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2010年5月の7件の記事

前楽

すごいなあもう二ヶ月経っちゃった帝劇「レベッカ」本日前楽。

一足先に楽を迎えたダンヴァース夫人への鳴り止まぬ拍手を浴びながら、大阪のマンダレイでメイド服でお迎えします宣言でスパーンと笑いとって笑顔で手を振ったシルビアに心からの喝采を。そして列に戻ってからわざわざ傍らの人たちに「メイド服ですから」と言い直す力強さに思いっきりのエールを(笑)。余談ですが先日、メイド検定3級持ってる会社の後輩(これだけでネタだが)と観たらその子はマンダレイのメイド服の構造に感銘を受けてエプロン貼り付いてるの便利ですねあれ、と素朴に呟いてました。いや衣装だからね。

シルビアダニーで一番好きな場面のひとつが模様替えの後のデュエットなんですが、あそこでの人形の「いけません!」からのくだりがもう、大好きで。今日もウルッときました。ここまでの攻守が逆転して、強大なる「わたし」に対峙するダンヴァースからヒロインオーラが出ちゃう…という見え方が正しいのかは置いといて、「負けない 譲らない」についつい「そうだ負けるなーっ」と叫んでしまう、あの戦うダニーのまっすぐさ美しさはやっぱりゆるぎないなあと(まあお話の見方としてはずれてしまった自覚はあるんですが(^^;))。

別に楽とか関係なく毎回スイッチ入っている贔屓は今日はなんだーかんだーが凄かったな(意味不明)。しかし「証拠としては弱い」に対する直立不動の手紙フッ!は初見の時が一番イイ感じにはためいてたんだよなー手紙(さらに意味不明)。しっかし五月に入ってから「流れ着いたもの」の壁の動きが遅くてーっせっかく二階から観てもインパクトが半減だよあれ頼むよ大阪ー(さらに以下略)。

明日は午後半休につきもう寝ます。すっかり書きそびれてますがベンがまたすごくいいなー。

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しるくすとっきんぐす

青山劇場で「絹の靴下」を観て来ました。

予備知識ナッシングで行ったもんで、ロシア陣の扱いのコテンパンぶりに「何つー一方的なストーリー…どーなのこのベッタベタの「ソビエト」カリカチュアライズ、今どき」とか思ってしまった…ハイ場違いでした自分(^^;)。今どきも何も多分これ冷戦華やかりし頃に西側からパーッと笑い飛ばす芝居だったんだろうなあきっと、と思い至ったのは24時間経ってからだったという(苦笑)。

そう思って観れば名曲ぞろいだし粋だし、当時ウケたのも理解できる、今回もキャストよかったと思うし場面場面でツボに来たところもたくさんあった。…でもやっぱり「ダー」「ダー」「ダー」の連呼とか、二幕で、ああやっとここからロシア陣の反撃あるのかな?と期待した「音楽を壊された怒り」が結局完全にスルーされたラストには流石に反感覚えちゃうなあ。あれ笑えないのは固いかなあ、申し訳ない。DTFあたりで小30分で仕上げてくれたらうわあ、古いけど粋だねブラックだねあちらの人が観たら怒るよハハハ、って楽しめたと思うけど。さんじかんじゃーさすがにいろいろと考える時間がありすぎてー。

しかしながら、曲やダンスやキャストはピンポイントでとても面白かったのは確かで。中でも樹里さん演じるジャニスは出てくるだけで楽しかったです。お芝居的にハッとする動きをするボロフの渡部豪太さんもよかった。三人組もすばらしい。伊礼君も良かったですが戸井さんの動きのよさが絶妙。そして文化統制局の小宮健吾さんがパーフェクト…この辺の人たちが出てくるとなんかお芝居観る上での自分のリズム感が浄化されるというか(^^;)、大部分の場面における「あ…あたしの時間とこの人たちの時間の流れは違う…」という違和感が解消されるというか。すいません今日酔ってるから口が悪いわ。

主役二人について。今村さんは父の親友に似すぎで困った(なんざそら)。その人はいかにも昭和のゼントルメンという人なんですが、今村さんにしてもどう考えてもせめてイギリスだよなあアメリカンじゃないよなあ、という不思議感が拭えず。ニノチカちゃんは二幕ラストのセーターとロンスカで踊る姿がすばらしく綺麗でリアルアルクェイドだーと感動(わかりにくい例えですが誉めてます)。前半のカチンコチンぶりがあ、笑っていいんだと気づくまで時間かかったのが惜しい。

なおそもそもの目当ての笹木シゲさんは大変カッコ良かったです(爆)。

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東京トークショー2

「レベッカ」帝劇でのトークショー2回目。

3人は前回と同じ。ただしダニーが涼風さん、進行が山田さん、と、中心であるお二方がチェンジ。
…危惧もとい期待した通り、実に独特の「間」と「空気」を味わえる不思議空間でした(笑)。てーかほぼ不条理劇だよアレ(笑)。ダンヴァースキャラを維持したりしそこなったりしている涼風さんの独特なリズム、そら独特なのはわかるがせっかくのダニー、キャラもタイミングの唐突さも超面白いのにノーツッコミで淡々と進行していく低音ボイス山田さんのとりあわなさはいっそ芸術。
そしてその二人に挟まれて今日は大人シクシテマスヨモードに入った贔屓がまた笑うこと(笑)。

トークネタで面白かったのは禅さんが出してきた話題で、落とした手袋を拾うダンヴァース夫人は「わたし」をひたっと睨みすえてるので、下ろした手が手袋の場所とずれてて、あのポーズのままちょっと手が手袋探してさまよった…的なジェスチャー(笑)。それがあったんで最近は手袋もちゃんと見てるそうだダニー。

くじ引きでは先週ファヴェルにけしかけられたせいで「にせんじゅーねん」と読み上げていたたまれないことになったちーちゃんが「ふつうに読みますから」宣言。ある意味強烈なジャブだなあれ、と思って息を詰めて見守った結果、贔屓の笑い崩れ「…帝国劇場…」を目にするに至ったんだった。

うーん、前回とは全く違う意味で面白かった(笑)。

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東京トークショー

「レベッカ」今日はトークショー。早くも動画アップされてますね。

自分的なツボ。
・禅さんが水をこぼした瞬間のフリス&ファヴェールの「ロバート!」「ロバートー!!」のイキイキぶり。
・ちっひーの「お風呂でリフレッシュ」に対するシルビアの「Ah~Ah~Ah~」はナイスリアクション、だったんだけど我らが贔屓的には「ナイス振り」としか(笑)。すげえ5人とも出てたんだそう言えば。
・一幕のレベッカの寝室の場面でちょうど軽い地震があって、二階で観てたら壁全体がミシミシミシっ!となってちょっと客席ザワっとなってたんですが、場面的に「聞こえますでしょう?海があの方のお名前を呼ぶのが!」のすぐ前だったんで芝居的にもかなり「うわぁ…」と思ったり。でもシルビア集中してて全然気がつかなかったそうださすが。そしてちっひーは「ちがうんですよー。ビアさんが歩けば地面も揺れるんですー」と主張するんだった。内容よりキャラにビックリだよなトークのちひろちゃんには(笑)。
・失敗談。「レベッカ」は同じ戦慄で違う歌詞が6通りくらいあるとのこと、時々間違えるけれども先日ついに完全に出てこなくてフランス語みたいな音声を発してしまったというシルビア(あの怪音声はとても文面にゃできないので動画待ち(笑))。その後の「わたし」に向かうダンヴァース夫人の「私は何ひとつ間違ってなどいない!」的な迫力は物凄かったそうで(笑)(笑)。
・「僕は(失敗談)ないですね」なんでそんな上手なフリを(笑)。
・禅さんの閻魔帳にはまだまだひみつが隠されてるに違いない。
・失敗談じゃないけど贔屓の「『ここで何をしてるんですか!』のところで落ちてたテーブルクロスを物凄いスピードで拾い上げるフランク」の実演は面白すぎた。
・なにタイマーいじってるんだろうと思ったらちょうど20分でアラームが鳴り出した。そういう人だ(笑)。シルビアがたいそうウケてました。
・本日シルビアDAYにつき「ダンヴァース夫人が最も怖いと思う瞬間は?」フランク…手袋を拾い上げる手前の「いらっしゃらない」の瞬間(ていうか近くで見るタイミングがここぐらい)。ファヴェル…「ありがとう、送ってくれて」と言った横顔、落ちかけたコンタクトレンズがダニーの目の下90度の角度で光っていた瞬間。「わたし」…カトレアの曲終わりでモーニングルームに入っていくところ、カトレアのガラスの隙間から睨まれる瞬間。うーん、お題と合ってるようで合ってない人がひとりいます。
・抽選会でさあどうボケるかな?とファンは全員思ってたと思うけれども「帝国劇場!」とサワヤカに半端なボケをかましてもちゃんと笑いが起きたのでホッとした(失礼)…そのあと執拗に「あ、あの人が当たったー」パントマイムをしていたK吾さん「ツッコミ役の松澤さんが既に禅さんのほう言っちゃってて完全一人芝居になっている」という残念ぶりまたこれはこれで。
・さらにちひろちゃんが「にせんじゅうねん!」と半端どころか4分の1くらいのボケっぷり…「吉野さんがやれって言ったんですー」ダメですよちーちゃんそんなイカニモな人に騙されちゃ。

などと突発、不発、偶発、いろいろでしたが(笑)期待以上にフリーダムなひとときでした。さて来週はどうなるかなー。

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獣の奏者(きっかけ編)

確かお正月休みだったか、TVつけたらたまたまアニメ「獣の奏者エリン」の一括再放送みたいなのをやってて、ほほうこれが某センパイがはまってるアレか、と(笑)、中間4~5話をちょこっと観た。
「このての作品は原作読んで一話からから真面目に観よう」と思っていたのであまり身を入れないようにしていたのだけど(こうやって身構えるからいろんな作品を見逃す(苦笑))、オープニングのイントロが曲・動画ともに激ツボに入ってその時点で「原作読もう」は決定したんだった。小さい元気なエリンが母親と手を繋いで歩きだす、それがタイトルバックの小さなシルエットに変わるんだけど、その「子供の手を引いて歩く母親」のシルエット、最初は前をまっすぐに見て歩き始めたのが、数歩でこころもちうつむくように体を傾けて「歩き続ける」という動きになっていく。…これにもういきなり号泣。なんつうか「お母さん」のイメージそのもので。

そんなわけでそれからしばらくして文庫版の1・2巻を一気読み。原作はここで一旦完結していて、アニメ版の製作と期を同じくして原作の続編が書かれていった…という経緯を文庫版あとがきで読んで。読み終わったときはちょうど出張先に向かう朝の電車の中とかだったんだけど電車降りて歩きながら、
「ああなるほどこれは2巻で完結だよねえ。この終わりは凄いねえ。鮮やかに書ききられてるひとつの関係の物語と、あえて書かれないことで想像をみしみし掻き立てられるエピソードの残しっぷりと。こんだけ綺麗に終わったらしばらく余韻を味わうべきでしょう、うん、文庫化もまだ2巻までみたいだし、うん、ここは文庫化まで待っ……うん、まあ数日待って図書館で借りて…せめて会社戻って近くの図書館………………無理。」とその足で出先の本屋さんに飛び込んでハードカバーをGETしたんだった。

そういうせっかちな自分としては3巻前半のヤキモキっぷりたらなかったです(みんなそうだと思うけど(笑))。「ちょっと…結局、誰よ……いや、「彼」で合ってると思うけど他にいないと思うけど違ったらどうしようどうしようどうしよう」みたいな。で、そのへんが明らかになった後も、2巻と3巻の隙間にある11年間にあったはずのエピソードは断片的にしか語られなくて、でもその見え方がとても綺麗で切なくて、ちょうど某ブラジィルの芝居に通ってる時期だったんで「ああ、同じ『気がついたら夫婦になってました』でもこんな描かれ方なら納得だよ」とか変な感想を抱いていたとかいないとか(爆)。

話がどんどんそれていくうちにタイムアップ(^^;)アニメみつつまたネタバレ感想をー。

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し・ぶ・や

なんか仕事が落ち着いたなヤバイなーと思ったら案の定GWに入った瞬間カゼをひいた(笑)。ここ数年、ヤバいのは公演終了後と相場が決まってましたが、最近忙しかったせいか、なんだか体の調子が仕事モードになってしまったみたいで(いいんだよそれで)。

で1日2日家で寝てなきゃかもな、たまには新しいゲーム欲しいな…と秋葉でうろうろして余計調子悪くなった挙句、久しぶりにちょっとだけ…と手をつけた「428~封鎖された渋谷で~」リプレイ始めたら止まらなくなって結局買ってきたゲームやってないし。とりあえずカゼは治った。

「428」はTYPE-MOONのボーナスシナリオがあると聞いて興味を持って、いろいろ調べてみて「選択式?サウンドノベル?サスペンス?複数主人公で絡み合うシナリオ?…うっわすっげー好み」とワクワクして、よっしゃそろそろいいか!と思ってたWiiと一緒に去年の冬休みに購入。…実はその時点でPSP版がとっくに出ていたしWii版にしても廉価版が2月に出たという不経済っぷりには後で猛省しましたが。

誘拐犯を追う駆け出し刑事&渋谷を愛するプー太郎という二人の主人公のシナリオで始まり、次第に主人公が増え、絡み合っていくこのドラマ、ゲームシステムの秀逸さとか音楽や映像の丁寧さ膨大さはあちこちで語られてますが、なんといっても話が面白い。謎は込み入ってるのにテンポがよくてどんどん読めちゃうし、後半に向かって意外な事実がどんどん明らかになっていくとさらに引き込まれていく睡眠クラッシャー。

なにより登場人物が絶妙に可愛い。「うーん、イケメン刑事とか双子の美少女とかビジュアルがステロタイプで私はとっつきにくいなあ、惜しいなあこれで知ってる舞台役者さん一人でも出てればなあ!」とか思って始めましたが(←単に自分の見聞が狭いだけ)、終わる頃にはどいつもこいつも顔見知りの気分になって可愛くてしょーがなくなってることうけあい。

特にヒロインが可愛いの何の…前半のとあるキャラが最高に好きだったんだけど、後半で登場するイキイキしたヒロインぶりもすばらしい。ある事実が明らかになった後○○○○を○いで笑顔でVサイン、にはあまりの可愛さに言葉を失った(やってても意味不明じゃ)。あと純情エコヤンキー亜智も可愛い。性格も行動も設定もまっすぐすぎて何度赤面させてくれたか知れないが(ハイ病弱の妹キター!とかメイキングのいわゆる「頭の中昭和」っぷりとか)後半は「だがそこがいい」モードにあっさり移行してしまった。あとサブキャラが立ちまくってるのもホント楽しい…バナナの刑事さん超好き。あとタクシードライバー君塚さんに何度「カッコいいぃ」と叫んだことか。

そんなこんなでGW後半は件のボーナスシナリオつながりで「CANAAN」を…見ようかと思ってるんだけどこれでまた積みビデオ消化が遠のいた(←三銃士2カ月分+龍馬伝3カ月分+そのたたくさん)。

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あらためてダニーの話

ここ数回の「レベッカ」雑感。…を書いていたらまたダニー縛りになってしまったのでそのまま三題いきます(笑)。

■VSわたし
のっけから正直。いろいろとダイレクト。敵意も悪気も全く隠さない。そんな涼風ダニーを観ているとなんっでこの悪意フルパワーを目の当たりにしながら素直に白いドレスを選ぶかね「わたし」、と時々思っちゃうんですが(笑)、後半で対決ムードびんびんになってくると一転して「わたし」とダンヴァース夫人の力の拮抗振りが小気味良く見えちゃうから不思議です(笑)。ザッツ女の戦い。どっちも負けるな。(←「レベッカ」の見方としては激しく間違っている)。
いっぽうで王道のシルビアのクールで静かな「隠された敵意」に接すると、二幕のモーニングルームの「わたし」の豹変にはやっぱり苦手意識があります。あのゴミ箱へばっさぁ!への違和感は始めてウィーン版で観た時から感じてましたが、家具にしても人形にしてもダニーが可哀想になってしまうので。ここはちひろちゃんのお芝居が変わってきたことも影響してて、名古屋の頃は、本当は今でも弱気な「わたし」が一部虚勢を張ってでも戦わなきゃ…って思ってるためらいを感じて、そこがツボだったのだけど現在は初演並みの強気モードだし(^^;)。もう誰が悪役か分からなくなるんだよなあ後半の「レベッカ」は。(←正しいっちゃ正しい)

■VSファヴェル
A「違うわ!あの方は、愛されていただけ。」
B「ちーがーうーわー!↑あの方は愛されてただーけーでーすー↑↑」
…どっちがどっちとは言いませんが、ダンヴァース夫人としてはAが正しいと思う!思うけれども最近Bのニュアンス出してくる人とのやりとりが楽しくて仕方がない(爆)。「俺にくれよー」って箱のパントマイムをしながらダニーの前に回りこむ男と、それにきっぱり「ふるふるっ」と首を振るお母さん(爆)さらに「えぇーっ」っていうガッカリ顔をするお子さん、なんていうマイム(歩きながらですよ?(笑))を見てしまうともうどうしたらいいかわからないよ(服部光司)。
審問会の後のやりとりにしても、「ありがとう、送ってくれて」の素直な感謝モードとか「もう帰ったほうがいいわ」の優しさ見てしまうと、あ、この人にとっちゃファヴェルはごく自然に「身内」なんだなと。そのぶん後でレベッカとの関係を否定された時のファヴェルの「おい…」というリアクションが深く見えるのもツボです。
いっぽうシルビアだとファヴェルに対しては常に一線ぴしっと引いた感じでこれはこれで。涼風さんだと言葉がはっきり年長の視点で聞こえるのだけどシルビアの場合は年齢も立場も対等の…ライバルって言っちゃうと格を上げすぎなのかも知れませんが、独特の緊張感があって。「どうなるんでしょう、この先」と無表情に呟いたのへ「どうなるんだろうねえ?」と返すファヴェルに何かを感じて、初めてファヴェルをまともに見る。このへんの違和感の出方もまた楽しいなー。

■VSマンダレイ
涼風さんはマンダレイっていう大きな生き物の一部みたいに見えます。屋敷に棲まううちにそこに貼りついてしまった可愛い悪霊つーか。名古屋の初日に初めて涼風さんのカトレアの曲を聴いた時の衝撃は忘れられません。「あの方はここにいる!」と歌い上げて早足で屋敷の奥へ進んでいく、その瞬間「ここ」っていうのはこの屋敷全体、この空間全体、彼女にとっての世界全体がレベッカで、彼女自身その一部なんだなあ…と感じた(解釈はホントそれぞれですが(^^ゞ)。
だけど残酷なことにそれは彼女の中だけの真実であって、実際には、世界の芯だったはずのレベッカはこの世(この屋敷)とは訣別して自ら離れていってしまっていた、だから抜け殻は悲鳴を上げながら滅びていくのが当たり前、マンダレイは燃えなければならない。
一方で、シルビアのダンヴァース夫人を観ている時いつも思うのが、あ、今はそこにレベッカがいるのかな…ということで。ダニーの視線の先、見つめている空間にはいつも美しい、ゆるぎない、生きているレベッカがいて、肉体は滅びてもいつか本当に「あの方」は帰ってくる、あの方のものであるマンダレイを護るのは自分の当然の務め…みたいな。
けれどあの「自殺だったんですね」のくだりで、彼女の目の前のレベッカが見えなくなってしまったのかなあ、と思いました。もう帰ってこない。では自分が追っていくしかない…みたいな。
レベッカが本当にいなくなったマンダレイは滅びるのが当たり前。その点は二人のダンヴァース夫人いずれも変わらないのですけど。レベッカに対する愛情の見え方(シルビアの場合本当に無私というか献身的なもので、涼風ダニーだと前述の理由で「自己愛」要素も感じる(笑))を思いつつ見ていくとどっちも切ない。行き場を失ったシルビアのダニーの愛情、半身を引きちぎられたような涼風ダニーの悲嘆、いずれも心を揺さぶられる「燃えていくマンダレイ」なんだった。

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