいくとアマデの役割ってなんだろう?…なんて考えてものを書き出したらすげえ長くなったんで、そこはまた改めて(^^;)。
うーんと思ったのは混乱の場面以降。「大人になった男は、自分の力で歩き出さなくてはならない」での放心したような明るさを含んだ口調には驚いた。壊れた?まさか、救われた?その後の「ちょっと外の空気を吸ってくる」でアマデと目を合わせて走り出す勢いも含めて心に引っかかったせいか、その後のフランス革命や「魔笛」に向ける普通のまっとうな熱意や「MOZART!」幕を奪いとってハハハハ!と笑っちゃうあたりに対して、ちょっとヴォルフの心の動きが掴みきれなかったです。初見だったらどう感じたかなあ。

■黒木アマデ
一幕ラストでヴォルフに羽根を刺すときの、泣くような歯を食いしばるような、必死な表情が印象に残った黒木アマデ。この場面、アマデの音楽に向かっていく原動力がいちばん出る部分だと思うのですけど、松田アマデだとそれは自らの強烈な確信と意志で、わくアマデだと「本能」って感じがする。いっぽう黒木アマデだと「使命」っていうか、より強く表現すると「義務」みたいな印象を受けます。喜びだけじゃない、書き続けることは「やらなければいけないこと」なんだっていうストイックさを感じるというか。
その印象が井上ヴォルフだと溶けあう感じで、山崎ヴォルフだとはっきり「別の人格」に見える。才能アマデは人間ヴォルフとは別の存在で、あるいは神が使わした「罰」であって自分の子供時代ですらないのかも知れない、とか思うときもあったり…あのー、毎度わたしアマデトーク始めるとこんなんなっちゃいますが改めてオタクのゴタクとして流してくださいねー(^^;)。

■涼風男爵夫人
うおお、今期なんか全てがツボ。
「いけません」のごく穏やかな「当然ダメでしょ?」的な言い方だとか、「あなたはもう大人でしょう?」のかなり気安くて悪気がない、だけどとりつく島がないお姉さんみたいな口調だとか、小娘と貴婦人両方のモードが混ざりあって違和感のないあたりがとても好きです。
それでいて「星から降る金」みたいな場面では、これは2007年にも感じたのだけど、本人の自覚の上では「人間」として振る舞ってるのに結果、相手にもたらす印象や効果はちょっと人類とは一段違うところにいる導き手みたいに映る…みたいな妖精っぽさもツボ。そのへんピークになるのがリプライズの「星から降る金」で、山崎ヴォルフの号泣、マイクオフによって音が押さえられている鳴き声に、「大人になるということは…」の声がかぶさってくるところの印象がマジ美しくて、音だけでも泣けますし。
「Mozart!Mozart!」の視線の使い方もすごくいいよなあ…。

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