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2005年6月の10件の記事

アマデ2題

2005年「Mozart!」、大阪で観た2人のアマデについて。

2002年の3人といい今年といい、よくまあ舞台上で「アマデとして」行動してくれるものだ、と瞠目させられます。彼女ら実際すっごい可愛いんだけど「可愛い(顔や仕草が、子供として)」っていうのがはばかられるくらい、単にアマデ役としてカッコいいなーと(笑)。
2002年のアマデたちの凛とした演技の中で、ちょっとだけ違和感があったのがヴォルフに襲い掛かる直前の睨みつけだったんですね。回を増すごとにここの緊迫感が増していくのはいいんだけど、キッと睨む動きがシャープすぎるせいか、ヴォルフの「心と体裂かれようと!」っていう言葉そのものに反応したように見えて。たぶんここのアマデは、ヴォルフの落ち込み全体に向かって反応すべきなんでないかな…という違和感が当時あったもので(すんません煩い客で…(^^;))、高橋愛子ちゃんにしろ黒沢ともよちゃんにしろ、それが見える(「そろそろ活入れないと」という段階的な苛立ちが見える)ところがいいなあと思ったわけです。

高橋アマデはやっぱり凛とした雰囲気が素敵。正統派っていうと語弊があるかなあ。「神がつかわした天才」アマデの正しさ純粋さ、気高さがよく出てると思います。初日からあの完成度だもんなあ、これから2ヶ月間どう進化してくれるかさらに楽しみです。
井上ヴォルフとの組み合わせが基本なのかな?違う組み合わせも観てみたいけど基本的にそれがしっくりくるような気がします。なんとなく似てるというか、「もとは同じ生き物」だったってことがわかるというか。彼女が表現するアマデの純粋な天才性の部分を芯に持ちながらも、人間としての欲望や自由への渇望を得て矛盾だらけの成長を遂げてしまった井上ヴォルフ…みたいな。よくわかりませんね文が(^^;)。
これは前楽のことですが、ヴォルフの首絞めて振り払われた時、上着がちょっと肩から外れるくらい脱げた状態になってたんですね。で、ヴォルフを睨む視線はそのままでぐいっ!と肩を回して着なおす仕草がめちゃくちゃ男前だった…そう、アマデならそうする(目前のヴォルフに集中する)だろうな、みたいな。

黒沢アマデは前にも書きましたが「神がつかわした子供」なんだなと。「子供」っていう生き物が持つ美しさ恐ろしさ危うさ真っ直ぐさ。またまた、これが成長してアッキーヴォルフになるという説得力もまた大したもんです(笑)。千秋楽下手から観て、最後にヴォルフが掲げる羽ペンを見上げる表情にやられました…なんてまあ純粋な透明な微笑を見せてくれるんだろう。
ところで、二幕の最初のほうで「あーいーしてーいーれーばー」と浮かれたヴォルフがピアノのほうに楽譜をぱらりと落とすところ、芳雄くんはごくごくさりげなくアマデがキャッチできる落とし方してるのが、アッキーってば、かなりな確率で本当に「ばらっ」と楽譜を落とすので(プランなのか?(^^;))2回ばかり黒沢アマデがピアノから降りて楽譜を拾い集める様を確認(^^;)。それでも「楽譜を抱きしめる」という仕草は立ったままやってくれて、ああいいなぁ、アマデとしていいなあ…とまた思いましたです。

伊藤渚ちゃんについてはまたいずれ。大阪では一回しか観られなくていまいちまだ印象が落ち着かないので…。

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「魔笛」初演メンバーと「Mozart!」の登場人物

井上ヴォルフ楽、よかった…(T_T)感想は追って。

「友だち甲斐」とかに出てくるメンバーと、史実の「魔笛」初演のキャスト、かぶったりかぶらなかったりが結構面白いので、ちょっと整理してみました。

■タミーノ…ベネディクト・シャック
シカネーダー一座の看板スターだったみたいで、デビューは86年のザルツブルク。公演を観に行ったレオポルト・モーツァルトがナンネールへの手紙でベタ誉めしたそうな。「魔笛」初演時は33歳くらい。
「友だち甲斐」のベネディクト(「前に金貸してやったぞ!」と食ってかかるハンサムな人)も「魔笛」のタミーノも、いずれも縄田晋さんが演じていますから、やっぱり同じ人として登場してるのかな。
余談ですが音楽座の「マドモアゼル・モーツァルト」最終公演では今ゾフィをやってる徳垣友子さんがタミーノやってたのだ(縄田さんはその時ドン・ジョバンニで、吉野さんはもちろんエマニュエル・シカネーダー&パパゲーノ)。ふしぎな縁ですねえ。

■パミーナ…アンナ・ゴットリープ
当時17歳のソプラノで、モーツァルトの死の直後に一座を辞めてしまったことなどからいろんな憶測の的になっています。モーツァルトの恋人だったという説もあり(ゴットリープ=「神に愛される」ってアマデウスの独語表現だと思うのですけど。意味あるのかな)、モーツァルトの葬式のときシカネーダーはアンナと逢引き中で欠席したなんて憶測を投げる人もあり…。
ミュージカルの「Mozart!」でも「アンナ」=「パミーナ」で北林優香さんが演じてますね。80年のザルツブルクのシーンから一座の女優として出てますから、上みたいな設定とはまた別なのかもですが。

■夜の女王…ヨゼファ・ホーファ
ご存知ウェーバー家の長女、コンスタンツェの姉さん。ウェーバー四姉妹はアロイズィアを筆頭にみんなけっこうな音楽の才能があったみたいで(コンスタンツェも時には歌うことがあったらしい)。
演じるは鈴木葉子さん改めBelleさん。ミュージカルの上ではヨゼファと夜の女王はかなり雰囲気が違っているので、単に「夜の女王」なのか「夜の女王を演じるヨゼファ」なのかはわかりませんけれども。

■ザラストロ…フランツ・クサヴァ・ゲルル
バスの歌い手で、ゲルル夫妻もベネディクト・シャック夫妻もモーツァルト夫妻と仲良かったらしい。特にこの人の奥さんであるバルバラにモーツァルトが熱をあげていた、という説がありまして(「Mozart!」とは逆ですな(笑))。
※追記(すいません、以前ここに書いていた「妻との仲に嫉妬してモーツァルトを毒殺した」…という毒殺説の主はフランツ・ホーフデーメルで、ゲルルとは全然別の人でした)
演じるは中山昇さん。「友だち甲斐」の役名もフランツ(「毎晩ピアノにかじりつき…」の人)なので、同じ人な設定なんじゃないかと。…しかしこの方にしろ他の役者さんたちにしろ、「魔笛」→「Mozart!Mozart!」の早替え大変だろうなあ…。

■パパゲーノ…エマニュエル・シカネーダー
この方、1951年9月1日生まれらしいので「魔笛」初日の9月30日には40歳になったばっかし、四十路スタート公演てわけで(言い方を考えろ)。バスティーユは1789年夏だからあれから「魔笛」までで2年は経ってるんだなあ。
シカネーダーはヴォルフガングの死の4日後、12月10日に友達を集めての追悼ミサを執り行ったんだそうで、このエピソードが分かったのはごくごく最近(モーツァルト没後200年頃)のことなんだそうです。それまではウィーンではそっけない葬式のほか何もなく、翌年のプラハでのミサまで放っとかれた、という説が有力だったみたいで。未完に終わったモーツァルトの「レクイエム」も演奏されたとか(ベネディクトやフランツが歌ったのかも)。そして21年後、シカネーダー自身の死後の劇団葬でもこの曲が演奏されたのだそうで…。
演じるは(今更だが)吉野さん。ハイ。まいらぐじゅありー・なちゅらる・ぼーん・えんたーていなー。アンジョの時もそうだったがもう役者が好きなのかこの役が好きなのか自分でも区別がつかん(アイタタタタタタ)。

■パパゲーナ…バルバラ・ゲルル(フランツ・ゲルルの妻)
作曲中にヴォルフガングにキスする女優(河合篤子さん)の役名がバルバラみたいですが、この方は「魔笛」のシーンではダーメの一人をやってますね。パパゲーナはアロイズィアをやっている秋園美緒さん。
バルバラ・ゲルルは前述のように実際モーツァルトと噂があったらしいです。まあヴォルフといいシカネーダーといい女性関係には実にいろんな逸話があるようですが…いや、シカネーダーのほうは全然「噂」じゃなくて妻以外の子供とか大勢いたみたいですが…(^^;)。

■モノスタトス…ヨハン・ヨゼフ・ヌスユ
「友だち甲斐」でヴォルフのお金を見つけて「この金は?貸してくれよ」っていう人がヨハン(しかし彼らの「貸して」っていうニュアンスってなー(^^;)パパ同様手帳につけたらお互いどんな金額になってるやら)。たぶんここもかぶってるのかな…でもシカネーダー一座の関係者には「ヨハン」っていう名前の人が他にも何人かいて定かではないのですけども。前に「シカネーダー」読んだ時は、シカネーダーの妻と一時期一緒に暮らしたヨハン・フリーデルかと思ったのです。
演じるは初演で藤重政孝さん、今年は谷口浩久さんで、いずれもヨハン/モノスタトス両方やってらっしゃいますね。

あと、「Mozart!」の舞台には出てきませんが「三人の僧侶」の役でシカネーダーの兄のウルバンも出ていたようです。

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客席の日常

先週末のできこと。
「Mozart!」一幕終了直後、後ろの席から「あのステッキのエンターテイメントの人カッコいい~!」という声が聞こえたので思わず聞き耳。連れの人が答えてたのが
「あの人なあ、こないだもこんな役やったわ(笑)。もともとダンサーの人でなあ、カッコええねんけどキャラが濃いで、ああいう役しか回って来いひん」
…マンガ的に表現すると、前の席の私は両足を天井に向けてひっくり返ってた感じかな(笑)。そして正面のモーツァルト幕に「一般的評価」ってでっかく字が浮かんでるみたいな(^^;)。

梅芸で大作を中心に観る人たちならたぶん「SHIROH」→「Mozart!」ときているはずで、そーすると「シカネーダーは板倉重昌とかぶる」と言われちゃうのも自然な話で、「いや、シカネーダーだけ観た人があて書きしたから板倉重昌はああなったんじゃん(苦笑)」というのは単なるオタクの口答えかも知れませんが…あと「シゲちゃんと座長は『目立つ』『ショーアップ』以外に共通点ないじゃん」というのも所詮オタクのこだわりかも知れませんが…。

お願い、よかったら今度他の作品も観てくれ、いろいろキャラあるから…!!
あと、よく言われるけど全くダンサー出身じゃないから…!!!

まあ結局、好きになってくれる人が増えるならとっかかり何者だと思われててもいいんですけども。
幕間に褒められるの聞くと本当に嬉しいなあ(←結局喜んでいる)。

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Mozartのツボな人々2

■中川ヴォルフ
この3年で「普通の人」に進化したんだなあ彼は…というのがちょっと衝撃を伴った自分的感想でございました。
今年の公演を観る前に思っていたのは、「Mozart!」以来中川君の公演を観る機会がたくさんあって、いろんな歌や役柄に出会ってきている以上、2002年初見時のもの凄いインパクトっていうのは今回は得られないだろうってことで。その予想自体は合っていたのですけど、ヴォルフというキャラクターについては初演時よりむしろ好きかもなあと。
あえて2002年と比較させていただくと(比較論とか嫌いな方はご容赦)、初演の中川ヴォルフって音楽が服着て地上に舞い降りて周りを掻き回しつくすみたいな、まさに神が遣わした君こそミュージック、って感じだったのですけれども、今だと「幸福な家族の一員として生まれた普通の健康な男の子が、音楽の才能に運命を狂わされる」…っていう…これはこれで王道じゃん(^^;)、みたいな。
ヴォルフの惑乱するシーン、アマデに向かって「家族を引き裂いた!」って大きく叫ぶ、というのが初演のとき、なんていうか自分自身に対する八つ当たりに思えて納得行かなかったんですね。アッキーの場合ヴォルフとアマデはそもそも一体っていうかどっちも人類からちょっとはみ出してるっていうか、「人間」ヴォルフと「才能」アマデの相克は成立してなかったと思うので。
そういう意味で、ヴォルフの普通さ(健全さ)加減が増したことはすごくこの話を丁寧にしているなあと感じたのです。もちろん初演の突っ走りアッキーヴォルフ、あれはあれで大好きでしたけど。
思うにナンネールに送ろうとしていたお金を友達にあげてしまって「お祝いしなくちゃ!」ってはしゃぐ、あの台詞がキーになってて。あそのニュアンスが「そもそも人間社会から逸脱してる妖精」に見えるか「才能に踊らされて調子が狂ってしまった人間」に見えるかが、ヴォルフのキャラがどっちを向いてるか印象付けるポイントかなーと。私見ですが初演だと前者アッキー(結果的に)、後者が芳雄くん(解釈は前者だと思うのですが)。今年はなんと、逆だ(^^;)。
二人ともそれぞれ実に興味深い進化ーをーとーげーたーって感じ。
しかし吉野ファン的に今年のアッキーの何が可愛いって「シカネーダーのステッキ」を追う執拗な情熱だったり(爆笑)。「ちょっぴり」はもちろんとして「友だち甲斐」とかでも時々なんの前触れもなくステッキをつかむ(そしてシカネーダーがリアクションするのかしないのか決めかねてるよーに見える)のに笑ってしまいます。ヴォルフ的には「今日はハンカチか普通のステッキか」会うごとに確かめてるんだろうか(笑)。

■香寿たつき男爵夫人
19日はこの方の衣装に目ーやられました(笑)。あたりまえなのかも知れないけど全てが新しい…今回、みんな一着か二着は新調した衣装があったけれども、きらびやかな青(登場)・目を射る黄色(星から降る金)・オレンジに白いカツラ(ここはウィーン)と…あんまり衣装チェッカーじゃない私ですら「うわお」と目が喜んじゃって。袖のフリフリがいいなあ。腕や首の線がとってもひきたつデザインでした。
久世さんの男爵夫人がヴォルフを「いと高きところ」に導く天上の使者…とするならば香寿さんは未踏の新世界から手招きする「善き魔女」みたいな。まさに「星から降る金」に出てくる「希望や憧れの精」って感じの晴れやかさを感じました。…うーんよくあんな綺麗な黄色を選んだものだ衣装さんグッジョブ(それをいうならウィーンのシカネーダーの髪型決めた人も21世紀に残るグッジョブ…ッ(私情私情))。

■黒沢アマデ
今期一番「新しい」アマデだと思われ…何が新しいってすべてが「子供っぽい」ところ。2002年のアマデたちにしても、今年の高橋愛子ちゃんにしても、危なげのない凛とした風情とかヴォルフへの厳しさとか、いうなれば大人顔負けの芸達者ぶりに良さを感じているのですけれども、黒沢ともよちゃんの場合全てにおいて「子供」。子供の純粋さ、子供のあぶなっかしさ、子供の残酷さ(まったく意図していない残酷さ)。これはこれでなかなか戦慄を呼ぶなーと。

■アロイジア
今回初参加?の秋園美緒さん。素敵な歌を聞かせてくださいます…贅沢を言っちゃうと最初の「お前ならイチコロさ」に「フン!」と返すの復活させてほしいなあ(ゾフィーの悲鳴は健在だし)。あとパパゲーナもこの方ですね。
「まともな家」はまたすっごく動きが良くて大好きなシーンです。4人の娘に「怠け者に不細工にノータリン」(って鈴木葉子さん改めBelleさんみたいな美形を相手に不細工もないもんだが(笑))っていう動きの活き活き感と、あとでヴォルフに紹介するときの「エンジェルね!よく働く!おりこうさん!」とのかぶりっぷりとか相変わらず素敵。

■ウィーンのコロレド邸で「ドクトル・メスマーがお越しです」っていう人
誰だ…(^^;)。
最近すごいツボ(^^;)。

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ちょびっと大河の話

昨日、発表だったみたいですね「功名が辻」のキャスト。
大河のサイト(「生き延びろ!」)はまだ更新されてないみたいですが、NHKホームページのドラマニュースのところに現時点のキャストが発表されていました。

千代/仲間由紀恵
山内一豊/上川隆也
五藤吉兵衛(山内家の家老)/武田鉄矢
祖父江新右衛門(山内家の家老)/前田 吟
法秀尼(一豊の母)/佐久間良子
きぬ/(千代の母)多岐川裕美
不破市之丞(千代の養父)/津川雅彦
豊臣秀吉/柄本 明
おね/浅野ゆう子
旭(秀吉の妹)/松本明子
豊臣秀次/成宮寛貴
竹中半兵衛/筒井道隆
前野将右衛門/石倉三郎
蜂須賀小六/高山善廣
福島正則/嵐 広也
お市/大地真央
お濃/和久井映見
淀/永作博美
柴田勝家/勝野 洋
林 通勝/苅谷俊介
佐久間信盛/俵木藤太
丹羽長秀/名高達男
石田三成/中村橋之助
浅井長政/榎木孝明
浅井久政/山本 圭
今川義元/江守 徹
堀尾吉晴/生瀬勝久
いと(堀尾吉晴の妻)/杉田かおる
中村一氏/田村 淳
とし(中村一氏の妻)/乙葉
小りん/長澤まさみ
山内康豊/玉木 宏
祖父江新一郎/浜田 学

信長・光秀・家康については「後日発表」とあります。
そんなことより。

…………六平太は。
六平太大事でしょう、この話ではこの際信長とかより!!
小りん出て六平太なしってことないよねえ…!!(滝汗)

まあ後半登場キャラとか結構まだ出てきていない人いるし、あわてることはないのかもですが。…ああかえって落ち着かない(^^;)…ともあれ自分的インパクト大将は五藤吉兵衛/武田鉄也でした…なんかもう「絵」が見えた、一巻「戦場」の名場面。
それと不破市之丞(有名な黄金十枚の立役者なわけですが)/津川雅彦…「千代の養父」→「千代の父」→「ちよちち@あずまんが大王」と連想して「…似てなくもないな…」とか(^^;)。おね様/浅野ゆう子は嬉しいなあ。

あとウケてしまったのは「このドラマは千代・一豊夫婦、堀尾夫婦、中村夫婦、そして秀吉・おね夫婦、4組の夫婦の物語でもある」という記述で…そうなるのか(笑)。エリート堀尾吉晴はちょっと原作でもお気に入り(出番はちょっとですが)だったので嬉しいなと。原作とは違った楽しみもいろいろ味わえそうで嬉しいです。

けど六平太は。

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シカネーデライ

前の感想もまとまらないうちに今日も「Mozart!」大阪マチソワ。両ヴォルフともそれぞれの道を全開モードで突っ走ってるし周りのキャストもそれに合わせて濃く熱くなっていってていやいやスゴイです。「ちょっぴり」や「並の男じゃない」でもうバシバシ手拍子が上がってて、楽までにこりゃ思いきり盛り上がりそう。

しかし今日のトピックはなんといっても「帽子を落として『やっちゃったと思いつつ何事もなかったように再開する役者』を演じてみせるシカネーダー」だったなあ(笑)…帽子を見やる間の取りかたと、拾いに行く背中に今更惚れなおしました(笑)。しみじみハプニングに強いっていうか、そのキャラとしてどう対処してくれるかが見えるから、不謹慎は承知で喜んでしまいますよこういう瞬間に会うと。

ところで今日ふと気づいたんですが「ここはウィーン」の最後のサリエリって、「背中にナイフ突き刺し手にはキスをする」を実演してるからあの動きだったんだなと…気づくの遅いか(^^;)。

サリエリといえば長年見たい見たいと思い続けた映画「アマデウス」、今頃になってDVDを入手して見ました(ディレクターズカット版)。
すっごく面白かった。が何に大爆笑したかって後半でヴォルフガングとスタンツェがシカネーダーの芝居(ていうかジングシュピールっつうか出し物っつうか見せ物っつうか…)を観にいくシーン。オペラの(無論モーツァルトの)パロディはあるわフライングはあるわ本物の馬出てくるわ客にソーセージとか撒くわ最後はハト出して無理やり「ハイ平和を祈りましょう」とかまとめてくるわ…まさに「お客を喜ばせる」ことに命をかける興行師の真骨頂を見る感じで。

先日からはまっている評伝「シカネーダー」によれば、こういう豪華な「セットにコスチューム、ライトに仕掛け」をばんばん出してくる俗っぽさ剥き出しの派手な演出を、シカネーダー式すなわち「シカネーデライ」っていうんだそうで…。
ドイツ語辞書に載ってないかな、と今ひいてみたら載ってなくて、かわりに「Schikane(シカーネ):いやがらせ・難癖・手練手管・術策」って出てた…うわーい(^^;)。

今日はなにひとつまとまらずに終わりますすいません。

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Mozartのツボな人々1

土曜日マチソワしてきました…すっごい、ますます濃くなってて楽しくてしょうがない。今回ツボに来た人々について。(すいません、所詮シカネーダーばっか観ているので見えてるとこ偏ってますが…(^^;))

■井上ヴォルフ
2002年、この方の「僕こそミュージック」が本っ当ーーーに好きだったのですが11日昼に「好き」を再認識。「リズムにポーズ…」のところの4フレーズで、飛んだり跳ねたりうっとりしたり、ひとつひとつの仕草が、音が体からあふれ出してはちきれそう!て感じの表現になってるのも好きだし、最後のミュージーィーックの上げっぷりはもう美しいわ幸せだわ泣けるわで。あと「急げ、急げ次のオペラを…」のあたりの狂乱ぶりもものすごかった。明るくも暗くもしみじみクレイジーが似合うと思う井上芳雄くん…てヴォルフ以外はリピートしたことはないのですけども。
しかし前髪、ちょっと横分けになりましたかね。もうちょっとバサバサおでこにかぶってたと思うのですが…あのモードがワイルドで好きだったのでちょっと残念。

■高橋ナンネール
ドキっとしたのは赤いコートの場面。「あなたはプリンスよ、いつまでもあのままよ」と歌うところで、マチネでは先週と同じく正面を向いて追憶するような笑顔だったのが、ソワレではなんと後ろのアマデを見やってて。たぶんアマデが見えているというよりは、「過去のヴォルフを思い起こす」ことの象徴としてアマデを見るナンネールの「絵」だけを表現してるのでしょうけど。これは一本取られた、て感じ…11日ソワレが最初だったのか、中川ヴォルフ限定なのかは今後の宿題。

■山口コロレド猊下
なんか敬称なしで切る気にとてもなれない(笑)。絶・好・調・て感じでものすごかった…(そしてカツラヒット後のリアクションは抑えてらした(^^;))
「何故許される」の音段々上げ(誰か早くこれのスゴさがピンと来る名前をつけてくれ…)も凄かったし「無礼で!傲慢!うぬぼれ!愚かな!男が!!作!り!出!すぁー!!!」は既に2002年の帝劇終盤くらいのテンションで…なんかこの方を観てると、F1マシンが目の前を通り過ぎてくみたいななんていうか、「凄い」って言おうとする間にもう遠くいっちゃってて「あー…もうあんなに遠くに…」って見送っちゃうみたいな感覚があります。あ、あとソワレの一幕終わり、追い出したヴォルフをちょっと気にするように少しだけ見やってたところがかなりツボでした。

■高橋アマデ
高橋愛子ちゃん、初日・2日目に続いて観ましたが、もうオペラグラスで表情を見つつ頭の中で「いぃぃねぇぇぇ!」と感嘆することしきり(オヤジ入ってます(^^;))。「心と体裂かれようと!」でゆらりとヴォルフを睨んで立ち上がる、ここのおっかなさ加減といい、「魔笛」の台本を手にして正面に向ける晴れやかな顔といい、アマデの苛烈さ・純粋さ・気高さ・情熱etcetc、初日からビンビンに出してくれてワクワクしてしまいました。

■アンナ
北林優香さんかな?演じるシカネーダー一座の女優さん、最近のお気に入りです(^^)。登場シーンとか友達甲斐とか魔笛とかでさりげなくシカネーダーの傍らにいる人で、手伝ったり気遣ったりしてる姐さん的なところがツボだったり。「ちょっぴり、そぉおおおおおおおお!」で全員がラインダンスに並ぶとき、ひとり、ヴォルフを連れてっちゃう女の子に「ちょっとぉ!」というように慌てたリアクションしているとことかいい感じ(^^)。

ああ全然書ききれない(^^;)続きはまた、週末までに…。

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古いジョークを思い出した

(一幕中盤、馬車の中での会話)

アルコ :モーツァルトは、ウィーンの笑いを独占するでしょう。
コロレド:私が 独占するのだ。

2002年「Mozart!」の公演中、誰からともなしに出てきたネタがこれ。
正しい台詞はもちろん「笑い」→「話題」でございます(^^;)。

いや、2日目(日曜日)の公演を観て、ひさびさにこれを思い出しました…(^^;)。
馬車が走り出した瞬間ガクンと揺れてあたまを壁にぶつけあそばされる(四肢を大きく広げて、体の形はそのままガターンと傾く(笑))という新たな芸が加わり(笑)、前々からのトイレシーンと相まってコミカル度(っていうと可愛すぎるな(笑))がさらにアップ。自分的にはトイレ前のガマンよろめきよりも、その後あの音量で「神がーこのわーたーしにー!」と歌い上げる猊下ののしかかるような威厳と、「手をあらって水を切って手をふく」というこまごました動作とのギャップにウケちゃうのですけれど。ウィーンに到着した馬車から降りて「マントを握って決めポーズ」というのも、そのオチのなさがまた異様におかしい…(^^;)。
というわけで面白大迫力のコロレド様。しかしながら一幕ラストでヴォルフが投げたカツラが急所に当たっちゃった時の強烈過ぎるリアクション(一瞬そのままで、「うっ」とばかりに両腿をきゅっと閉じて体をくの字に(^^;))はちょっとなあ、と。「僕は今こそ自由だ!」とか、せっかくヴォルフが見栄を切る大事な場面で、客席じゅうが笑いのツボに入っちゃってるか、「これはどうなのか?笑うのか?」って考えてるか(^^;)、そのどっちかなのが、すごくもったいないんですね(まあ半分は観る側の問題か)。好きな方、すみません…しかしカツラ、当てに行くのは(笑)初演ではアッキー限定でしたが、今回お目見えは2日目の芳雄くんだったんでものすごくびっくりした(^^;)。

ところで、「神よ何故許される」のクライマックスでの歌い上げ方、初日では「敗北認めるのかー」の後、その音からピアノをダラララって高音へ向かってたたき上げるように上げてたのですが、二日目では「かー」の後、1オクターブ上げて「Ah-!!」と歌う歌い方に変わっていました(低→高の2音になったってこと。わかりにくくてすいません(^^;))。これもいいけど、初日のバージョンのほうが好きだったなあ。この辺は生き物というか、その日の呼吸というものかも知れません。

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2005年「Mozart!」初日

初日観てきました。
ああ…こんなにシカネーダーが好きなのになんでもっと好きになるんだろう(馬鹿)。
…っていう与太はおいといて(^^;)

★★★以下ネタバレです★★★
全体の進行においては目立った改変はなかったようです。ハンガリー版に出てきたコロレド&ヴォルフのデュエットが、もし追加されてたら嬉しいなあ…と思ったけどそれはなし。全般的に日本の「Mozart!」は日本の「Mozart!」として独自に仕上がっているので、これはこれでいいんだなあ…というくらいに納得させられる出来でした初日。シルヴェスター・リーヴァイ氏のカーテンコールでのご挨拶で「日本のモーツァルトが世界一です!本当に!」が外交辞令に全く感じられないくらい素敵な初日でした本日。
とにもかくにもヴォルフガング、良かったですよ井上芳雄くん…アマデやパパとの関係がヴォルフの表情ひとつでわかるようになってましたです。「何故愛せないの」で表情がくしゃくしゃにゆがんでいくところの説得力がすごい。カツラがまた、似合う!!ちらしより細めのドレッドをまとめたような黒髪で、前より断然好きです。衣装もいっぱいクラスチェンジしてたなあ…最初の穴あきジーンズとか、素人目にもこう、さり気に高級仕立てではないですかい?と思うくらい芳雄君にぴったりでした。
そしてコンスタンツェ西田ひかるさん。はすっぱな少女っぷりもさることながら、魔笛作曲の後で「お楽しみね!」とキレた後の悲しげなリプライズがものすごくよかった。
高橋由美子さんのナンネールはこの作品の中で一番「時の流れ」を感じさせるキャラとして、少女から主婦まで見事に駆け抜けてらっしゃいました…寿庵同様の残されキャラなんだよね。最後の「箱」の演技や「パパが亡くなったわ」の表情、胸がうわーっとなる凄さでございました。あと「あなたはプリンスよ、いつまでもこのままで」が「いつまでもあのままよ」と過去を夢見るような笑顔になっていたのがちょっと印象的。
コロレド様は「敗北認めるのかー(ah-)」でグァっとオクターブ上げて「何故ー!」と繋げるところで全観衆の心をGET、2002年の日生初日(お誕生日でしたね)を思わせるショーストップを現出さしてくださりやっぱ凄いや(^^)。ところで「何故許される」は全体にキーが少し下がってたようでしたね。イントロで「おぉ?!」と思いましたが、低いのもすごい迫力でした。
シカネーダーは…これ語りだすと終わらないから今日は自粛(^^;)。あぁカッコいいなー。うさんくさいなー。技が増えてるなー。「フランス革命」すごい大人モード入っててグッと来たなー。
主な演出改変点としては
・「ここはウィーン」の衣装と振付が一新、冒頭と最後にちょっとお芝居の追加があって、肯定派と否定派の対立がより鮮明になった。…そして肯定派の一番槍のMY贔屓が素敵に目立っていた…(罪悪感を感じるくらいおいしかった…)
・ウェーバー一家のシーンで背景にでっかいヨーロッパの地図が下がってて、マンハイムのところが点灯しててちょっと面白かったです。その布のいらないところをヨゼファとゾフィーがちぎるとコンスタンツェが現れるという趣向(^^)。
・シカネーダー登場やプラター公園や「友だち甲斐」はまたガラリと変わってる…と思うのは単なる贔屓目で細かい点を見すぎてるからかも(^^;)ですがこのあたり、振付がけっこう変わっていたようです。「魔笛」はパパゲーノの衣装がより「鳥」に(^^;)なって(いやホント埋もれる程の羽根…)バレエチックな踊りが追加されていました。
・一人一人の台詞回しや台詞の抑揚などが色々と練り直されていました。最も感じたのはヴォルフの台詞のはしばしで、「待ってください父上様」とか「お祝いしなくちゃ!」とか、元々「えぇー…?」と感じさせかねない(^^;)言葉を説得力のある抑揚に持ってきていたのはさすが。あと全員が「ヴォルフガング」の「ヴォ」にアクセントを置くようになりましてこれはグッジョブかと(何人か忘れてるっぽい人もいたが(^^;))

新しい「Mozart!」、語りたいことがたくさん(^^)これから半年、いろんなテーマで書いていきたいと思います。ああ、東京帰りたくない…(T_T)。

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まもなく初日

ついに6月。2005年新生「Mozart!」まであと3日と迫りました…(浮き足立ち)。
心は既にウィーンだかザルツブルクだかって感じですが(大阪大阪)、もうワクワクが止まりません。むこう6ヶ月も観てられるかと思うともう嬉しくて嬉しくて。予算で既に大変なことになってますが(^^;)。(金には翼が生えてるんだ…つーばーさひろげーて飛ぶ先をー…夜ーの梅田ーに観にゆこー…0点だ0点)。

井上芳雄ヴォルフ、中川晃教ヴォルフ、この3年の経験を加えてどんなモーツァルトを見せてくれるか。どちらも本気で楽しみです。…て自分的にはアッキーヴォルフを観られるのはもう1週間先ですけれども(;_;)。まずは初日とっても気になってるポイントが「芳雄ヴォルフは本気で黒髪に変更??」てとこだったりしますが…ちらしと本編、カツラが同じとは限らないので(2003年のコロレド様とか)、幕が開くまでドキドキいたしております。黒ヴォルフ、きっと印象がぐっと変わると思うんだ。
(なんてフタを開けたらシカネーダーが金髪になってたりして…ってあの人は別に違和感もないか(^^;))。

ハンガリー版の思い出語りも続けていきたいと思いますが、ここからはこの場、しばらくは大阪の感想やら2005年改変事項チェックやら細かいネタでアップしていくことになることと思います。「SHIROH」と違って日ネタ報告、というのはないと思いますが(って一瞬考えたのは「並の男じゃない」のシカネーダーのステッキ技のバリエーション&「ここはウィーン」のウィンク発生率…いやいやいや(^^;))観劇もレビューも濃い半年間にできますよう(^^)。

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