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2007年11月の11件の記事

「Mozart!」のツボな人々2007-2

キャスト雑感つづき。

■田澤有里朱アマデ
子供は怖い、でももっと怖いものがある。それは「赤ちゃん」(怖)。
ありすアマデに対する印象はコレにつきます。無垢な表情、無垢な動作、次どっちいくか全然分からないんだけど確実に何かやってくれちゃう予測のつかない恐怖。こう、SFとかで赤ちゃんが例えば巨大化して力を持っちゃったらスゲエ危ないよね、みたいなモチーフがありますがそんな感じ。別に本人誰に危害加えようとも思ってないのにいつかはゆっくり確実に潰しますよ?みたいな。ヴォルフを「見る」けれども今何を考えてるのか全く表さない。見えるのは譜面にたたきつけるように振るうペンの動きのみ…またこの子の一幕ラスト、優ちゃんほたるちゃんとは別の意味で怖くてなあ!もう全然率直に素直に「インク出た。よかった。もっと書こー…」みたいな邪気も悪意もない表情で書く書く。刺す刺す。怖いよー。
そしてなるほど、このアマデを中川ヴォルフにぶつけますか。こりゃ面白いわ…2005年の川綱治加来君とは全く違うけど、同じくらいのパワーで全く新しいヴォルフとアマデを作っていくんだなとワクワクしてます。またカテコのはじけっぷりに先天的コメディアンの才能を感じさせる点もちからくんを髣髴とさせる(笑)。面白いよー。

■石田佳名子さん
役名不明だけどヴォルフに愛の喜びについて教えてあげてる踊り子さん(^^;)今年も彼女ですよね。アッキー限定ですがパパの目を盗んでヴォルフにドレスの背中をとめてもらう動き可愛いです(タイミング的に井上ヴォルフ相手の時は階段でこけるんだけど、中川ヴォルフ時は床をスライディングして「きゃあ!」って言っちゃう動線の細やかさよ)。
余談ですが「ちょっぴり」のラストでヴォルフが彼女にふぉーりんらぶするところ、確実にシカネーダーの杖に操られた動きになっている芳雄くん素晴らしい(ついに「抱えてお持ち帰り」がデフォルトに昇格したよ今年(笑))。

■鈴木野菜売り
瑣末な話でホントーに申し訳ないんですが今年「シカネーダーの台本バッグリニューアル」以上にホッとしたのが野菜売りのニンジンが一本になってたことで…(^^;)。市場のシーンでナンネールに「大司教様に逆らって…」って4人で詰め寄るところ、二本構えてたニンジンの先端が本気で怖かったのは私だけじゃろか(笑)。
※すみません野菜売りやまぐちさんだと勘違いして変な文書いてましたので修正m(__)m

■やまぐちヨゼファ
やまぐちさん今年からやっててこちらもいい感じ。「夜の女王」のアリアのところ、口パクはぜひやって欲しかったので嬉しかったです。

■中山フランツ
最近「まいーばんピアーノにーかじりつきー書いてい『るゥ』」が大好きだ(笑)。
あと今期、中山さんのフランス革命と「Mozart!Mozart!」」序盤の動きがかなりツボ。

■秋園パパゲーナ
「Mozart!」幕降ろしのアシストでパパゲーノのしっぽ引っ張るの可愛すぎる。

■香寿男爵夫人
「星から降る金」歌い終えてヴォルフに向かって微笑む一瞬が本当に好きでなあ…この一瞬確実に男爵夫人にはアマデが見えてると思うのです(T_T)。男爵夫人とヴォルフの真ん中にアマデがいる、どうとでも取れる構図だからどう取ってもいいってことで(笑)。
(またまた余談ですが多分本来の演出意図は「ヴォルフ以外の誰にもアマデは見えない、けれどコンスタンツェだけは確実にその存在を感じ取っている」だと思うんですが実際できた作品はそういうもんではないよね、というのが初演以来ずっと追っかけてる思いです。アマデが実は見えてそうな人と見えなそうな人、見える理由見えない理由、そこを突き詰めていくのもまた「Mozart!」的に楽しくてしゃーない)。

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「Mozart!」のツボな人々2007

怒涛の一週間が過ぎ(いや、怒涛自体はこの後も続くんだけど)
他キャストについてもだいぶ今年の印象がまとまってまいりました「Mozart!」。

■野本ほたるアマデ
アマデはまた見事に三人三様(しかもそれぞれ2005年とは全然違うあり方だったりする)でまだまだ精神的追跡続行な気配なんですけども、あーーーでも嬉しいなあ今年もこんな子達に会えて。
とりあえずここまでで観る機会が多かった野本ほたるちゃんについて。もうさあ。この動線はスゴイですよ。「ノーリアクション」という名のリアクションというか「無表情」という名の表情というか、顔の道具を動かさないのにアマデの行き方っていうか、子供だけど子供じゃあないアマデの存在自体の意思が伝わってくる。
2005年はデフォだったアマデの意思表示動作、冒頭で「箱」を閉じてキラリと正面を見るだとか、「僕こそミュージック」までで比較的表情を表に出すだとか、そういう記号は一切なしで姿勢と目線の動かし方だけでアマデの存在の意味を伝えてきちゃうあたり、静かに静かに、じわじわとワクワクさせられるというか。それだけに、初めて激しい表情の変化を見せる一幕ラストのインパクトはもの凄いです。
蛇足1)紀元由有ちゃんに似てると思うのは私だけか…。
蛇足2)名前が吉野ファン的に他人とは思えない(爆)。意味の分からない方にはこの作品をお勧め。

■高橋ナンネール
2005年の博多大千秋楽でキたと仰っていた会心のナンネールみたいなものが初日から降臨してる感の姉さん。冒頭のレオポルトの「子供のままなら」に続く「乾杯!神の子に」のコーラスを背負った彼女の表情がもんのすごい好きなんですがこれももちろん健在、「星から降る金」の最初の方で背中で語っちゃう静と動の抑揚も健在。「パパが亡くなったわ」の前後数秒の感情の流れとか相変わらずスゴイです。
いっぽうでザルツブルクでのヴォルフとのやりとりもまた可愛くなって嬉しい(^^)。「いつまでもあのままよ」でヴォルフと二人で鏡を覗くのとかベリキュー。「うぉぉぉなんねぇるぅぅ」に「誰?!」と返すニュアンスが、井上版だと、わかってるわよヴォルフガング!的なツッコミモードに変わってたのも嬉しかったです。いや、自分の家の中で「誰?!」もなかろうと長年思ってたので…(^^;)。中川版は以前のままですが…「うぉぉぉぉ」がどんどん違う生き物モード入ってるからあれはあれで成立するのかな(笑)。

■徳垣ゾフィー
この一週間、一度としてゾフィーが同じ動きだったことがないよ「まともなウチ」の前半(^^;)。とにかく「胸にしまってるあのひも状の代物」を今日は出すのか出さないのか出すとしたらいつなのか気になって気になってどうしてもゾフィーウォッチに終始してしまう今日この頃…あと今日はどうやって「ノータリン」感を出すのかとか楽しみで楽しみで。…二幕のヴォルフの台詞「妹にまでいじめられてる」聞くたびに「いやあんた、ないよそれだけは…」と思うんだった。

■武岡アルコ伯爵
あははははは面白い。当然というか花王さんとはぜんぜん台詞回しが違うので、雰囲気もいろいろ変わってるんですけど武岡アルコ新鮮です。ちょっと感情の動きが1と100しかないというか、「次第に目を見開く」とか「だんだん険悪になる」みたいな変化がもうちょっとあればな、というところはあるのですが、個々の芝居(モーツァルトの楽譜を見てノッてきちゃうところとか、トイレシーンの「ささささどうぞ」の動きとか)はやっぱ面白い。胴斬りボックスでどう笑かすかも楽しみだし(笑)。
一幕ラストの「貴様これでおしまいだ!」とか素でカッコイイと思うんですがどうだろう。こういうのを観るにつけ、ちょっと惜しいなあと思えてくるのが、新キャストに変わったことで、この際アルコのキャラをガラッと変えちゃうのもありだったんじゃないの?という点。ハンガリー版とかのこう猊下を影で操ってんじゃないかくらいの勢いの陰険なインテリキャラも観てみたかった(そういう人をコテンパンにしちゃうプラター公園がまた楽しいのだ)。

■猊下
トイレの後馬車にもう一度乗って、ウィーンに着いて馬車が止まる瞬間のアルコと手をわちゃわちゃわちゃってさせるところが自分的に今年の「Mozart!」で目下最大の謎です(^^;)。まあ印象だけでいうとアルコと仲良しな猊下はカワイイって事だ(笑)。
手に汗握っちゃうのが一幕ラスト、「あわーれーなー、レオーポルー『トォー』!」でヴォルフを突き飛ばすあの場面、もうフェイントかけてるとしか思えない「トォー!!」のタイミング(^^;)。表現しづらいんだけど…「ルー」がこう、予測するより短いというか、「ルゥトォォォォ(笑顔)!!」みたいなあれ心臓に悪くて好きです(笑)。
あと真面目な話で、ことし良いなあと思うのが二幕のレオポルトとの語らい。「お前の孫か…」のなんとも言えない表情とか、「息子同様」の一言にぐわっと振り返る動きとか、なんかすごくあの場面に入っていき易くなりました。

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「ここはウィーン」今昔

モーツァルト肯定派:ヴァルトシュテッテン男爵夫人、シカネーダー、他
モーツァルト否定派:ツィンツェンドルフ、サリエリ、他

の二派に分かれて、ああだこうだ取り沙汰しあう構成の「ここはウィーン」。「肯定」と「否定」の二つのニュアンスが絡み合うことから歌詞の構造がけっこう複雑なのと、登場人物が滅法多いのとで初見の時は意味がいまいちつかみきれなかった記憶があります。対立構造がだんだんわかりやすくなって、今の形になっていった過程は、シカネーダー好きにはけっこう思い出深いです。

□当初(2002年10月)
今と違ってこの頃はみんなバラバラの仮装してたんですよね。当時のシカネーダーの衣装がまたライトブルー系でカッコよくてなあ。2005年→2007年とどんどん「招かれてもないのにモーツァルト君の友だちってことでうまく潜り込んだ感」が増してったけど初演の頃はもうちょっとノーブルで(笑)、あれはあれで好きでした。今にして思えば否定派の「モーツァルトの作曲は全て盗作ーだー」に反応してたんだと思うんだけど、終盤手前の「彼は天才ー」に入る前、パーティの隅っこでキラリと冷たーい表情光らしてたのが大好きだったなあ話古いなあ。

□初演・帝劇(2002年12月)
11月の大阪公演後に10日くらい隙間があって、コンスタンツェが西田ひかるさんに変わったタイミングでいろんな場面に見直しが入ったのですけど、この時思いっきり手が入ったのが「ここはウィーン」。ここでクローズアップされたのが肯定派・否定派それぞれの切り込み隊長格である(勝手な格付け(^^;))シカネーダーとサリエリ(ダンスキャプテンのKENTAROさん)。今と違って演奏終わったヴォルフはすぐ出てっちゃってたので、曲のイントロではこの二人が舞台真ん中辺で慇懃に挨拶しながら視線ではいやァーな感じに牽制かけあってたんですね。振付も「右に否定派、左に肯定派」に分かれるパターンが入ったのがこのタイミングで。ホントに当時まあ10日で偉い変えたもんだ(^^;)。
衣装もマイナーチェンジ。KENTAROさんのかつらが変わって目立つようになって「あれがサリエリ」って人に教え易くなった(笑)。あとなぜかシカネーダーの青い衣装の前身ごろに金のふっといラインが二本入って、今にして思えばこの頃から肯定派否定派の色分け構想が始まっていたのかな。

□2005年全国ツアー
サリエリの挨拶を(アマデを目にした)ヴォルフが無視する、というのが入ってシカネーダーの「ブラボー!やったぞ」がフォローのニュアンスになったのはここから。拍手しながらシカネーダーが「おー!サリエリだ!」と合いの手を入れてて前よりは「あれがサリエリ」感が増したかなと(マイク入れちゃえばいいのに、勿体無い(^^;))。男爵夫人以外は肯定派がゴールド系、否定派がシルバー系って衣装が全換えされて、振付も「金VS銀」が強化されてわかりやすくなりました。曲の終わった後にサリエリが「背中にナイフ突き刺し…」ばりに、男爵夫人にキューを向けた後で手にキスをさせられる、それを見送ったシカネーダーが最後っ屁とばかりに後ろからサリエリに(というか否定派一党に)キューを刺し返す、というのが入ったのもこの公演から。いやいやいやワクワクしたっけなあ(笑)。
一個だけ悲しかったのが「背な・かにナ・イフ突・き刺し・手には・キッス・をっす・るっ・(休符)」の「(休符)」のところで横向いてキュー構えて後ろ蹴りポーズしながらバシっとウィンク決めてたシカネーダーの振りがなくなっちゃったことで(今となっては伝説の「キスをする後ろ蹴りウィンク」(笑))。

□現在
そーして2007年。振付はほぼ一昨年のままだけど(まあ誰ぞの回転は増えた)、個々の歌詞はより聞き取り易くなりましたね。「飲む!」「打つ!」「買う!」「堕落した!」とか。しかし「皇帝が気に入って『も』」って前から言ってたっけ?(^^;)
自分的に今ブームなのが冒頭で盛り上げかかるシカネーダーの眼前でやんわり決めるサリエリの「くだらん」あれサイコー(笑)。一刀両断、じゃなくってこうバターをナイフでゆっくり切るような力配分が素敵ですKENTAROさん。あと終盤の金VS銀対決、一番槍同士のシカネーダーとサリエリの振りのシンクロっぷり。シカネーダーが上着バサーやるとサリエリもピキっとなって同じフリをするのには受けた受けた。最後の男爵夫人の手にキスの後、戻っていくサリエリがクローズアップされた(そこへもう一度シカネーダーが一礼してから背中討ち最近バーンとか言ってるし(笑))わけですけども、一昨年版のツィンツェンドルフがシカネーダーにわざとぶつかって挑発してたのも懐かしいですね(注:ツィンツェンドルフは曲中、真ん中で男爵夫人とキューで挑発しあってる人です(笑))。
平民シカネーダーはこいつ苛めてやれとばかりに貴族のサリエリのことからかい倒してるけど、サリエリの側は「…そもそもアレは一体どこのどいつだったんだ!」と最後まで困惑してんじゃないかと想像すると倍楽しいです(笑)。

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熱発

昨日のマチネ観てる間に何か急に頭がヤバげになってきて、こりゃいかんと終演後に慌てて水分+栄養補給して(そしたらその後のイベントの「軽食」が軽食どころじゃないリッパさで後悔したわけだが)、さらに行った人はわかると思うけどFCイベントで緊張したり興奮したり爆笑したり心配したり(笑)でハイテンション通した結果うちに帰ってそのまま昏睡(←大袈裟)。

なんだよこれ知恵熱か。連休明けなのに休んでしまった(T_T)。よく寝たー。

FCイベは楽しかった…。進行のしげさんへの甘えに満ちた(そしてそれを綺麗にスルーされてもいる)これもしかしてわざとやってんじゃないかぐらいの芸術的な噛み合わなさとか(笑)、本番はいろいろありますねえ!みたいなハプニングをどー切り抜けるかとか(笑)。個人的にはもうちょっと今の「Mozart!」の話が聞きたかったとこもあったのだけど、今回トークじゃなくて後半のいうなれば全員参加型(笑)が主であったんだなと納得(笑)(笑)。

自分的にヒットだったのはその全員参加型クイズ&くじ引き。FCの前身ができてから11年、いい意味でコアな人が本当に増えてんだなあという感動?
会報誌の片隅にヒントしか書いてないネタでも即答できたりとか(なんだあの「撮影場所」の正答率の高さは(^^;))、ジェスチャー5秒見て「それはAKUROの謎の若者!」とか流れるように答え書けちゃったりとか、くじ引きでさぞ肝が冷えただろうに舞台に乗っちゃったら行ってしまえ!とばかりに行ってしまっていた(笑)ひとたちとか。
新旧問わず、K吾ファンの知恵と勇気と愛情を感じたひとときでした(笑)。ファンを作るのは役者だよ、うん(痛)。

しっかし舞台出てきた贔屓見てびびったのが「…細!!」。シカネーダーって実はあれでもすっごい着膨れしているんだなと再認識。その細さで踊るジェスチャークイズは本編とは別の意味で偉いキレイだった…。初日から休みなし+この連休2回公演×2+一回公演の1時間後にイベントと(^^;)全員握手+直筆サイン入りプレゼントまで、お疲れ様でした…。

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対コンスタンツェ二題

明日はT京会館で某FCイベントだから夜は美容院行こうと思ってたのに、マチネ前にフラフラとソワレの当券買っている自分がいたよ。まあいいか。

2連チャンでマチソワしてしまいましたのは贔屓の「神がー」ウォッチングもさることながら井上・中川両ヴォルフの今年の行き方、特にコンスタンツェがそれにどう対するかがとっても心に掛かっていたせいでもあり。以下、私見爆発のヴォルフガング&コンスタンツェ考。

hiroコンスタンツェの(もしかしたら今だけかもしれない)味のひとつは、ヴォルフガングと出会った頃、特にプラター公園での対ヴォルフの天然な対応のしかただと思うんですけれども。
とにかく「あんたって本当に並の男じゃないんだね」の言い方が本当にほやややややややんというか、こう可愛く振舞おうとかヴォルフにアタックしようとかそういう気配じゃなくてカッコよかったからカッコよかったよって言ってる子供っぷりがすごく印象的でした。
今年のヴォルフはいずれも、かつてあった「ウェーバー家の時点からちょっとコンスタンツェのことをいいなと思っていた」という演出がなくなってるみたいで、既に書いたようにウェーバー四姉妹がうまく「混ざってる」印象のお陰もあって、コンスタンツェのことはプラターで初めて一人の女の子として見直した感じなのですけど。その、普通ーーの可愛い、率直に自分を見てくれる女の子に初めて出会った(自分が見出した)、っていう感動がすごく出てるのが中川ヴォルフ。いっぽう井上ヴォルフは「このままのあんたが好きなのよ」っていうキーワードにちょっと揺れるけれども、のめりこんでるのは表面だけ…みたいな「薄さ」を最初から持ってる感じがします。

極論しちゃうと今年の井上ヴォルフから受けた印象は最初っからコンスタンツェとは「うまくいくわけがない」。二幕あたまでユラユラしてるけどトーアヴァルトの強要がなかったら多分結婚まで行き着かなかったんじゃないかみたいな。一旦連れて行かれたコンスタンツェが戻ってくる手前の、ベッドに寝そべって顔を客席側に向けてるその表情の微妙っぷりがものすごく印象に残りました初日。ほんの少し後の場面で「出て行ったのに気付かなかった」とか言われても納得してしまったし。
そういうヴォルフには根本的にコンスタンツェに対する情と甘えと罪悪感があるから、ヴォルフなりに一所懸命(あくまでヴォルフのレベルで)優しくしようとする、それになんとかしてだまされようとするコンスタンツェ…みたいな構図に見えて、もうコンスタンツェがかわいそうでしょうがない。借金ソングで既に錯乱が始まっているヴォルフを背中でかばうコンスタンツェが背後のヴォルフの腿のあたりにある手をそっと握るだとか、「急げ急げ」の後の男爵夫人を見上げるヴォルフをそっと抱きしめるだとか…そしてそれを優しーく丁寧ーに外すんだな、芳雄くんが(過酷!!)。

いっぽう中川ヴォルフの場合はパパを愛していたのと同様、本当にコンスタンツェに恋していた時期があって、それが段々ずれていった感じに見えます。終わりを自覚したのがあの「ちょっと外の空気を吸ってくる」の後なのかなあと。
初日はなかったけど昨日・今日とアッキーでおおお!と思ったのが二幕の「星から降る金」の間、ベッドの際に立ってまさに星から降る金を見上げるみたいな立ち姿でいるところ。それに対するhiroコンスタンツェ、そっとベッドに近づいていってベッドに乗り上げて反対側のヴォルフの「手」をそっと取るところにグッと来ました…それをまたそーっと優しく外すんだよアッキーが(T_T)。

井上ヴォルフは「外の空気を吸ってくる」の後もう心そこにあらずで出て行っちゃう、中川ヴォルフはもう一度じっとコンスタンツェを見つめて、詫びるように思い切るように抱きしめてごく軽いキスをする。
いずれの終わりも本当ーに辛い。アトリエでのコンスタンツェのソロが染み入るそんな日々です(T_T)。

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初マチソワ

やべえ、頭がパンクする…(^^;)
マチネ井上ソワレ中川で観た本日。もうこの二人それぞれとのコンスタンツェの関係を語りたくて語りたくて。
でももう寝ないと明日もたないのでプチねたのみ

■一蓮托生
「友だち甲斐」手前でヴォルフの部屋に乱入するとこで、アンナがすっころんでしまった瞬間に自分も一回転したシカネーダーGJ…もーコレだからファンやめられないんだよなー。

■おい見ろ!魔笛で俺が着るパパゲーノの衣装だ!
芳雄くん:へえー(そこそこリアクション)派手だなあ(笑うがややテキトー)
アッキー:…へえ(もう邪魔された時点で超ローテンション)

■そしてこれが?魔法の笛だー
芳雄くん:(関心→わりとすぐ紅茶もってきたバルバラに向いて「コンスタンツェは」で釘刺される感じ)
アッキー:こ…これ!!!(超食いついて目ーキラキラキラキラ)

杖といい笛といい。棒か。棒なのかアッキー。貴方の琴線は。

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ライト

2007年「Mozart!」井上ヴォルフ初日を観てきました。

今日も遅刻してしまって「僕こそミュージック」とか全く聴けてないので、今年のヴォルフがどうのこうの言える資格はまだないのですけれども。
もうなんていうかとにかくびっくりしたのは、今年の井上ヴォルフのおっそろしくシビアな「天才」っぷり。
なんだろう、自分が世間から世界からズレてることへの根本的な認識と諦観、っていうのか、パパとの決別もコンスタンツェとのすれ違いも、かなり早い時点からもうわかっていたみたいな感じというか、世の中と交わったり人を愛したりすることの「存在の耐えられない軽さ」みたいなものにザワザワ来ました。ヴォルフとアマデのいる空間と、それ以外の空間の間に境界線が見えるっていうか…そこでの他人との関わりに生まれてくる悲劇みたいなものとか。とりあえずコンスタンツェとの関係は井上君の場合ぜんっぜんボーイミーツガールじゃなかった(^^;)…その辺もまた追って。今は魔笛作曲シーンの「俺達は成功するんだ」「ああ」のニュアンスを噛み砕くのに精一杯(所詮シカネーダーオタクはそっちからさ…)。

膨れ上がった何かがあちこち弾けて四方八方に飛沫が飛んでく、みたいな2005年のハチャメチャさとはまた違うおっかなさを感じた本日。まだ肯定も否定もできないんだけど、目が放せない「進化」がまた始まったなあという、そんな戦慄を覚えた初日でございました。

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冬の祭りも始まった

あああああ始まってしまった2007年「Mozart!」。
あああああああ………面白いっ………!!!!

2005年の博多楽からほぼ丸2年をおいて観たわけですけども。もうやっぱり面白すぎるこの舞台。変更点も改善点もいつまで経っても直らない点も(爆)ひっくるめて、何回観ても発見につぐ発見があってもう楽しくて楽しくて。
進化し続ける旧キャストに新しい風を吹かす新キャスト、出会いも再会も「やっぱりいいなあ」も「おお、新しい!」もたくさんあるし…何より贔屓がもう水を得た魚ですわっつーか(^^;)。うっわ本当に全部変えてきたよあの人。その辺もまたおいおいに(主に別の場所で暴れますが)。
ああもう面白いなあ。

中川ヴォルフ。ステッキLOVE!魔法の笛LOVE!!…っぷりがパワーアップしてて嬉しかった(笑)。…それは余談として、なんというか男っぽくなったなあ、と思いました今年のアッキー。残念ながら今日はお芝居の冒頭に間に合わず、「僕こそミュージック」聴いてないんでそれでヴォルフを語ってもねってところもあるのですが(T_T)、とにかく5年前の破天荒さとも2年前の真摯さとも違う、リアルなヴォルフを見せてくれてるかなと。

楽しみにしていたhiroコンスタンツェ。
お芝居も唄い方も、今までにないコンスタンツェで面白かったです。ちょっとお芝居が大人しい(全体に動線が短くて舞台向けの大袈裟さがない)ところも、なんというか悪気はないけど器用じゃない可愛い、でも素直な女の子っていう雰囲気に一役買ってて、プラター公園でヴォルフに語りかけるところなんか………初めて「Mozart!」が正統派ボーイミーツガールに見えました(笑)。ふつうコンスタンツェの初日に歌でアッキーと息が合うってそうはないですが(スゲエこと言ってないか)、今日の「愛していればわかりあえる」はホント、聴いてて幸せになる素敵なハーモニーでした。
「ダンスはやめられない」もいいじゃん、自分にあった形で唄っちゃいなよ!!てワクワクしながら楽しんでしまった。歌謡曲チックも悪くないっていうか小気味がいいし、ピアノ回りの動きがとても綺麗だし。後半のコンスタンツェの混乱と葛藤はさすがに、まだ硬いかなという感じでしたが、この子供っぽさが井上ヴォルフとも、今年は大人っぽい色気の出てきた感のアッキーとも相性よさそうなんで、期待してます。
あ、いっこだけ苦情を挙げるとするとあれだな。「ヴォ」ルフガングのアクセント……またこの話蒸し返しちゃうのもよくないんですが(T_T)。

ところで自分的にコンスタンツェの何が楽しみかってウェーバー家の冒頭でどんなポーズで出てくれるかだったんですが(笑)サンダル脱いでペディキュア塗ってる様子たいへん可愛かったです。アロイジアにサンダルすっとばされてたのは仕様かな、偶然かな。
ウェーバー四姉妹は美声アロイジア続投、徳垣ゾフィーもパワーアップして続投(何がパワーアップってまあ観て下さい可愛いから…胸から何出してんだ友ちゃん(^^;))、新ヨゼファがすっごいがんばって不細工キャラに作ってきた効果もあいまって見事な伏魔殿の様相を呈してます(正しいウェーバー家)。今回キャストは4人の身長がほぼ同じだからこうみんなうまく混ざって、一家のかしましさがより際立つ感じがしてよいなと。

久々に出会えて感涙モノだったのが香寿たつき男爵夫人。「星から降る金」で泣いたの一昨年の夏以来ですよ…リプライズでありえないハウリング発生してましたが(^^;)、今年は正味2週間しか観られない香寿テイスト、大事に観て行きたいと思います。

ってこう、つらつら書いてるとちゃんと全体を観てたっぽいですがアレが出てるシーンはもう心臓ばっくばくで脳内シャッター切りまくり。「ちょっぴり」は全編、他の場面もじゃんじゃん変えてくるんだもの…なんかもう今日はネタが多くて多くて多くて頭の中、飽和状態なんですけれども。いろいろと見逃したりあいまいだったりする部分も多く。もう早く明日にならないかなって感じです…アトリエシーンが無駄に色っぽくなったのは今日だけなのか今年の仕様なのか見極めて来ないとなあ(爆)。

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ビクトリアの滝にて

「アフリカまで来て観光のひとつもしないのは勿体なかろう」という気遣いで妹夫婦が二泊で連れてってくれたのが、ジンバブエの西の端にあるビクトリアの滝。
外国人は誰でもイギリスの探検家がつけた「Victoria Falls」で呼ぶわけですが、現地名だと「モシ・オア・トゥンヤ」雷鳴のとどろく水煙、という土地なんだそうです。ナイアガラと並んで世界三大瀑布のひとつなんだそうで、いやもう、すごい迫力。縦100M以上の滝の帯がダダーっと長く続いていて、ドドドドと落ちる滝つぼから上る水煙の高さは150Mを超えるとか。

ザンビアとの国境にもあたるこの滝、おおざっぱに分けると滝が落ちているのを見られるのがジンバブエ側、滝が流れて落ちる岸のほうがザンビア側にあたるわけで、基本はジンバブエ側からの観光が一般的みたいです。とはいえザンビア側にも当然観光客がいて、それはいいんだけど中には滝が落ちる際の崖っぷちを散歩したり、あまつさえ飛び込んで滝の端ギリギリで写真を撮っているツワモノどももいたりして。あちらの視点でどの程度のキモダメシになっているかは謎ですが、こっち側から見ると怖いなんてモンじゃない。見てよこれ。わかるかなあ、真ん中らへんに人がいるの(クリックすると大きな写真が見えます)Img_2619
この数分後にはこの人たちがザンザン目の前の河に飛び込んでいくのを、崖のこっち側の観光客がわーきゃー悲鳴上げながら見守ってました(笑)。

ところでこの旅には、妹の親類である我々日本人2名、だんなさんの親類であるフランス人のおばあちゃんと孫娘(9歳これが美少女でなあ!!)という6人構成で行ったのだけど、むこうもこっちも英語イマイチということで、どこへ行っても、「1)英語の説明を聞く」→「2)それを旦那がフランス語で通訳、嫁が日本語で通訳」という何リンガルだかわかんない状況が発生(^^;)。ガイドさんに「三ヶ国語話す家族連れは初めてだ」と言われて大笑い。

ちなみに私の英語力は旅先で困る程度(笑)なのだけど、フランス語ときたら挨拶以外はレ・ミゼラァボーとかルージュ・オ・ノワールとか止まりにつき(爆)、今回あちらのご家族とは「さば?」「さば!」「せじょりー!」「めるしー!」だけでコミュニケーションしていたのだけど(注:「元気?」「うん大丈夫!」「可愛いねー!」「ありがとー!」の意)、フランス組が滝つぼにかかる虹を見て生で「らるくぁんしぇーる!!」叫ぶのを聞いたときにはマジ感動した(笑)。

ハラレでは全く見かけなかった日本人観光客もここには大勢。ガイドさんによれば基本、訪れるのは日本人と中国人とフランス人ばっかりだそうな。年配のフランス人夫婦の人たちと至るところで会ったのだけど、デジカメの操作で困ってたところへ妹が教えてあげたら大盛り上がり。「なにしろ日本人だから!」「機械はお手のものだね!」「さすがジャポネーゼ!」「メルシー!」「シャチョー!!」…最後のはなんすか、マダム(^^;)。

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ほんのちょっとだけ見てきたハイパーインフレの現状

第二次大戦後では最悪といわれるインフレの最中にあるジンバブエ。
ほんの数日滞在して、ほんの少し聞いた体験した話だけでも、経済事情はもうむっちゃくちゃのようです。

ジンバブエの通貨であるジンバブエ・ドル(通称ジム)。ここ数年、大変な勢いで値打ちが下がっていくこの通貨、かつては米ドルより価値が高かったんだそうですが、前年比7700%を超えたという昨今、私達が行っていた10月下旬~11月あたまの公定レートは米ドル1ドルがジンバブエ30000ドル。さらに闇レートは30倍以上だそうでその点でもむっちゃくちゃ(^^;)。

下がり続ける貨幣価値のもと、すっごい早いペースで新しい高額紙幣が作られてきてるわけで(この点だけでも詳しく拾ってけばものすご深いネタらしいんだが(^^;))、今の最高額紙幣は20万ドル。紙幣に「200000」とでっかく書いてあるお札。発行されたのはこの7月だか8月くらいで、日本円での価値は…えーと闇レートでザッパに計算すると20円くらいじゃないか、みたいな…。

それで食事代とかを払うとします。6~7人でゴハン食べてさあお会計、となったら、比較的裕福な人が軽食とか食べに来る店(肉が手に入る店は繁盛している)で、22,000,000ドルくらいかかったりして、そうすると最高額紙幣だけでも「110枚」必要になるわけです。それとチップと。

「ごちそうさまー」言うとカバンから大きめのポーチを取り出してそこから取り出すわけです。札束を。そしてこちとらバイトの時しか扱ったことのないような10枚束をザカザカ数えて、レシートはさむ板に無理やりはさんで(両手で抑えつつ)店員さんに渡します。店員さんはそれを(両手で上下を押さえながら)レジまで運んでいって、札カウンターマシンでザザザザザザとお勘定数えるわけです。(札カンマシンがない店だとエライ人数の店員さんが協力して数えてるのをひたすら待つ)

たぶん近いうちに50万とか100万$札ができるだろうとのこと。
いやいやいやものすごい。

妹が日本に帰ってきた数週間だけでも数倍レートが変わったとか、とにかく両替したらさっさと使ってしまわないとあっという間に価値が落ちてしまうのだそうです。
外貨を持つことができず、この通貨でお給料をもらうしかない現地の人はたまったものじゃない。

お土産やさんなんか品物には値札の変わりに「aa-123」とか記号のついた札がついていて、その記号に該当する値段が壁に貼ってあって…つまりその壁に貼った値段表が毎週のペースで変わっていくという(^^;)。「明日から二倍になるよ、得したね」みたいなこと言われたり。もう日本のチョコレートの実質値上げとかが滅法かわいく思えてきたハラレの現状でした。

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ジンバブエに行ってきました

てなわけでジンバブエの首都ハラレに行ってまいりました。
さっき帰ってきたところ。

とりあえず行ってみて良かったなあと。インフレにしても生活環境にしても街のようすにしてもやっぱ現地で過ごして初めて腑に落ちることばかりで、ふわあとかへええとか何で、とかなるほどコレか!とか、さまざまな発見があって、本人ぼやぼやしていたわりに実に濃かったです。

いや結婚式面白かった…形式自体は綺麗なレストランの庭を借りて役所の人に従って宣誓と署名、というあっさりしたものなのだけど、招待客のグローバルさと雰囲気の良さに軽く感動。妹の旦那は西アフリカのブルキナファソという国出身で、そこやフランスから遠路はるばる来た親戚の人もいれば(まあ我々も遠さで言えば負けませんが(笑))、仕事関係のフランス人とか日本人とかもちろん現地のジンバブエ人とか、英語フラ語日本語は入り乱れカトリックもいればムスリムもいる、民族衣装もフツーの正装もさまざま、なにより目の色肌の色髪の色もバラバラさ加減に思わず「うぃーあーざわー…」とか口ずさんで浮いていた親族一名(笑)。

ほか旅ネタ少々は追って。

次に連中に会うのはどこの空の下かわかりませんが。
地球は丸いなあと思った10日間でした。

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